金プラチナ短期相場観

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米10年債利回り2.4%超、NY金1250ドル割れならトレンド転換も

更新日:2017年9月29日(金)

NY金と米10年債利回り 2017年9月28日米10年債利回りは今年、2.00%台から2.60%までのレンジで推移し、上下動を繰り返しながら徐々に水準を切り下げる下落トレンドが続いています。
米10年債利回りが上昇すれば下落、下落すれば上昇する逆相関の関係にあるNY金相場の今年は、1200ドル前後から1350ドル台までのレンジで推移し、上下動を繰り返しながら徐々に水準を切り上げる上昇トレンドが続いています。

9月末現在での年間平均は、米10年債利回りが2.31%、NY金は1253.9ドル。
米10年債利回りは9月初旬に今年最低水準を記録した後、年間平均とほぼ同水準に戻してきた状態。一方のNY金は9月初旬の今年最高値からは大幅に値を戻しつつありますが、年間平均とはまだ30ドル超の乖離を残す状況です。
北朝鮮情勢悪化への警戒感による影響は、金相場の方により大きく現れ、やや下げ渋る状態となっている、という面もありそうです。

今年これまでの推移からは、米10年債利回りは2.35%から2.4%辺りの水準が大きな抵抗水準となりやすく、NY金の場合は1250ドルから1260ドル近辺までの水準が大きな節目となりそうです。
米10年債利回りが2.4%超へと上昇した場合、年間平均を大きく超え、下落基調から上昇基調へと流れが変わり始めることにもなりそうです。これに連動する形でNY金が1250ドルを割り込むようなら、年間平均を割り込んで上昇基調は腰折れ、トレンド転換へと向う可能性もありそうです。

韓国の中央日報によれば、北朝鮮の新たな軍事挑発は10月10日の朝鮮労働党創建記念日、18日の中国共産党大会開幕の前後か、とも予想されているようです。
10月に入っても米10年債利回りが2.40%を超えず、NY金が1250ドルを割り込まず、再び地政学リスクが高まるようなら、今年の米10年債利回りの下落基調とNY金の上昇基調はもうしばらく続くことになりそうです。

NY金・日足チャート 2017/8/24 - 9/2828日のNY金相場は0.07%の小幅高で3日ぶりの反発。米4-6月期GDP確報値が前期比年率+3.1%と市場予想を0.1%上回ったことによる反応も限定的となり、 米10年債利回りと米ドルの反発の流れが一服となったことで金の軟調推移も一服。時間外につけた安値は1280ドルをギリギリ割り込まず、下値目安1270ドル台わずか手前で反発。引き続き1270ドル台で推移する90日移動平均線(1276)前後までの下値余地、上値は1300ドルラインが徐々に意識され始め、節目となる1310ドル台に向けてはそれなりの材料も必要に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/8/24 - 9/28NYプラチナ相場は0.05%の小幅安で3日続落。2カ月半ぶり安値圏での小動きとなるなか、一時910ドル台半ばへと安値をわずかに更新し、下値目安910ドル台にしっかり到達した形となって十字線を形成して反発の可能性も示唆。940ドルから90日移動平均線の950ドル付近までが抵抗帯となりやすく、突破できれば960ドル台までの反発余地も。

ドル円・日足チャート 2017/8/25 - 9/28ドル円は0.42%ドル安円高となって3日ぶりの反落。東京市場午後に113円20銭台まで上昇したのがこの日の高値となり、前日NY市場でつけた高値にわずかに届かず失速。時間足レベルではダブルトップを形成し、ネックラインとなるこの間の安値112円30銭台をわずかに下回る112円20銭台まで下げて反発。日足レベルでは2日連続で上ヒゲを残し、上値目安113円台半ばにもわずかに届かず失速状態に。しかし、下値も200日移動平均線(112.05)から112円前半がサポート水準となりつつあり、小幅保ち合い状態に。上方向へ113円台再トライに成功するようなら7月高値114円付近を目指す展開にも。下方向には112円を割れて111円後半でサポートされない場合には110円半ば辺りまでの調整も。今晩の米8月PCEデフレーターが予想外の結果となった場合にはトリガとなる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/28終値とチャート

29日の国内金価格は0.06%の小幅安となって3日続落。9月11日(4981)以来半月ぶりの水準となり、高値保ち合い下放れの流れがじわりと進行。9日移動平均線(5008)が21日移動平均線(5011)をデッドクロスし、短期下洛トレンド加速の気配も。NY金の下げ渋りにサポートされる可能性も、下値目安4950円近辺程度までの下値余地は継続。
週間ベースでは-11円(0.22%)と小幅続落。月間では+25円(0.5%)で3カ月続伸。

プラチナ価格は0.08%の小反落。2カ月ぶり安値圏での小康状態となり、売られ過ぎ状態からの反発もままならない状態。ゆるやかに下降し始めた90日移動平均線(3634)をデッドクロス目前の9日移動平均線(3635)辺りが目先の抵抗水準に。
週間ベースでは-56円(1.53%)となり3週続落。月間では-171円(4.54%)となって3カ月ぶりの大幅反落。
※参考:金プラチナ国内価格9/29とチャート

2017年9月29日(金)時点の相場
国内金4,987 円 9/29(金) ▼3(0.06%)
国内プラチナ3,594 円 9/29(金) ▼3(0.08%)
NY金1,288.7 ドル 9/28(木) ▲0.9(0.07%)
NYプラチナ921.0 ドル 9/28(木) ▼0.5(0.05%)
ドル円112.33 円 9/28(木) ▼0.47(0.42%)

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