金プラチナ短期相場観

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NY連銀製造業景況指数、4月は予想上回るも見通しは急速に悪化

更新日:2025年4月16日(水)

NY連銀製造業景況指数+価格+見通し 2025年4月9日には相互関税も発動され、やや警戒感も高まりつつあった4月のNY連銀製造業景況指数は予想ほど悪化せず。
4月のNY連銀製造業景況指数は-8.1。市場予想の-13.5を上回り、1年2ヵ月ぶり低水準となった3月の-20.0からは+11.9の急反発。
これを好感するように、ドル円も米株もいったんは下げ渋り。

ただし、インフレ懸念は高止まり、見通しは悪化。
仕入れ価格指数は50.8、販売価格も28.7、いずれも4ヵ月続伸で2年8ヵ月ぶりの高水準。
向こう半年の見通しを示す期待指数は-7.4。3ヵ月続落で2年5ヵ月ぶりのマイナス圏となり、2001年9月(-11.9)以来、23年7ヵ月ぶりの低水準。
新規受注見通しは-6.6。3ヵ月続落で2年5ヵ月ぶりのマイナス圏、2001年7月以降の過去データでは最低。
仕入価格見通しも2年10ヵ月ぶり高水準、販売価格見通しは3年ぶり高水準。
雇用見通しは2年1ヵ月ぶり低水準。
トランプ関税による物価高騰などの悪影響を警戒し、先行き不透明感は急速に高まり、景気見通しは過去最悪レベルに。

NY金・日足+20日移動平均線 2025年4月15日15日のNY金は+14.1ドル、0.44%の反発。過去最高値を更新した先週末の11日以来、2営業日ぶりの高値。アジア時間の3220ドル台が安値となって3240ドルまで上昇後に一服。ドイツの4月ZEW景況感指数が予想以上に悪化したことを受けてユーロドルが軟調推移となった流れにも同調し、ロンドン・NY午前にかけての下押しでは一時3230ドル割れ。しかし押し目買いとなってNY午後には3240ドル台へと反発。中国政府による米ボーイング社の航空機追加納入拒否指示報道などによるリスク回避の流れも下支え材料となった様子でNY引け後には一段高トライの様相にも。3250ドル超へと抜け出せば最高値更新トライの流れへ、3290ドル辺りまでが短期上値目標。当面の下値サポートは3220ドル、割れると3160ドル程度までを目安に調整へ。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2025年4月15日NYプラチナは+12.4ドル、1.30%高で6日続伸。4月2日(995.2)以来、2週間ぶりの高値。6日続伸は3月以来、1ヵ月ぶりで今年2度め。アジア時間の950ドル台半ばが安値となり、960ドルまでのレンジでの小幅保ち合いをロンドン序盤に抜け出すと960ドル台へ、NY朝には970ドル台まで上昇。ただし970ドル台は維持できず、NY午後には970ドル割れ。20日移動平均線(966.3)を上抜けて3月高値(1036.3)から4月安値(878.3)の半値戻し(957.3)も達成して一段高。しかし61.8%戻し(975.9)手前で跳ね返され、RSIはようやく50%を回復、ほぼ中立状態で61.8%の攻防へ。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2025年4月15日ドル円は+19銭、0.13%高で4日ぶりの反発。東京朝に143円付近から143円半ばまで上昇したのが高値となり、143円前半を中心とした保ち合いから欧州・NY時間には143円を挟んでの保ち合いへと微妙に下方シフト。NY朝の142円半ばが安値となり、4月のNY連銀製造業景況指数が予想ほど悪化しなかったことを好感するように下げ渋って反発へ。NY午後には143円前半へと水準を切り上げての小幅保ち合いへ。4日連続で上値を切り下げるなか、足下では2日連続下値も切り上げ、時間足レベルでは143円ラインを挟んでの小幅保ち合いを形成する形となり、トランプ関税に振り回される状況下でいったん反発か、一段安かの攻防状態にも。142円近辺までは下げやすく、144円近辺までは反発しやすい状況に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/15終値とチャート

16日の国内金価格は+173円、1.07%の反発で4月3日(16385)以来、2週間ぶりの高値。16230円の節目上抜けに伴う短期上値目標16320円程度にもしっかり到達。今朝の東京時間にも米政府によるエヌビディアへの対中輸出規制による株価急落でNY金高騰など、関税を巡る波乱も続く影響から最高値圏での乱高下も警戒される状況にも。今年の絶対値平均騰落値幅134円分さらに上昇すると最高値更新で16486円、反落なら16209円。16170円の下値サポートを割れると16050円辺りまでを短期目安に調整へ。

プラチナ価格は+14円、0.29%高で3日続伸。それでも4670円から4810円までの保ち合いレンジ内推移が継続。RSIも40%程にとどまり、中立にも届かない状態で安値圏からの反発の勢いも加速しそうでしない、もどかしい状況も継続。4810円の上限突破できれば解き放たれて一段高トライへと向かう可能性も、短期上値目標は4900円の大台へ。4670円の下限割れなら4560円辺りまでを目安に下値トライ再開リスクも。
金との価格差は11567円、2日ぶりに過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格4/16とチャート

2025年4月16日(水)時点の相場
国内金16,352 円 4/16(水) ▲173(1.07%)
国内プラチナ4,785 円 4/16(水) ▲14(0.29%)
NY金3,240.4 ドル 4/15(火) ▲14.1(0.44%)
NYプラチナ969.9 ドル 4/15(火) ▲12.4(1.30%)
ドル円143.24 円 4/15(火) ▲0.19(0.13%)

4/15(火)のその他主要マーケット指標

米3月の消費は好調、4月のサービス業景況感と見通しは悪化 4/17(木)

NY連銀製造業景況指数、4月は予想上回るも見通しは急速に悪化 4/16(水)

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上昇チャネル上限トライと下降チャネル下限からの反発途上 4/14(月)

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