海外の主な出来事と金プラチナ平均価格で振り返るこの一年

注目のトピックスと月間平均値

NY金プラチナ、為替月間平均価格と主な出来事2019年

1月 金:1,291.1ドル プラチナ:811.6ドル 為替:109.05円/ドル
・アップルは2日、10-12月期の売上高予測の下方修正を発表。主原因は中華圏でのiPhoneの大幅な売上高の減少。3日の米株式市場でアップル株は9%急落。
・米2年国債利回りが3日、実効フェデラル・ファンド(FF)金利の2.4%を下回った。同利回りが実効FF金利を下回るのは2008年以降で初めて。連邦準備理事会(FRB)が想定通り利上げを継続することは困難との市場の見方を反映したものとみられる。
・英議会下院(定数650)は15日夜、メイ首相が欧州連合(EU)と取り決めた離脱合意案の採決を行い、賛成202、反対432の歴史的大差で否決。
2月 金:1,323.5ドル プラチナ:820.4ドル 為替:110.36円/ドル
・トランプ米大統領は15日、主要政策として掲げてきた国境の壁の建設のため、議会承認を得ずに予算を確保することが可能となる「非常事態」を宣言。
・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は27-28日、ベトナムの首都ハノイで2度めの首脳会談。28日、会談は合意に至らず。完全な制裁解除を求める北朝鮮と非核化に向けた米国側の思惑との折り合いがつかなかった模様。
3月 金:1,301.1ドル プラチナ:842.1ドル 為替:111.19円/ドル
・中国は5日、2019年の経済成長率目標を6-6.5%とし、前年の6.5%前後から引き下げた。合わせて付加価値税(VAT)の引き下げも発表。
・エチオピア航空が運航する新型旅客機ボーイング737MAX-8は10日、アディスアベバ空港を離陸した直後に墜落、搭乗車157人全員死亡。同型機は昨年10月、インドネシアでも墜落していた。世界各国で同型機の運行を停止。
・米アルファベット傘下のグーグルは19日、ブラウザベースのテレビゲームストリーミングサービス「STADIA」を発表。ゲーム市場に本格参入へ。
・米連邦準備理事会(FRB)は19-20日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、年内の想定利上げ回数を0回とし、バランスシート縮小については9月に終了すると表明。ハト派的な政策スタンスへの転換が鮮明に。
・米債券市場で22日、3カ月債と10年債の利回りが2007年以来約12年ぶりに逆転する「逆イールド」が発生。
・英国のメイ首相は27日、議会が3度目の採決で自身のEU離脱協定案を可決すれば辞任する意向を表明。しかし、29日の採決でも否決され、4月12日の合意なき離脱か長期的な延期となる公算が高まった。
4月 金:1,289.7ドル プラチナ:890.6ドル 為替:111.65円/ドル
・トランプ大統領は9日、欧州連合(EU)から輸入する110億ドルの製品に関税を導入することを表明。
・欧州連合(EU)は10日、ブリュッセルでの臨時首脳会議で英国の離脱期限を10月31日まで再び延期する妥協案で合意。
・14日、米ジョージア州オーガスタで行われたマスターズ・トーナメントでタイガー・ウッズが優勝。2008年以来11年ぶりのメジャー制覇でメジャー通算15勝目。
・パリ中心部にあるノートルダム大聖堂で15日午後、大規模な火災が発生。屋根がほぼ全焼したほか、尖塔も倒壊。
5月 金:1,284.7ドル プラチナ:830.2ドル 為替:109.84円/ドル
・トランプ米大統領は5日、米中通商協議の進展ペースに満足していないとし、2000億ドル相当の中国輸入品に対する関税を10日に現行の10%から25%に引き上げるとツィート。
・中国は13日、米国からの600億ドル相当の輸入品に対する追加関税を最大25%に引き上げる方針を発表。米政府が10日に発表した対中関税引き上げに対する報復措置で、6月1日から実施。
・トランプ大統領は15日、米国の安全保障にとってリスクのある外国企業の通信機器を、米企業が使うことを禁止する大統領令に署名。米商務省も同日、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する米国製ハイテク部品などの事実上の禁輸措置を発表。
・メイ英首相は24日、6月7日に保守党党首を辞任することを表明。
・トランプ米大統領は30日、メキシコ国境からの不法移民流入に同国が十分に対応していないとして6月10日以降メキシコからの輸入品全てに5%の関税を課し、移民流入が止まるまで関税率を段階的に引き上げると表明。
6月 金:1,359.0ドル プラチナ:808.0ドル 為替:108.07円/ドル
・トランプ米大統領は7日、不法移民の脅威を理由にメキシコ製品に課すと表明していた制裁関税の発動を無期限で見送ることを表明。
・トランプ米大統領は18日、フロリダ州オーランドで選挙集会を開き、2020年大統領選への出馬を正式表明。
・トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は29日、G20サミットが開かれた大阪市内で会談。米中は新たな制裁・報復措置の発動を見合わせ、貿易戦争打開に向けた通商協議を再開することで同意。ファーウェイ禁輸措置も緩和。
・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は30日、南北の非武装地帯で3回目の首脳会談を行い、核問題を巡る協議再開で合意。


