金プラチナ短期相場観

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1ラウンドハーフのゴルフ外交後の株高円安で金価格は4800円台へ

更新日:2017年2月13日(月)

国内金価格・週足チャート 2017年2月13日週末のワシントン・ホワイトハウスでの日米首脳会談に続き、フロリダ・パームビーチのフェアウェイへと場所を移して行われたゴルフ外交も無難に通過した模様です。若干の警戒感も残して終えていた先週末の日本株と為替も、週明けの東京市場では株高円安スタート。円高警戒感払拭に伴い、為替が先週末の1ドル=113円台前半から114円付近へと水準を切り上げ、NY金の下げ幅は限定的となっていることにより、国内金価格は大きく押し上げられた格好です。

13日の国内金価格は0.86%の上昇で6日続伸、横ばい推移の日を挟んで8日続伸。8日続伸となるのは2013年8月以来、3年半ぶり。水準としては7月28日(4818)以来、6カ月半ぶりの4800円台。2015年初旬からの抵抗線、2015年半ばからの抵抗線をいずれも突破、2017年序盤想定レンジ(4500-4800円)を早くも上抜けています。
短期的には、小さな三角保ち合い上方ブレイクに伴う上値目標4780円台辺りをようやくクリアし、勢い余っての大幅上昇、といった状況。いったんは調整局面入りも予想されるところ。
中長期的に見ても、2015年半ば以降、4800円ライン超えは散発的で、いずれも短命で終わっていることから、大きな流れが変わっていないと仮定すると、今回の4800円台も長くは続かない可能性もあります。

しかし、ポジティブな見方をすれば、2016年以降は下値も切り上げて大きな三角保ち合いを形成し、これを上方ブレイクした形となっており、大きな流れが変わり始めた可能性もありそうです。この場合、昨年7月高値4856円が当面の抵抗水準、その次には3月高値4941円。この水準は2015年1月高値からの下落幅に対する61.8%戻しとも重なり、やや強めの抵抗水準となりそうです。この水準を超えるようなことがあれば、大きなダブルボトムが完成し、中長期的な上値目標は5400円近辺へ。

国内プラチナ価格・週足チャート 2017年2月13日プラチナ価格はわずかに1円の上昇とかなり控えめ。しかし、3日続伸で8月12日(4014)以来半年ぶりの高値水準を維持。しかも、金と同様に2017年序盤想定レンジ(3500-3900円)を上抜け、昨年10月安値3352円を起点とした、綺麗な上昇トレンドが継続中。短期的にも直近の保ち合い上抜けに伴い、4030円台辺りまでの上昇も見込めそうな状況にはなっています。

中長期的には、やはり3900円超えに伴う反落リスクと、大きな流れが変わり始めた可能性との両天秤。その分岐点ともなりそうな重要水準は2016年高値4072円。
2015年1月高値からの下落幅の38.2%戻し付近でもあり、2016年1月安値と10月安値とで底値を形成するダブルボトムのネックライン。
そう簡単には超えられない、とも思われるこの水準を突破した場合、中長期的な上値目標は4800円近辺へ。

足下では、ドル高円安方向への若干の巻き戻しと、NY金とプラチナが比較的底堅く推移する状況から、国内金価格もプラチナ価格も堅調な推移となっていますが、今後もトランプ大統領の発言やツイートからは、ドル高懸念や貿易不均衡への不満もいずれまた聞かれることでしょう。そうなれば、再び円高警戒感が高まる場面もあり、国内価格の足を引っ張ることにもなりそうです。
それでも、あからさまな円安誘導批判や、過激な対日貿易赤字批判がトーンダウンするようなら、多くを語られない、1ラウンドハーフのゴルフ外交の成果かもしれません。

※参考:金プラチナ国内価格2/13とチャート

2017年2月13日(月)時点の相場
国内金4,814 円 2/13(月) ▲41(0.86%)
国内プラチナ3,935 円 2/13(月) ▲1(0.03%)
NY金1,235.9 ドル 2/10(金) ▼0.9(0.07%)
NYプラチナ1,011.7 ドル 2/10(金) ▼10.5(1.03%)
ドル円113.23 円 2/10(金) ▼0.01(0.01%)

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