金プラチナ短期相場観

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インフレ期待はNY連銀でも急騰、1年先は1年半ぶり高水準

更新日:2025年4月15日(火)

NY連銀消費者調査・インフレ期待 2025年3月NY連銀のインフレ期待も3月には急騰。
ミシガン大調査のインフレ期待が3月には1年先で5.0%、先週末発表の4月速報では6.7%まで急騰し、43年ぶり高水準となり、5年先も3月に4.1%、4月速報では4.4%と33年ぶり高水準へと急騰していたのに対し、意外と平静を装っていたNY連銀消費者調査でのインフレ期待も3月分ではさすがに急騰の兆しに。
1年先インフレ期待は3.58%。2月からは+0.45%、2年ぶりの急騰で続伸。1年半ぶりの高水準。
3年先インフレ期待は3.00%。1年3ヵ月ぶり高水準となった2月からは横ばい推移。

また、雇用情勢などについては悪化を警戒する見方が強まる状況に。
1年後の失業率が現在よりも高くなると予想する人の割合は44.04%。2020年4月(47.57)以来4年11ヵ月ぶり、コロナショック以来の高水準。
1年以内に職を失う可能性があると警戒する人の割合は15.68%。前月の14.10から急騰で1年ぶりの高水準。
また、1年先の家計所得成長期待は2.80ポイントとなり、3年11ヵ月ぶりの低水準。1年後に株価が上昇するとの見方は33.83ポイント、これも2年9ヵ月ぶりの低水準。

トランプ関税発動前の3月時点でスタグフレーション懸念は急速に高まる様子。
今後発表されるソフトデータは関税発動後の状況となり、来月以降は関税によるハードデータへの影響も現れ始める可能性も。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年4月14日14日のNY金は週末から-18.3ドル、0.56%安となって5日ぶりの反落。3日ぶりに過去最高値更新をストップして小幅に調整。アジア時間には3230ドル台での揉み合いから一時3260ドル台まで上昇して失速。先週末の最高値付近で上値を押さえられる格好にもなり、3250ドル割れへと失速もロンドン序盤までは3240ドル近辺までで下げ渋り。ドル高局面となったNY朝にかけて3230ドル割れへと水準を切り下げると一時3210ドル割れの安値をつけながらもNY午後には3220ドル台で下げ渋る展開に。3170ドルの節目突破に伴う短期上値目標3240ドル近辺到達後の調整では浅めのサポート3200ドル近辺手前までと限定的。2月安値(2844.1)から最高値(3263.0)の23.6%戻し(3164.1)近辺までがもう一段の調整目安にも。目先の上限3250ドルを上抜けると3290ドル程度までが次の最高値目標に。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年4月14日NYプラチナは+12.9ドル、1.37%高で5日続伸。4月2日(995.2)以来、2週間ぶりの高値。5日続伸は3月以来、1ヵ月ぶりで今年2度め。ただし上昇値幅は5日合計で51.6ドルとやや控えめ。アジア時間の940ドル台後半が安値となり、ロンドン市場で960ドル台半ばまで上昇、NY市場では一時950ドル割れへと失速後、950ドル台後半での保ち合いへと収束。心理的節目950ドルをなんとか突破して3月高値(1036.3)から4月安値(878.3)の半値戻し(957.3)にもギリギリ到達。950ドルを維持できれば徐々に地合い回復へ、20日移動平均線(969.0)突破と61.8%戻し(975.9)が次の攻防ポイントにも。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年4月14日ドル円は-52銭、0.36%安で3日続落。昨年9月27日(142.24)以来、約7ヵ月ぶりの安値。週明け東京朝に一時144円台まで上昇して失速、戻り売りの流れとなって143円を割れると142円20銭台まで下落。ただし先週末安値手前で下げ渋ると143円台へと反発トライ、欧州時間序盤にも142円20銭台を維持して反発するとNY市場では143円台前半から後半へ、高値では一時144円台にもワンタッチ。これが高値となって失速するとNY午後には143円近辺での小康状態に。146円の節目割れに伴う短期下値目安143円台前半到達後の一段安トライでは下げ渋る展開が続くも、底打ちへの可能性拡大に向けては1月高値(158.87)から4月安値(142.07)の23.6%戻し(146.03)、146円回復が攻防ポイントにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/14終値とチャート

15日の国内金価格は-51円、0.31%安で4日ぶりの反落。下げ幅は限定的となって最高値(16436)から4月安値(15235)の76.4%戻し(16153)を維持する高止まり。目先の上限16230円超へと抜け出すようなら最高値圏へと上値トライ継続、16320円程度までが短期上値目標に。下方向には上昇軌道の21日移動平均線(15946)がサポート候補。

プラチナ価格はわずかに+1円、0.02%の小幅続伸。4670円から4810円までのレンジで保ち合いが続くなか、上限トライ手前で一服。それでも下落基調の9日移動平均線(4754)を上抜ける形となって地合い回復の流れもジワリ進行。4810円超へと抜け出すことができれば反発再開、4900円の大台回復トライへ。その一方で4670円の下限割れの場合に下値トライ再開、4560円辺りまでが下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格4/15とチャート

2025年4月15日(火)時点の相場
国内金16,179 円 4/15(火) ▼51(0.31%)
国内プラチナ4,771 円 4/15(火) ▲1(0.02%)
NY金3,226.3 ドル 4/14(月) ▼18.3(0.56%)
NYプラチナ957.5 ドル 4/14(月) ▲12.9(1.37%)
ドル円143.05 円 4/14(月) ▼0.52(0.36%)

4/14(月)のその他主要マーケット指標

NY連銀製造業景況指数、4月は予想上回るも見通しは急速に悪化 4/16(水)

インフレ期待はNY連銀でも急騰、1年先は1年半ぶり高水準 4/15(火)

上昇チャネル上限トライと下降チャネル下限からの反発途上 4/14(月)

インフレ期待高騰でミシガン大消費者信頼感指数は一段と悪化 4/12(土)

関税ショック前、サービス価格減速で3月CPIは予想以上に鈍化 4/11(金)


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