金プラチナ短期相場観

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米・中古住宅販売件数は近年最大水準

更新日:2016年5月21日(土)

米・中古住宅販売件数 2016年4月全米リアルター協会(NAR)が20日発表した4月の米中古住宅販売件数は年率換算で545万件、前月比で+1.7%となり、市場予想の540万件、前月比+1.3%を上回りました。3月分は533万件から536万件に上方修正されています。
2013年以降では、2015年7月の548万件、今年1月の547万件に続き、2015年12月の545万件と並んで3番目の高水準となっています。

新築住宅販売の規模よりも大きい米国の中古住宅販売は、個人消費の好調さと低金利を背景に2014年以降、順調に増加してきました。住宅購入に伴う規制変更が影響した2015年11月と、この影響に加えて世界経済減速の影響も懸念された今年2月の落ち込みを除けば、近年最大水準での推移が続いている状態です。
供給不足傾向が続いていることが今後の課題とされているようですが、今週発表された4月の住宅着工件数も予想を上回る好結果となり、米国の住宅市場は第2四半期に上向きの兆しとなり、今後の米国の消費を支える重要な要素となっています。

なお、今週は消費者物価指数も比較的好調となりましたが、NY・フィラデルフィア地区連銀の製造業景況指数は下振れと強弱入り交じる状況となったこともあり、6月利上げの織り込み度合いはFRBが推すほど進行せず、週末時点でのFedウォッチは26.3%どまり。
金利先高感が強まらないことも、住宅販売の好調さを下支えする重要な要素となっています。

NY金・週足チャート 2015/12/21 - 5/2020日のNY金相場は0.15%の小幅安で3日続落。4月27日(1250.4)以来、3週間ぶりの安値水準となる1250ドル台前半まで下落したことによる売り一服でロンドン市場では1260ドル台まで買い戻し。しかし、米4月中古住宅販売件数が予想以上の伸びを示したことをきっかけに反落、一時1250ドル割れとなったものの前日安値を下回ることなく1250ドル台へと戻して終了。1240ドル台では底堅さも見られる状況もドル高局面がもう少し続くようなら、もう一段の下落余地で下値目安1230ドル前後も意識される。
週間ベースでは-19.8ドル(1.56%)の続落。

NYプラチナ・週足チャート 2015/12/21 - 5/20NYプラチナ相場は0.99%高となり、3日ぶりの反発。調整目安1010ドル付近到達に伴う買い戻しでは一時1030ドルへ。金とともに反落したNY市場では1020ドル付近に収束。目先は1010ドルがサポートラインとなる可能性も、金の調整継続への連れ安でこの水準を割り込んだ場合には1000ドルの大台割れが意識される展開へ。
週間ベースでは-28.8ドル(2.74%)の大幅続落。

ドル円・週足チャート 2015/12/21 - 5/20ドル円は0.23%の反発。東京市場午後から円安・株高の流れ再開、前日高値付近での抵抗感もあったものの、欧州勢の買い参入でなんとかこれを超えると、米・中古住宅販売件数の好結果に3週間ぶり高値となる110円60銭付近まで上昇。しかし、「将来的な金融緩和出口対応として日銀が保有国債損失に備えた4500億円程度の引当金」との日経報道で110円付近へと急反落。ただし110円台を割れることはなく、底堅さも見られる様子。直近の上値目安となっていた110円後半にワンタッチした状態。日足では110円付近で小さな保ち合いを形成した格好となり、再度110円台後半へとドル高円安進行なら111円台へと上値を伸ばし、4月末の日銀ショック前の高値水準111円台後半が意識されるような展開も。逆に110円割れの場合には5月半ばまでの保ち合い水準108円後半へと逆戻りも。
週間ベースでは+1.63円(1.5%)となり、昨年8月以来9カ月ぶりの3週続伸。しかし、週足3本の陽線でも直前の大陰線を上抜け出来ず、「下げ三法」での大幅反落への警戒感も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/20終値とチャート

2016年5月21日(土)時点の相場
国内金4,760 円 5/20(金) ▼13(0.27%)
国内プラチナ3,845 円 5/20(金) ▼41(1.06%)
NY金1,252.9 ドル 5/20(金) ▼1.9(0.15%)
NYプラチナ1,023.3 ドル 5/20(金) ▲10.0(0.99%)
ドル円110.21 円 5/20(金) ▲0.26(0.23%)

5/20(金)のその他主要マーケット指標

6月FOMCで利上げの可能性はFRB5名vs地区連銀総裁5名? 5/23(月)

米・中古住宅販売件数は近年最大水準 5/21(土)

フィラデルフィア連銀製造業景況指数は第2四半期も低調 5/20(金)

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