金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

求人件数10月は予想外の急減で2年7ヵ月ぶり低水準

更新日:2023年12月6日(水)

米・求人件数 2023年10月米雇用指標ウィーク、第1弾は労働省発表の月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)。最近なぜか注目度が高まるこの指標、10月の求人件数は873.3万件。市場予想の930.0万件を大幅に下回り、9月(935.0)からも-6.6%の大幅減。続落となって2021年3月(839.9)以来、2年7ヵ月ぶりの低水準。前年比では-16.6%の大幅減、15ヵ月連続の前年割れ。
依然として過去平均528.8万件を大幅に上回る高水準ながら、着実に減少傾向は継続中。

先月の雇用統計で発表された10月の失業者数は650.6万人となっており、2022年1月(651.1)以来、1年9ヵ月ぶりの高水準。
この結果、失業者1人当たりの求人件数、求人倍率は10月時点で1.342件。6ヵ月連続の低下で2021年8月(1.317)以来、2年2ヵ月ぶりの低水準。
依然として過去平均0.685件を大幅に上回る高水準ながら、ピークとなった2022年3月の2.014件からは大幅に低下。これも着実に低下傾向が継続中。
米労働市場が順調に、冷え込みつつある状態を示唆。

NY金・日足チャート 2023/10/31 - 12/55日のNY金は-5.9ドル、0.29%の続落で11月27日(2012.4)以来、1週間ぶりの安値。時間外序盤には2050ドル近辺から2060ドル付近までの小反発で上値を押さえられ、2050ドル台前半での小幅揉み合い推移からロンドン市場で2050ドル割れ、NY市場ではドル高に押されて2040ドル割れ。安値では一時2027.6ドルまで下げながらもNY引けにかけては2030ドル台半ばを回復。2050ドル台の節目割れに伴う短期下値目安、10月安値(1823.5)から最高値(2152.3)の38.2%戻し(2026.7)近辺まで下げて2030ドル近辺では下げ渋った格好に。2030ドル近辺が目先のサポートとなっていったん保ち合い傾向の展開にも、雇用関連指標の悪化が続けばサポートされやすく、予想外に好調なら一段安も。次のサポート候補は20日移動平均線も推移する2000ドルの大台ライン近辺。

NYプラチナ・日足チャート 2023/10/31 - 12/5NYプラチナは-18.5ドル、2.0%の続落で11月17日(901.7)以来、半月ぶりの安値。時間外序盤の920ドル台半ばが高値となって戻り売り、アジア時間に920ドルの節目を割れるとこれが上限となる形でロンドン市場では910ドル近辺へ、NY市場では一時900ドルの大台割れを試してNY引けにかけては900ドルの大台をなんとか維持した格好に。920ドルの節目割れに伴う下値トライへの流れが進行し始めた状態となり、短期下値目安は10月安値圏860ドル近辺まで。逆三尊形成も想定したこの水準で下げ止まらない場合には11月安値圏840ドル台が意識されることにも。

ドル円・日足チャート 2023/11/1 - 12/5ドル円は5銭のドル安円高、0.03%の小反落。147円10銭台を中心に保ち合い推移となり、東京朝とNY午後につけた147円30銭台が高値。安値はNY市場で10月の求人件数発表直後、予想を下回る低調な結果を受けて147円10銭台から一時146円50銭台まで急落の反応。しかし、同時刻に発表された11月のISM非製造業景況指数が市場予想を上回る52.7と拡大基調を維持したこともあり、NY午後には147円30銭台へとこの日の高値圏を回復。引き続き146円80銭から148円20銭までの保ち合いレンジを維持して雇用指標結果次第の展開に。下抜けなら146円割れトライへ、上抜けなら149円台へと反発トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/5終値とチャート

6日の国内金価格は-80円、0.76%の続落で11月22日(10419)以来、2週間ぶりの安値。10510円の下値サポート割れに伴う短期下値目安、10450円程度に急接近。若干の下げ余地を残しながら、水準的には21日移動平均線(10478)も下抜け、11月安値(10347)から最高値(10819)までの76.4%戻し(10458)付近にも到達し、一服感も生じやすいところ。

プラチナ価格は-91円、1.93%安で3日続落。11月14日(4629)以来、3週間ぶりの安値水準。4770円の節目割れに伴う短期下値目安、水平状態の90日移動平均線(4692)近辺に到達してさらに一段安。過去のサポート、レジスタンス、保ち合い水準となってきた4600円近辺が次のサポート候補に。
※参考:金プラチナ国内価格12/6とチャート

2023年12月6日(水)時点の相場
国内金10,465 円 12/6(水) ▼80(0.76%)
国内プラチナ4,634 円 12/6(水) ▼91(1.93%)
NY金2,036.3 ドル 12/5(火) ▼5.9(0.29%)
NYプラチナ906.6 ドル 12/5(火) ▼18.5(2.00%)
ドル円147.16 円 12/5(火) ▼0.05(0.03%)

12/5(火)のその他主要マーケット指標

ADP雇用も減速続く、3ヵ月平均では2年8ヵ月ぶり低水準に 12/7(木)

求人件数10月は予想外の急減で2年7ヵ月ぶり低水準 12/6(水)

ドイツ貿易黒字は4ヵ月ぶり高水準も輸出入は減少続く 12/5(火)

最高値のNY金は週明けも一段高、国内金も最高値を大幅更新 12/4(月)

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