金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

日銀・金融政策転換期と国内金価格高騰トレンド転換期

更新日:2023年12月18日(月)

米国ではNYダウが最高値更新を続け、国内では内閣支持率が最低更新を続ける12月第4週。米国ではクリスマス直前となる週末のPCEデフレーターが年内最重要指標。国内では19日、大安吉日に発表される日銀金融政策会合結果が国外からも注目される年内最後の最重要イベント。マイナス金利解除やYCC撤廃への動きは来年4月会合、がもっぱらの市場コンセンサス。賃金動向確認までは動かない、動けないとの予想が優勢ながら、事前ガイダンス的な発言などへの警戒感も。デフレからの脱却も含め、日銀の金融政策転換期は秒読み段階という状況にも。
この影響を多分に受けることになる国内金価格は、少なくともNY金の高止まりと円安トレンドというハイブリッド運用から、片肺運用へと徐々に切り替わって行くことが想定されます。
最高値からの急落で18日までの下落率は6.5%。株式市場なら調整局面入りとされる、高値から10%下落した場合の水準は9737円。
最高値更新が続いた今年の国内金価格も、その高騰トレンド転換期を迎えつつある可能性に、警戒すべき時期にきているかもしれません。

国内金価格・週足一目均衡表 2023年12月18日18日の国内金価格は先週末から-67円、0.66%の続落で10月17日(10090)以来、2ヵ月ぶりの安値。週明け時間外のNY金は先週末水準2030ドル台前半での小動き、為替ドル円は先週末の142円20銭近辺から一時142円40銭台へと上値トライの場面も。NY金の週末下落分を反映する格好となった国内金価格は10140円の節目割れ。行き過ぎた円高の巻き戻しや、緩やかに上昇する90日移動平均線(10111)にサポートされなければ10100円の大台割れへ、10090円台までを短期下値目安にもう少しの下落余地も。

日足一目均衡表では雲の上限(10238)を割り込み、下限(10028)は上回る水準で二役逆転、一役は揉み合い状態。週足一目均衡表では転換線(10467)、基準線(10159)を下抜けて一役逆転、二役は好転状態を維持。ただ、2022年12月安値(8348)を起点に加速度を強めて形成した上昇チャネルの下限ライン付近に位置し、トレンド転換をかけた攻防状態に。値幅的には昨年12月安値から今年12月の最高値までの38.2%戻し(9875)が中期的な重要水準にも。

国内プラチナ価格・週足一目均衡表 2023年12月18日プラチナ価格は-69円、1.45%の反落。週末に950ドル割れへと反落したNYプラチナは週明け時間外も940ドル台後半での小動き。これに伴い、国内プラチナ価格は短期上値目標4770円程度に少し届かず折返し。週末に上抜けたばかりの21日移動平均線(4725)と90日移動平均線(4696)をまとめて下抜け。上下動を繰り返しながら水準を切り上げる展開、と言える最低限の水準は維持したような格好。上下動を繰り返して4750円超へと抜け出した場合には一段高トライへ、4820円台辺りまでが短期上値目標に。ただし4660円割れへと続落なら上下動の動きが崩れて下値トライへ、4600円の大台近辺までが短期下値目安に。

日足一目均衡表では、転換線(4649)超、基準線(4689)未満、雲の上下限(4734-4725)を下抜け、遅行線は26日前の価格(4604)を上回る揉み合い状態。週足一目均衡表では基準線(4713)、転換線(4722)を下回り、雲(4625-4825)の中での推移、遅行線は26週前の高値(4651)を上回るもののその後の水準からは揉み合いへ。短中期いずれも揉み合い状態となり、90日移動平均線(4696)や200日移動平均線(4726)、52週移動平均線(4694)との攻防状態。2021年9月安値(3536)から2023年5月高値(5197)までの38.2%戻し(4562)が重要な中期サポート水準にも。
※参考:金プラチナ国内価格12/18とチャート

2023年12月18日(月)時点の相場
国内金10,115 円 12/18(月) ▼67(0.66%)
国内プラチナ4,677 円 12/18(月) ▼69(1.45%)
NY金2,035.7 ドル 12/15(金) ▼9.2(0.45%)
NYプラチナ952.6 ドル 12/15(金) ▼15.3(1.58%)
ドル円142.19 円 12/15(金) ▲0.28(0.20%)

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