7月 金:1,415.6ドル プラチナ:847.0ドル 為替:108.21円/ドル
・欧州連合(EU)は2日、ブリュッセルで開いた首脳会議で、欧州中央銀行(ECB)総裁にフランス出身の国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事、欧州委員長にドイツのフォンデアライエン国防相を起用することで合意。いずれも初の女性トップに。
・米国株式市場で11日、ダウ平均は史上初の27000ドル台に到達。
・中国国家統計局は15日、2019年4-6月期の経済成長率が前年同期比+6.2%となったと発表。1-3月期の6.4%を下回り、1992年以降で四半期としては最低水準。米国との貿易摩擦が打撃となったとみられる。
・英与党保守党は23日、新党首にEU離脱強硬派のボリス・ジョンソン前外相を選出。ジョンソン氏は24日、首相に就任。
・米連邦準備理事会(FRB)は30-31日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00-2.25%に引き下げることを決定。利下げは2008年以来10年半ぶり。FRBは世界経済を巡る懸念のほか、国内インフレ低迷を理由として挙げ、利下げサイクルの開始は否定。
8月 金:1,509.3ドル プラチナ:863.7ドル 為替:106.31円/ドル
・トランプ米大統領は1日、制裁関税の対象となっていない中国からの輸入品3000億ドル相当に9月1日から10%の追加関税を課すと発表。
・米政府は5日、中国を為替操作国に認定。中国が10年超ぶりの元安水準を容認したことを受けた措置で、米中の貿易摩擦は激化の様相に。
・米USTR(通商代表部)は13日、9月1日発動予定の中国製品に対する10%の追加関税のうち、ノートパソコンや携帯電話など一部製品への発動を12月15日まで先送りすることを発表。国内の年末商戦への影響を配慮。
・米国債市場で14日、2007年以来12年ぶりに10年債利回りが2年債利回りを下回る状態となり、米経済のリセッション(景気後退)入りの前触れとも言われる逆イールド現象が発生。
・中国政府は23日、米国産の5078品目、約750億ドル相当の製品に、10%と5%の追加関税を課すと発表。米国による対中制裁関税第4弾への報復として9月1日と12月15日の2回に分けて実施、12月15日からは米国産自動車・部品に対する25%と5%の追加関税適用も再開。これに対する米国側の対抗措置として、トランプ大統領はこれまでの2500億ドル相当の中国製品に対する関税を10月1日に25%から30%へ引き上げ、さらに3000億ドル相当の第4弾の税率も10%から15%へ引き上げると発表。
9月 金:1,520.5ドル プラチナ:945.9ドル 為替:107.38円/ドル
・香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は4日、「逃亡犯条例」改正案の正式撤回を表明。香港では、中国本土への容疑者の引き渡しを可能とする同改正案をきっかけに抗議デモが激化していた。
・サウジアラビアで14日、石油関連施設が複数の無人機(ドローン)による攻撃を受けて火災が発生、生産量が半減。イエメンの親イラン武装組織フーシ派が犯行声明。
・米短期金融市場で17日、銀行や企業が資金調達する際に支払う翌日物レポ金利が前日に続き上昇し、一時10%台に。四半期の法人税納付や国債入札の決済が立て込んだことによる混乱とみられ、ニューヨーク連銀は臨時の資金供給を実施。
・米野党民主党のペロシ下院議長は24日、トランプ大統領に対する正式な弾劾調査を開始すると発表。トランプ大統領は、敵対する政治家を狙い撃ちにする目的で外国の要人に圧力をかけたとされる疑惑をめぐり、非難の的になっていた。
10月 金:1,498.2ドル プラチナ:902.6ドル 為替:108.12円/ドル
・米通商代表部(USTR)は2日、欧州連合(EU)からの輸入品への追加関税発動を発表。欧州航空機大手エアバスへのEU補助金を巡る問題で、世界貿易機関(WTO)が同日、欧州製品75億ドル相当への報復関税を認めたことを受けた措置。
・トランプ米大統領は11日、米中が貿易戦争の休戦につながる合意の「第一段階」に達したと発表。
・英国と欧州連合(EU)は17日、離脱協定案で合意。しかし、19日の英議会ではこの離脱案採決を先送り。やむなくジョンソン英首相は期限延長をEUに申請。英国を除く欧州連合(EU)加盟27カ国は28日、英国のEU離脱の延期期間を最長で来年1月末までの3カ月とし、前倒しの離脱も可能にすることを決定。
11月 金:1,471.7ドル プラチナ:904.2ドル 為替:108.86円/ドル
・15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は終値で28004.89ドルと節目の28000ドルを初めて上回り、過去最高値を更新。米中の貿易協議の進展期待が強まったことなども背景に。
・「ルイ・ヴィトン」など高級ブランドを擁するフランスのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは25日、米ティファニーを現金160億ドル(約1兆7400億円)超で買収することで合意したと発表。
・トランプ米大統領は27日、香港の反政府デモを支援する「香港人権・民主主義法案」に署名、同法は成立。中国政府は28日、断固とした報復措置を取ると表明。
12月 金:1,481.7ドル プラチナ:923.5ドル 為替:109.16円/ドル
・サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは5日、新規株式公開(IPO)価格を1株当たり32リヤル(8.53ドル)と仮条件の上限に設定したと発表。資金調達額は256億ドルと、中国電子商取引最大手アリババが2014年の上場時に調達した250億ドルを超え、過去最高。公開価格をベースにしたアラムコの時価総額は1兆7000億ドルと、米アップルを抜いて世界最大。
・EU離脱の是非が最大の争点となった英国総選挙の投開票が12日に行われ、離脱実現を公約に掲げる与党・保守党が半数326議席を大幅に上回る365議席を獲得して大勝。
・米中両政府は13日、「第1段階」の通商合意に至ったことを発表。米国は15日に予定していた対中追加関税発動を見送り、中国は米農産物の購入拡大を予定。
・スウェーデン中央銀行は19日、政策金利を-0.25%から0.00%に引き上げることを発表。5年にわたるマイナス金利から脱却。

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