金・プラチナ・ドル円-ニュース・チャート 2013年
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2013年、金は1,680ドル台、プラチナは1,560ドル台、ドル円は87円30銭台からのスタート。
年末の懸念材料、米国の財政の崖問題はもつれながらも収束方向へ向かい、リスク懸念は縮小。しかし年初に公表された前回分の米FOMC議事録で量的緩和の早期縮小の可能性が示唆されたことで金は急落。その後の金相場の軟調推移を暗示するような値動きとなりました。
プラチナは南アフリカのプラチナ大手による鉱山閉鎖・縮小方向との報道から供給不足が懸念され、上昇傾向が強まる展開。
為替市場では、前年11月以降続くアベノミクス期待によるドル高円安の流れが継続。
2月には、ジョージ・ソロス氏の金売却報道や金融大手の相場見通し下方修正などもあり、金価格は1,600ドル割れまで下落。1,700ドル台半ばまで上昇したプラチナも供給不足懸念の後退などから金に連れ安の展開へ。
また、円高是正を掲げる安倍内閣の要人発言やこれを非難する欧州他各国要人の発言などに揺れるヘッドライン相場となったドル円は、上昇の勢いもやや減速。
月末にはイタリア総選挙の予想外の結果で政権樹立が困難になったことでイタリア政局不安が台頭、リスク回避の流れでドル円急落、金上昇の場面も。
3月の中旬以降はユーロ圏の小国キプロスの支援をめぐってユーロ不安が再燃。さほどの混乱は起きなかったものの、救済にあたってベイルイン(預金者負担)という手法が使われたことが、ユーロ圏重債務国の預金者への不安を煽ることに。
この間、金は1,600ドル前後、プラチナは1,580ドル付近での小動き、96円台まで上昇していたドル円はリスク回避の流れで94円台前半まで下落しました。
4月3-4日の黒田新総裁体制で初の日銀・金融政策決定会合では、マネタリーベースを2年で2倍に拡大することなどの量的・質的金融緩和を決定。発表直後から急激にドル高円安が進行。翌日の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが半減したことを受けて金が反発上昇。ドル円も円安継続。
4月15日、NY金価格は1980年1月22日以来、史上2番めとなる140.3ドル(9.34%)の暴落。前営業日、12日の4.05%下落と合わせて2日間で203.8ドルの下落幅は過去最大となる歴史的な暴落に。
5月9日にドル円相場は1ドル=100円の大台に到達、4年1ヶ月ぶりの円安水準に。
5月23日、日経平均が1,100円超、30日にも700円超の急落。過熱し過ぎた上昇相場の調整局面に。ドル円も円高方向に調整。
6月5日には安倍政権の成長戦略第3弾への失望から株安円高が進行、しかし7日の米5月雇用統計の結果を受けてやや反発傾向に。逆に金は下落へ。
6月11日の日銀金融政策決定会合では、期待されていた1年超の固定金利オペが見送られたことをきっかけに株安・円高が進行。12日には日経平均が800円超の急落などリスク回避傾向が強まります。
6月19日、FOMC後のバーナンキFRB議長のQE年内縮小見通し発言により、株式や商品相場は急落、20日には金が1,300ドル割れ、プラチナは1,400ドル割れ。為替はドル高傾向が強まり、94円台まで調整が進んでいたドル円は97円台後半まで円安に。
6月27日には金価格が一時2010年8月以来となる1,200ドル割れ。
7月5日の米雇用統計では雇用者数の伸びが鮮明となりドル高、金は売りが進行。10日にはバーナンキFRB議長の当面の緩和継続発言で米ドルの急落、金価格はプラチナとともに急騰。17-18日の議会証言では、緩和縮小は経済状況次第であり、引き締めは当分先であることを明言。
7月21日の参院選では予想通り与党の大勝で衆参のねじれ解消も相場への影響は限定的。
8月2日の米雇用統計は雇用者数が予想を下回り、雇用市場の安定回復が必ずしも順調ではないことが露呈。
7月以降上昇傾向が続いていた金相場は、8月23日の米7月分新築住宅件数の大幅減によるQE早期縮小懸念後退もあり、6月上旬以来の1,400ドル寸前まで急上昇。
8月27日にはシリア情勢悪化による軍事介入懸念により金価格は1,420ドルまで急騰、株安、円買いが進行。
9月6日の8月米雇用統計は予想に反して低調な結果となり、7月分も大幅下方修正。
9月18日の米FOMCでは、大方の予想に反してQE3の現状維持が決定。縮小開始が先送りとなったことで金もプラチナも大幅上昇、ドル円は一時円高が進行。
米国では10月から始まる新会計年度の暫定予算が議会で合意されず、10月1日から政府機関の一部がシャットダウン(閉鎖)、10月中旬に迫る債務上限引き上げ期限に向けても議会の紛糾が懸念され、市場はリスク回避傾向に。
10月9日には次期FRB議長にイエレン氏が指名され、翌10日には財政問題収束に向けてオバマ大統領と共和党幹部との会談が始まり、不透明感収束期待への高まりからリスク回避傾向は後退。
10月16日、米上下院は連邦債務上限引き上げ法案と政府機関再開のための暫定予算案を可決。デフォルトは瀬戸際で回避され、一部閉鎖された政府機関も17日から再開。
10月22日に発表された9月分の米雇用統計では、雇用者数の伸びが予想外に低くドル売り、金は買われる傾向に。
10月30日のFOMC声明文では、予想されたハト派寄りの内容ではなかったことからドル買い金売りの流れに。
11月8日に発表された10月分の米雇用統計では、雇用者数の伸びが予想外の大幅増となりドル円は99円台へと急騰、金は1,300ドル割れヘと急落。
11月14日に行われた次期FRB議長候補イエレン氏の議会での公聴会では緩和政策が当面続くことが確認され、世界同時株高と共に金も1.4%の大幅高へ。
11月20日に発表された10月末FOMC議事要旨の内容では、ハト派色が薄かったことで金もプラチナも1%超の下落。
12月6日発表の11月分米雇用統計で、雇用者数の伸びが予想を上回り、失業率が7%へと低下したことを受けてドル円は102円付近から103円手前まで上昇、金とプラチナは既に今年安値圏近くまでの下落が続いていたこともあり下落幅は限定的に。
円安傾向が進むドル円相場は、12月第2週には半年ぶりの年初来高値を更新し1ドル=103円台に到達。
12月18日の米FOMCで2014年1月からのQE3縮小(テーパリング)開始を決定。ドル円は104円台へと上昇、金はその翌日に1,200ドル割れへと急落。
年末にかけて為替はドル高・円安傾向が進み、2008年10月以来5年2ヶ月ぶりとなる105円台まで上昇。
2013年の金相場は年間28.26%の下落、プラチナは10.89%の下落、ドル円は21.38%の上昇(円安ドル高)。
最終更新日:2014/1/1