金プラチナ短期相場観

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200日移動平均乖離率10%超はドル円のトレンド転換サイン

更新日:2017年1月24日(火)

200日移動平均乖離率10%超はドル円のトレンド転換サインここ数年、ドル円の200日移動平均線からの乖離率が上下10%を超えると、トレンド転換のサインとなっています。
2013年前半のドル高円安急進局面では、200日移動平均乖離率は+10%を超え、最大+18%まで拡大しました。明らかな行き過ぎ局面となり、ドル高円安の流れは急失速し、ドル円は下落しながら200日移動平均線の上昇を待ち合わせ、乖離率0%へと収束しました。

2014年末のドル円急騰局面でも200日移動平均乖離率が+10%を超えて急失速。一時的には+15%まで拡大しましたが、その後は急縮小。ドル円は横ばい推移となり、200日移動平均線が同水準となる120円まで上昇するのを待って乖離率0%へ。

2016年前半から半ばにかけての円高局面では下方向への乖離幅が拡大、-10%に達しては反発する展開が繰り返され、11月の米大統領選の日に106円台まで急騰して200日移動平均乖離率0%に収束。
さらに、その勢いのまま今度は上方向への乖離幅を拡大させ、12月半ばのFOMCのタイミングで+10%を突破。

そして、年明けからは乖離幅縮小方向へとドル安円高基調が進行し、23日時点では107.12円の200日移動平均に対して乖離率は+5.21%まで縮小した状態。

今回も、いずれ乖離率0%に収束する可能性は高く、そのタイミングが早ければ、200日移動平均の現状水準107円台まで、ドル安円高が進行することになります。

現在失速中のトランプ相場が、アベノミクスの時のドル高円安の勢いと同等以上の潜在力を持ち合わせているようなら、ドル円は110円台辺りを維持し、200日移動平均線が同水準まで上昇してくるのを待ち合わせて乖離率0%へ。そして再び上方乖離10%方向へと向うような展開も予想されることになります。この場合、年後半にかけて、水準的には120円台へと上昇することになります。

NY金・日足チャート 2016/12/20 - 1/2323日のNY金相場は0.89%の続伸。トランプ米大統領のTPP脱退の大統領令署名や日本の貿易批判など、保護貿易主義に伴う通商リスク、ムニューチン米次期財務長官の「過度に強いドルは短期的にマイナス」とのドル高牽制発言を受けたドル安の流れを追い風に1215ドルを挟んでの揉み合いから上抜けの兆し。11月17日(1216.9)以来、2カ月ぶりの高値水準に達し、もう一段上値を伸ばす可能性も高まった状態となり、当面の上値目標水準は1230ドルから40ドル付近まで。ただし1220ドルが目先の抵抗水準となりつつある様子もあり、ここを突破できない状態が続くようだと徐々に失速も。下方向には1200ドルの大台が当面のサポートライン。下抜けた場合には12月前半に保ち合いを形成した1170ドル台までは下げやすく、サポートもされやすい水準。

NYプラチナ・日足チャート 2016/12/20 - 1/23NYプラチナ相場は0.4%の続伸。時間外に到達した980ドル台までで上昇一服、980ドル台での揉み合い状態に終始。主要レンジ上限となる990ドルを試す場面もなく、徐々に失速傾向へ。プラチナ価格が金価格を下回る状態は2年を超え、プラチナ投資需要の高まりなども背景に英ブリオンボールドや東商取でも新たなプラチナ取引が予定され、金と比較するとまだまだ不安定さは残るものの、今後は少しづつプラチナ相場の安定にも寄与する可能性も。目先、990ドルを突破できれば1020ドル付近まで上値余地拡大へ。ただし反落で950ドルの下限を割り込むと930ドル台まで下げ幅拡大も。

ドル円・日足チャート 2016/12/22 - 1/23ドル円は1.62%の大幅ドル安円高となって続落。NY朝のビジネスミーティングではトランプ米新大統領の規制緩和や大型法人税減税発言を受けて米長期金利上昇とともに113円台前半から114円台まで急騰。しかし上値は重く、TPP離脱の大統領令署名で113円割れ、その後の反発も限定的となり、ムニューチン氏のドル高牽制発言で再度112円台へ。今朝の東京市場では11月末以来ほぼ2カ月ぶりとなる112円50銭台まで下落する場面も。112円台前半へとさらに水準を切り下げた場合には、もう一段のドル安円高進行で110円台が意識される。上値は115円ラインが当面の抵抗水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/23終値とチャート

24日の国内金価格は0.69%の続落でようやく調整らしい調整局面を形成。しかし高値圏での小康状態が続き、調整までに時間を要し過ぎたことにより、上方向への勢いは大きく後退。再度上値トライへと向う為にはそれなりの調整幅拡大か、保ち合い形成による時間調整が必要となる可能性も。2016年3月高値と7月高値を結ぶ抵抗線との攻防からの反落となり、中期スパンでは4500円台前半が重要な下値サポート水準。短期的には4700円割れ、21日移動平均線にサポートされて保ち合い形成で上値再トライのチャンスをうかがうような展開も予想可能、あらためて4760円を突破できれば4800円台へ。

プラチナ価格は0.7%の反落。1月10日の3876円を起点に上値を切り下げる形で三角保ち合いを形成。目先は3850台を上抜けると再度大幅上昇局面形成の可能性もあり、上値余地は3950円台辺りまで。下値は3800円ラインがサポート水準となり、下抜けた場合には大幅安も見込まれ、下値目安は3700円付近まで。
※参考:金プラチナ国内価格1/24とチャート

2017年1月24日(火)時点の相場
国内金4,721 円 1/24(火) ▼33(0.69%)
国内プラチナ3,824 円 1/24(火) ▼27(0.70%)
NY金1,215.6 ドル 1/23(月) ▲10.7(0.89%)
NYプラチナ979.9 ドル 1/23(月) ▲3.9(0.40%)
ドル円112.70 円 1/23(月) ▼1.85(1.62%)

1/23(月)のその他主要マーケット指標

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