金プラチナ短期相場観

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ドイツIFO景況感の回復続かず、製造業は3年半ぶり低水準

更新日:2023年12月19日(火)

ドイツIFO景況感指数・業種別 2023年12月ドイツ経済低迷は予想以上に長引きそうな様子も。
ドイツ12月のIFO景況感指数は86.4。市場予想の87.7を下回り、11月から-0.8で4ヵ月ぶりの反落、3ヵ月ぶりの低水準。前年同月比では-2.5ポイントとなり、前年割れも4ヵ月ぶり。
現況指数は88.5。前月比-0.9で3ヵ月ぶりの反落、3年4ヵ月ぶりの低水準に。
期待指数は84.3。前月比-0.8で4ヵ月ぶりの反落、3ヵ月ぶりの低水準。
現況、期待ともに底入れの可能性を示唆した状況が続かず失速。特に現況は一段と悪化し、ドイツの景気回復基調の弱さを露呈。

業種別では、
製造業は-17.2。前月から-3.4の急低下で4ヵ月ぶりの反落、8ヵ月連続マイナス圏推移となり、2020年6月以来、3年半ぶりの低水準でコロナ後最低。受注残の縮小が継続。
サービス業は-1.7。5ヵ月連続マイナス圏推移も、11月から+0.8の反発で2ヵ月ぶり高水準。唯一の反発も、プラス圏回復目前では足踏み状態。
貿易は-26.6。5ヵ月ぶり高水準の11月から-4.4の急反落で2ヵ月ぶり低水準、22ヵ月連続マイナス圏。現況が著しく悪化。
卸売は-29.3。11月から-5.5の急反落で2ヵ月ぶり低水準、3年7ヵ月で2番めの低水準。22ヵ月連続マイナス圏。
建設業は-33.1。前月から-3.6で2005年9月以来、18年3ヵ月ぶりの低水準。22ヵ月連続マイナス圏推移。今後の見通しは一段と悪化。

第3四半期に続いて第4四半期も、2四半期連続のマイナス成長への警戒感だけが高まる状況に。

NY金・日足チャート 2023/11/13 - 12/1818日のNY金は先週末から+4.8ドル、0.24%の反発。週明け時間外序盤に2030ドルをわずかに割れたのが安値となり、先週末安値圏で切り返すとアジア時間には2030ドル台半ばから後半へ、ロンドン・NY朝にかけては2040ドル超えでは上値を押さえられ、2030ドル台半ばまでの小幅レンジで揉み合い推移。NY午後には一時2040ドル台後半まで上値を試す場面もあったものの、2050ドルの節目への抵抗感は先週から変わらず。上昇軌道の20日移動平均線(2026.8)にも下値を支えられ、2030ドルから2050ドルまでの小幅レンジで保ち合い形成の様相に。上抜けできれば12月高値圏も意識され、2080ドル近辺までが短期上値目標に。下抜けの場合には12月安値圏、1990ドル付近までが短期下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2023/11/13 - 12/18NYプラチナは+1.7ドル、0.18%の反発。アジア時間での940ドル台半ばが安値となり、先週末安値を下回らずに切り返すとロンドン序盤にかけて950ドル台後半へと反発。その後は950ドル近辺では下げ渋る格好となり、NY市場では一時960ドル超え。しかし先週後半高値に及ばず、200日移動平均線(962.7)にも上値を押さえられる格好となってNY午後には950ドル台半ばへと収束。200日線から970ドルの節目までが目先の抵抗水準となり、これを突破できれば反発基調再開、9月高値圏990ドル付近までが短期上値目標に。上昇軌道の20日移動平均線(931.4)が引き続き下値サポート候補。

ドル円・日足チャート 2023/11/14 - 12/18ドル円は62銭のドル高円安、0.44%の続伸。東京市場での142円00銭台が安値となり、欧州時間序盤までは142円半ばまでのレンジで保ち合い推移。NY市場にかけては米10年債利回り上昇にも連れて堅調推移、200日移動平均線(142.58)を上抜けると142円台後半からNY午後には143円10銭台まで上昇。ただしNY終盤には143円台を維持し切れず、今朝の東京市場では142円半ばまで軟調推移となって200日線との攻防状態にも。日銀会合の結果待ちで、タカ派的な見通しや発言などがあれば円高方向へ、141円90銭を割りこむようだと141円近辺までの一段安も。ハト派スタンス維持なら143円台回復トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/18終値とチャート

19日の国内金価格は+44円、0.43%高で3日ぶりの反発。10140円の節目割れに伴う短期下値目安10090円台を目指した流れは前日の10115円までで折り返し。緩やかに上昇する90日移動平均線(10116)にサポートされ、10100円の大台割れも回避。90日線にサポートされる状態が続けば調整一服、地合い回復へ。ただし10110円を割り込むようだと調整局面延長戦、10040円近辺までを目安に一段安も。上方向へは10210円超へと水準を切り上げることができれば反発局面延長、10270円程度までを目安に一段高へも。

プラチナ価格は+25円、0.53%の反発。上下動を繰り返す展開は続き、90日移動平均線(4698)は上抜けも、21日移動平均線(4724)には届かず、高値更新できずに失速する展開は11月後半の動きを彷彿。これを打破する為には4750円超へと抜け出すことが必要、そうなれば4820円台辺りまでが短期上値目標に。逆に4770円割れなら上下動からの上値トライへの流れは腰折れ、4580円辺りまでを目安に下値トライへ。
※参考:金プラチナ国内価格12/19とチャート

2023年12月19日(火)時点の相場
国内金10,159 円 12/19(火) ▲44(0.43%)
国内プラチナ4,702 円 12/19(火) ▲25(0.53%)
NY金2,040.5 ドル 12/18(月) ▲4.8(0.24%)
NYプラチナ954.3 ドル 12/18(月) ▲1.7(0.18%)
ドル円142.81 円 12/18(月) ▲0.62(0.44%)

12/18(月)のその他主要マーケット指標

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