金プラチナ短期相場観

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予想外に好調な耐久財受注、コア受注前年比では減速続く

更新日:2023年9月28日(木)

製造業コア受注(前年比) 2023年8月米8月の耐久財受注関連指標は予想外に好調。
耐久財受注の8月速報値は前月比+0.2%。市場予想の-0.5%に反して増加。7月の前月比-5.6%からは急回復。
輸送用機器を除く耐久財受注は前月比+0.4%。これも市場予想の+0.2%を上回り、7月の+0.1%から増加、3ヵ月ぶりの高水準。
製造業出荷(航空機を除く非国防資本財の出荷)は前月比+0.7%。市場予想の+0.0%を上回って7月の-0.3%から急増、7ヵ月ぶりの高水準。
コア受注(航空機を除く非国防資本財の受注)は前月比+0.9%。7月の-0.4%から急増で1年ぶりの高水準。民間設備投資の先行指標とされるこの指標が好結果となったことで、設備投資の底堅さが示された格好に。

このコア受注、前年比では+0.56%。2年8ヵ月ぶり低水準となった7月(0.40)からは小幅上昇、コロナからの回復で前年比プラス圏に回復した2020年12月以降で伸び率は2番めの低水準。
トレンドを示す前年比3ヵ月平均では+0.78%。3ヵ月連続の低下で2020年12月(-1.89)以来、2年8ヵ月ぶりの低水準となって前年割れも目前。
前年比の過去平均は+2.77%となり、前年比では、これをを3ヵ月連続で下回り、前年比3ヵ月平均では5ヵ月連続で下回る状態。
着実に、減速傾向が続いています。

NY金・日足チャート 2023/8/23 - 9/2727日のNY金は-28.9ドル、1.51%安となって3日続落。3月10日(1867.2)以来、6ヵ月半ぶりの安値。下げ幅としては今年の絶対値平均12.0ドルの2.4倍、今年8番めの大幅安。時間外序盤の1920ドル近辺から軟調推移、NY朝には1910ドル割れ、午後には1900ドルの大台をあっさり割り込むと1890ドル付近まで下げて一服。米10年債利回りが16年ぶり高水準となる4.6%台へと上昇し、ドル高も一段と進行した流れに押され、1930ドル台の節目割れに伴う短期下値目安1880ドル台も目前に。短期的には若干の下げ余地を残す程度ながら、短中期的には52週移動平均線(1894.5)との攻防状態となり、これを完全に割り込むようだと軟調局面がもう一段進行しやすい状況にも。週末のPCE結果が当面の方向性を左右しそうな状況にも。

NYプラチナ・日足チャート 2023/8/23 - 9/27NYプラチナは-10.8ドル、1.19%安で3日続落。9月8日(894.8)以来、3週間ぶりの安値。アジア時間には910ドル台後半まで反発して失速、ロンドン・NY朝にかけて910ドル割れ、NY午後には前日安値を下回って900ドルの大台割れトライ。安値では一時890ドル近辺まで下げてNY引け後の自律反発では900ドルの大台ライン手前でいったん上値を押さえられた格好に。920ドルの節目割れに伴う短期下値目安900ドルの大台前後にしっかり到達しての一服状態に。中期的な重要水準890ドルではいったんサポートされた格好、これを割り込むようだと中期的には800ドルの大台前後を目指す流れとなる可能性も。

ドル円・日足チャート 2023/8/24 - 9/27ドル円は56銭のドル高円安、0.38%高で4日続伸。昨年10月20日(150.15)以来、11ヵ月ぶり高値水準での一段高。東京市場では一時148円80銭台までの下押しで安値をつけた後はほぼ149円近辺での揉み合い推移、欧州時間には今年高値を更新して149円20銭台へと水準を切り上げるとNY市場では米10年債利回り上昇にも連れて一段高。NY午後には149円台半ばから高値で70銭台まで上昇。介入警戒感を含む反落警戒感も高まる状況下でジリジリと水準を切り上げ、148円40銭の節目上抜けに伴う短期上値目標150円台前半を目指す流れが継続。週末のPCEまでに目標水準に到達してしまうようだど指標結果次第では行き過ぎの展開で昨年高値圏151円台トライの可能性も。目先の下値サポート候補としては9日移動平均線(148.35)から直近の節目148円40銭近辺。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/27終値とチャート

28日の国内金価格は-104円、1.04%安で3日続落。8月28日(9859)以来、1ヵ月ぶりの安値。9970円の節目を維持できず、21日移動平均線(9963)も割り込んでの一段安、高値保合い崩れの形となって調整幅拡大への流れが急速に進行。7月安値(9499)から最高値(10063)までの38.2%戻し(9848)、9850円近辺の短期下値目安まであと少し。週末のPCEなどの結果次第で一段安となった場合には半値戻し(9781)近辺までが行き過ぎ警戒水準にも。

プラチナ価格は-33円、0.7%安で3日続落。9月14日(4633)以来、2週間ぶりの安値。4730円の節目割れに伴う一段安の流れが続き、短期下値目安4670円程度にしっかり到達。NYプラチナが下げ止まらない場合には一段安も警戒され、9月安値(4603)付近までが意識される可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格9/28とチャート

2023年9月28日(木)時点の相場
国内金9,866 円 9/28(木) ▼104(1.04%)
国内プラチナ4,655 円 9/28(木) ▼33(0.70%)
NY金1,890.9 ドル 9/27(水) ▼28.9(1.51%)
NYプラチナ896.3 ドル 9/27(水) ▼10.8(1.19%)
ドル円149.64 円 9/27(水) ▲0.56(0.38%)

9/27(水)のその他主要マーケット指標

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