金プラチナ短期相場観

相互関税発表後に市場は乱高下、NY金は一時3200ドル
更新日:2025年4月3日(木)
トランプ米大統領は2日、世界の貿易相手国に対し相互関税を課すと発表。米国への全輸出品に最低10%の関税を賦課するとし、関税率は対中国が34%、EUは20%、日本は24%など。「慢性的な貿易赤字はもはや経済問題でなく、国家緊急事態だ」などの発言も。
相互関税の影響により、短期的にはインフレ上昇と成長鈍化、リセッションにつながる可能性も警戒する見方も。
この日、発表された米3月のADP雇用は予想を上回る結果に。
前月比+15.5万人となり、市場予想の+12万人を上回り、2月の+8.4万人からも伸びは拡大。
3ヵ月平均で見ると、3月は+14.2万人。2月から-0.7。2年ぶり高水準となった11月(20.6)から4ヵ月続落で半年ぶりの低水準。2012年から2019年までの平均18.0万人を2ヵ月続けて下回る水準。
3月だけを見れば市場予想を上回る好結果ながら、方向性としてはゆるやかな増加傾向がピークアウトして減少傾向へと転じた可能性。
なお、3ヵ月平均で見た場合の雇用統計NFPとの24ヵ月相関係数は昨年8月までの0.75超(~0.93台)から急低下、2月時点では-0.046と相関関係解消状態ながら、NFPでも増加傾向ピークアウトの可能性を示唆した状態で今週末には3月雇用統計。
今後の雇用情勢にも、相互関税の影響が警戒される状況に。
2日のNY金は+20.2ドル、0.64%の反発で2日ぶり、今年19回めの過去最高値更新。時間外は3140ドル台から3160ドル台までのレンジで上下動、アジア時間に3130ドル台半ばの安値をつけてロンドン・NY市場にかけては堅調推移。NY午後には3170ドル台半ばまで上昇して3160ドル台へと失速。NY引け後にはトランプ大統領の相互関税発表を受けて乱高下、3140ドル台半ばで切り返すと3200ドル台へと急反発。相互関税に対しては悲観的な見方が優勢となり、リスク回避の株安ドル安・金利低下の流れに呼応する形で堅調推移。水準的には2月高値(2974.0)から2月安値(2844.1)の261.8%戻し(3184.2)を達成。次に意識される水準としては300%戻し(3233.8)近辺も。3060ドル台辺りまでが当面のサポート候補。
NYプラチナは-9.4ドル、0.94%の続落で3月26日(969.3)以来、1週間ぶりの安値。アジア時間の1010ドル台前半が高値となって戻り売り、ロンドン・NY朝にかけては1000ドルの大台を挟んでの揉み合いに。NY市場でこれを下抜けると990ドル台前半での小幅保ち合い推移、NY引け後の相互関税発表には1010ドル台前半までの急反発で反応後に失速。960ドルから1030ドルまでの主要レンジ内での乱高下にとどまり、1000ドルの大台近辺での足場固めには失敗。990ドル近辺が次のサポート候補に。
金との価格差は2171.0ドル、6日連続で過去最大を更新。
ドル円は-25銭、0.17%の続落で3月21日(149.32)以来の安値。149円後半での保ち合いとなって東京時間を通過、150円が上限となって跳ね返されると欧州時間には軟調推移となって149円10銭台まで下落。米10年債利回りが下げ渋って反発へと向かった流れに追随したNY市場では150円台へ。NY終盤にトランプ大統領が発表した相互関税に対しては150円近辺から150円半ばまで急騰後に急反落、株安の流れにも同調してリスク回避の流れが強まり149円割れへ。今朝の東京市場では148円も割り込んで147円半ばへ。149円80銭の節目割れに伴う短期下値目安147円半ばにも到達。下値トライ一服となりやすい状況ながら、不安定な展開が続くようなら3月安値圏146円半ばまでが意識される可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/2終値とチャート
3日の国内金価格は-23円、0.14%の続落。日本時間未明に発表された相互関税に対しては予想どおりネガティブな反応となったものの、やや極端な乱高下。NY金は一段高の反応も今朝にかけては巻き戻しの動き、為替のドル安円高も一時極端に振れる展開に。結果的に国内金は小幅調整継続となって過熱感も若干緩和、16160円から16440円までの高値保ち合いレンジを維持する状態。引き続き上抜けなら短期上値目標は16530円近辺、下抜けの場合の短期下値目安は16000円の大台近辺まで。
プラチナ価格は-99円、1.94%の続落で3月11日(4869)以来、3週間ぶりの安値。強めのサポート帯を形成する可能性もあった90日移動平均線(5075)近辺を突き抜け、5070円から5160円までの保ち合いレンジを下抜け。一段安トライへの流れとなり、短期下値目安4950円近辺まで、もう少しの下げ余地も。
金との価格差は11380円、6営業日連続で過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格4/3とチャート
- 2025年4月3日(木)時点の相場
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国内金 : 16,385 円 4/3(木) ▼23(0.14%) 国内プラチナ : 5,005 円 4/3(木) ▼99(1.94%) NY金 : 3,166.2 ドル 4/2(水) ▲20.2(0.64%) NYプラチナ : 995.2 ドル 4/2(水) ▼9.4(0.94%) ドル円 : 149.37 円 4/2(水) ▼0.25(0.17%)
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