2024年、NY金相場は前年末終値2071.8ドルから2073.4ドルへと上昇、プラチナは1009.2ドルから998.3ドルへと下落スタート。ドル円は141.02円から141.99円へとドル高円安スタート。
<1月>
5日の12月雇用統計は市場予想を上回る好結果となり、ドル円は上昇、NY金は下落。しかしその後発表されたISM非製造業景況指数が低調となって巻き戻し。年初から軟調推移のNY金は2050ドル割れ、堅調推移のドル円は144円台。16日にはウォラーFRB理事の利下げ慎重発言を受けてNY金は2030ドル近辺へと急落、ドル円は147円台へと上昇。月末のFOMCでは現状維持もパウエルFRBの議長会見を経て3月の利下げ開始観測が後退。
月末価格はNY金:2067.4ドル、NYプラチナ:932.6ドル、ドル円:146.95円。
<2月>
2日の1月雇用統計はポジティブ・サプライズ。ドル円は2円弱の急騰で148円台へ、NY金は20ドル弱の急落で2050ドル台へ。13日の1月CPIは予想を上回り、NY金は20ドル超の急落で2000ドル台へ、ドル円は1円超の急騰で150円台へ。
<3月>
1日には米2月ISM製造業景況指数が予想外に低調となったことを受けてNY金は2090ドル台へと急騰。その後7日連続で過去最高値を更新し、11日には2180ドル台。ドル円は月初の150円近辺での小幅保ち合いから、日銀の早期マイナス金利解除観測を受けて4日続落、11日には146円台へ。しかし12日には2月CPIが1月に続いて予想を上まわる高止まり。反発したドル円は翌日のPPI上振れなども経て15日には149円台へ。反落のNY金は週末に2160ドル台へ。
20日のFOMCでは年内3回の利下げ見通しが維持され、2025年以降の利下げペースは減速予想。これを受けてNY金は時間外に一時2225.3ドルまで急騰して過去最高値を更新、その後は失速して週末にかけて2160ドル台へ。月末には一段高となって高値では2250ドル台、終値でも2230ドル台へ。ドル円はFOMC直後には売られたものの、翌日にかけて買い戻されて一段高、151円60銭台へと上昇、月末にかけては151円台で小康状態。
<4月>
米3月雇用統計は予想外の好結果となり、ドル円は151円台前半から後半へと小幅に上昇。月初に2300ドル台へと水準を切り上げていたNY金は瞬間的に売られながらも切り返す展開となって2340ドル台へ。10日には米3月CPIが3ヵ月連続で市場予想を上回り、ドル円は153円台へ。インフレ高止まり懸念で利下げ先送り観測も強まるなかでも買われ続けたNY金は11日は2370ドル台へ、中東リスクへの警戒感が高まった12日には一時2440ドル台まで上昇、16日には終値でも2400ドル台、19日には2410ドル台。26日には日銀の現状維持と米3月PCE上振れなどもありドル円は34年ぶりに158円台へ、NY金は2340ドル台で下げ渋り。日本の祝日で東京市場が休場となった29日にドル円は一時160円台まで急騰、その後ドル売り円買いの為替介入と見られる動きでドル円は急落、156円台へ。
<5月>
1日のFOMCでは現状維持、パウエルFRB議長会見はややハト派的と受け止められてドル円は157円台で小幅に軟調推移。その後再び為替介入と見られる動きでドル円は154円台へと急落。3日には雇用統計が予想外に低調となったことを受けてドル円は152円台へ。4月後半からの調整局面が続くNY金は2300ドル近辺。その後1週間はいずれも反発局面となってドル円は10日までに155円台後半へ、NY金は2370ドル台へ。15日の米4月CPIは市場予想通りの鈍化となったことで事前の警戒感が剥落し、ドル円は154円台へと急反落。反発局面が続くNY金は17日には2410ドル台へと最高値更新、NYプラチナも1年ぶり高値となる1090ドル台へ。20日には中東情勢不安などからNYは急騰、2454.2ドルへと最高値を更新。その後は巻き戻しの流れとなって24日には2330ドル台まで調整。
<6月>
米5月雇用統計が予想外の好結果となった7日にドル円は155円台から156円台へと上昇、前日までに2390ドルまで上昇していたNY金は2320ドル台へと急反落。12日のFOMCでは年内利下げ見通しは1回、13日の日銀会合は現状維持、これらを通過してドル円は157円台、21日には159円台、月末には37年半ぶりとなる160円台へ。NY金は2300ドル台前半を中心に保ち合い。
<7月>
月初に161円台まで上昇したドル円は5日の雇用統計を経て160円台へと下落、NY金は2390ドル台へと上昇。11日には米6月CPIが市場予想を下回って早期利下げ観測再燃、NY金は2420ドル台へと急騰。ドル円は161円台から急反落、為替介入も入ったもようで158円台へ、翌日にかけて157円台へと一段安。9月利下げ観測が強まり、NY金は16日に2460ドル台へ、最高値を更新。月末には日銀の利上げ、FOMCでは9月利下げの可能性を示唆などを受けてドル円は150円台まで急落。NY金は2470ドル台へと最高値を更新。
<8月>
2日の米7月雇用統計は予想外に低調、株安とともにドル円は146円台まで急落。NY金は一時2520ドル台まで急騰。週明け5日にドル円は141円の安値をつけて反発、週半ばには146円から147円台へ。15日には7月小売売上高が予想以上の好結果となってリセッション懸念が後退、ドル円は149円台まで上昇。高値圏での推移が続いたNY金は16日のドル安局面で一段高、2530ドル台へと上昇。23日のジャクソンホール会合ではパウエルFRB議長が9月利下げを示唆する発言。ドル円は146円台から144円台へと急反落、NY金は2510ドル台から2540ドル台へと反発、月末には2560ドルへと最高値を更新。
<9月>
4日には米求人件数が予想を下回り、ドル円は143円台へ、6日には雇用統計が低調となって142円台へ。翌週にはインフレ低下基調が確認されて9月FOMCでの0.5%利下げ観測が強まり、13日にはドル円が140円台、NY金は2600ドル超へ。18日のFOMCでは0.5%利下げを決定し、年末までに追加0.5%利下げ見通し。直後の市場反応はやや乱高下となったものの、利下げを好感する流れとなったNY金は20日には2640ドル台へ。ドル円は20日の日銀現状維持と利上げへの慎重姿勢を好感して143円台へと反発。中東情勢悪化なども影響し、NY金は26日に一時2700ドル超。自民党総裁選での円安期待とその剥落などから27日にドル円は一時146円まで上昇後に142円台へと急反落。
<10月>
月初には石破新首相のハト派発言で円安加速、2日にドル円は146円台、4日には米9月雇用統計の好結果を受けて148円台へ。中東情勢悪化もあり、NY金は月初も2600ドル台後半での上下動、17日には2700ドル超、22日には2750ドル超、月末には2800ドル台へ。米経済指標の好結果などからドル円も150円台、23日には152円台、月末には153円台へ。
<11月>
米大統領選でトランプ前大統領が当選確実となった6日、トランプトレードで株高と金利上昇、ドル高の流れが強まりドル円は154円台まで上昇。NY金は2670ドル台へと急落。13日には10月CPI、14日にはPPIがいずれも下げ渋り、パウエルFRBの議長は追加利下げに慎重姿勢を示唆する発言。ドル円は156円台まで上昇、NY金は2570ドル台まで下落。月末には日銀の12月利上げ観測からドル円は150円割れ、保ち合い傾向となったNY金は2680ドル台。