金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏総合PMIは4ヵ月連続節目50割れ、フランスが主導

更新日:2023年9月23日(土)

ユーロ圏×米国・総合PMI 2023年9月速報米国の総合PMIは9月速報で50.1。市場予想の50.4を下回り、8月の50.2からもわずかに低下、4ヵ月続落で7ヵ月ぶりの低水準。8ヵ月連続で節目50超を維持したものの、下げ止まり切れずに節目割れ目前という状況に。
サービス業PMIが同じような推移で9月は50.2となって4ヵ月続落で8ヵ月ぶりの低水準。製造業PMIは48.9で8月(47.9)から反発。5ヵ月連続の節目50割れも、6月(46.3)からは反発傾向。
製造業の回復基調がもう一段進行して節目50を回復できるかどうか、と同時にサービス業が下げ止まって節目50超の拡大基調を維持できるかどうか。PMIで見る米国経済は第4四半期に向けて重要な攻防ラインに差し掛かっています。

ユーロ圏では一足先に?経済活動縮小状態が継続中。
ユーロ圏の9月総合PMI速報値は47.1。市場予想の46.5を上回り、2年9ヵ月ぶり低水準となった8月(46.7)から上昇、4ヵ月連続の節目50割れながら5ヵ月ぶりに反発。
主要2カ国のドイツ、フランスともに低迷が続く状態ながら、足下では状況に変化も。
フランスの総合PMIは9月速報で43.5。前月から-2.5の急低下で6ヵ月続落、4ヵ月連続50割れで2年10ヵ月ぶりの低水準。これに対してドイツは46.2。3ヵ月連続50割れも5ヵ月ぶりに反発(+1.6)。サービス業PMIはフランスが43.9。前月から-2.1の急低下で5ヵ月続落、2年10ヵ月ぶりの低水準。50割れは4ヵ月連続。ドイツ・ユーロ圏がいずれも2ヵ月連続の50割れながら、ドイツ(49.8)は4ヵ月ぶりに反発(+2.5)、ユーロ圏(48.4)も5ヵ月ぶりに反発となったのとは対照的。
製造業ではフランスが43.6。8ヵ月連続50割れで8月から-2.4の急低下、3年4ヵ月ぶりの低水準。ドイツは39.8。3年2ヵ月ぶり低水準となった7月(38.8)からは続伸で3ヵ月ぶり高水準。
依然としてドイツ製造業の落ち込みは酷いレベルにあるものの、足下の方向感としては独仏で逆転。サービス業では5ヵ月連続でドイツがフランスを上回り、ドイツは底打ちの兆しで節目50回復も視野に入るのに対してフランスは急低下が続いてその差は拡大。
ただし総合的には低レベルでの争いで、ユーロ圏としては低水準での小反発、下げ渋る米国との差は縮まらない状況。
インフレ高止まりを背景に、サービス、製造業ともに需要の落ち込みが続く状況は同様ながら、景況感悪化レベルでは米欧格差は続き、ユーロ圏内でも微妙な温度差は埋まりません。

NY金・日足チャート 2023/8/18 - 9/2222日のNY金は+6.0ドル、0.31%の反発。前日の下ヒゲからの流れがゆるやかに進行、アジア時間の1940ドル近辺からロンドン・NY市場にかけては1940ドル台後半へ。ただし反発力は限定的となり、高値では1950ドルに届かず、20日移動平均線(1949.7)にも上値を押さえられる形となってNY午後にかけてはドル高の流れにも押されて1940ドル台半ばへと小反落。この日の変動値幅は9.5ドルにとどまり、今年の平均24.7ドルの4割以下、今年5番めの小動き。日足レベルでは下値をわずかに切り上げながらも概ね横ばい推移傾向の流れが継続。ゆるやかに上昇する200日移動平均線(1933.6)が目先のサポートとなり、これを割り込むようだと短期的には下値再トライ、1900ドルの大台割れを試しに行く展開へ。上方向にはゆるやかに下降する90日移動平均線(1955.0)近辺に抵抗感。
週間ベースではわずかに-0.5ドル、0.03%の小反落。

NYプラチナ・日足チャート 2023/8/18 - 9/22NYプラチナは+9.5ドル、1.03%高で3日ぶりの反発。前日安値からの反発基調が続いた時間外は920ドル台半ばからロンドン市場にかけて930ドル台へ、20日移動平均線(936.7)を上抜けた勢いでNY朝には940ドル台へと一段高。高値では節目の950ドル手前で失速、急反落となって20日線を割れるとNY午後には930ドル台前半へ。950ドルの節目トライ1回めは失敗し、20日線上抜けもできず、ただし下値を切り上げる形となり、920ドルのサポート割れの場合でも900ドルの大台近辺までの下押しにとどまる可能性。950ドルの節目を超えると970ドル程度までは上値を伸ばす展開にも。
週間ベースでは+4.6ドル、0.49%の続伸。

ドル円・日足チャート 2023/8/21 - 9/22ドル円は80銭のドル高円安、0.54%の反発で前日の下げを全戻し、昨年10月31日(148.74)以来、11ヵ月ぶりの高値。前日NY市場でつけた安値からゆるやかな反発基調が続き、東京朝には147円50銭近辺から70銭台へと水準を切り上げ、日銀の現状維持を受けて148円台へと急騰。植田日銀総裁会見を経て148円40銭台まで上昇も前日の今年高値は超えられず。それでも欧州・NY時間は148円20-30銭台での小幅保合い推移、米サービス業PMIの9月速報が予想を下回ったことなどから一時148円割れを試す場面もあったものの、ボウマンFRB理事の「複数回の追加利上げ支持」発言にもサポートされ、NY午後には148円30銭台へ。次週、月末の指標などをきっかけに148円40銭の節目を上抜けることになれば上値トライ再開、昨年高値圏150円台前半までが短期上値目標に。同時に介入警戒感も高まる状況にもなり、147円50銭の節目割れなら調整局面形成へ、8月末安値圏145円ちょうど近辺までが短期下値目標に。
週間ベースでは+52銭、0.35%高で3週続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/22終値とチャート

2023年9月23日(土)時点の相場
国内金9,974 円 9/22(金) ▼89(0.88%)
国内プラチナ4,732 円 9/22(金) ▼35(0.73%)
NY金1,945.6 ドル 9/22(金) ▲6.0(0.31%)
NYプラチナ934.1 ドル 9/22(金) ▲9.5(1.03%)
ドル円148.36 円 9/22(金) ▲0.80(0.54%)

9/22(金)のその他主要マーケット指標

金融政策ウィーク明けの9月最終週、国内金価格は高止まり 9/25(月)

ユーロ圏総合PMIは4ヵ月連続節目50割れ、フランスが主導 9/23(土)

フィラデルフィア連銀製造業景況感は急低下、回復基調は維持 9/22(金)

より高くより長く、9月FOMC通過でドル円もより高くより長く 9/21(木)

利上げ打ち止め観測?の9月FOMC、利下げは2024年後半から 9/20(水)


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