金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

NY・フィラデルフィア連銀製造業景況指数の見通しの明るさ

更新日:2017年11月17日(金)

NY・フィラデルフィア連銀製造業景況指数とISM製造業景況指数 2017年11月11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は22.7となり、市場予想を若干下回って3カ月ぶりの低下。33年ぶり高水準となった今年2月の43.3をピークに低下傾向とはなっていますが、それでも今年は高水準を維持する好調期が続く状態となっています。内訳では、半年後の見通しを示す期待指数が50.1と2カ月ぶりの50台で高水準を維持し、販売価格の見通しは45と1985年3月(53.7)以来、32年8カ月ぶりの高水準、雇用見通しは41.2で1983年8月(44.4)以来、34年3カ月ぶり高水準。現状もそこそこ好調ながら、今後の見通しはさらに明るい、との見方が強いようです。

この状況は前日発表されたNY連銀製造業景況指数も同様です。
NY連銀の指数としては極めて高水準と言える30ポイント超となる30.2となった10月から、11月は19.4へと大きく低下したものの、6カ月平均では21.47となって10年ぶり高水準。8月以降は比較的高水準となる20ポイント付近以上を維持する状況です。
そしてNY連銀の期待指数は49.9となり、2012年1月(51.3)以来5年10カ月ぶりの高水準。新規受注の見通しは53.7で2004年10月(56.4)以来13年1カ月ぶりの高水準、出荷見通しも50.8で2014年8月(54.4)以来3年3カ月ぶり。

購買担当者の見方どおり、今後の見通しの明るさがそのとおり現実となるかどうかはわかりませんが、少なくとも連動性の強いNY連銀やフィラデルフィア連銀の指数と同様に、11月のISM製造業景況指数も高水準を維持することにはなりそうです。そして、好調期のピークをつけた可能性もある現状では、過去の推移と同様に今後いずれ下降基調を描くことになる可能性も警戒されます。
購買担当者の見通しの明るさが、いつまで続くのか、も注目されます。

NY金・日足チャート 2017/10/13 - 11/1616日のNY金相場は0.04%の小反発。調整を終えた株価が反発へ、金利も反発優勢の展開となったなかではドルの買い戻しが限定的となったこともあって動意は限定的。10月以降の値動きでも、株価の大幅変動に対してドル円とNY金はかなり小動きに。この日の変動値幅5.5ドル(0.43%)は年間平均13.2ドル(1.05%)の4割程度で8月7日の4.3ドル(0.34%)に次ぐ今年最小レベル。なお、8月7日の2日後には北朝鮮リスクなどで1.32%、0.84%と大幅上昇局面を形成。今回は前日までのレンジ上下限の確認からレンジ中程での小幅十字線を形成し、方向感が見出だせない状態。やや軟調気味と見るドルの売り傾向が強まるか、地政学リスク等をきっかけに動意付くようなら1300ドル台再トライも。

NYプラチナ・日足チャート 2017/10/13 - 11/16NYプラチナ相場は0.33%の続伸。920-40ドルのレンジ内での小幅上昇にとどまり、この日の値幅6.9ドル(0.74%)は今年の平均15.9ドルの4割。値幅では近年最小、変動率では2014年12月24日(8.8ドル、0.74%)以来2年11カ月ぶりの小動き。2014年末の小動きの後には、年末年始にかけて大幅上昇局面へ。今回もレンジブレイク後には、上下どちらであっても大幅変動局面を迎える可能性は高まる状況。

ドル円・日足チャート 2017/10/13 - 11/16ドル円は0.16%のドル高円安で3日ぶりの小反発。日経平均の大幅反発に連れた東京市場から欧州市場序盤にかけては113円30銭台までの上昇で失速、戻り売り優勢の展開となったNY市場にかけては米新規失業保険申請件数の増加た11月フィラデルフィア連銀製造業景況指数の予想下振れなどもあり112円70銭台まで下落、その後は米下院の税制改革法案可決を受けての株高、米債利回り上昇とともに113円台へと反発。それでも値動きは控えめとなり、軟調推移の展開は今朝の東京市場で加速の兆し、大幅続伸の日経平均にも追随し切れず112円台半ばへ。113円前半での抵抗感が強まり、短期下値目安112円前後までの再トライ継続の様相に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/16終値とチャート

17日の国内金価格はわずかに1円高。10月安値圏4970円台でいったん下げ止まった形となり、NY金の保ち合い傾向が続く状況からは、やや軟調傾向の国内金価格も概ね4970円から5030円までのレンジでの保ち合いが続く状況。目先4970円を割り込むようなら一段安リスク、NY金の下方ブレイクを伴う場合には大幅安の展開となる確率も高まることになり、4800円台前半も視野に。
週間ベースでは-43円(0.86%)となり、3週間ぶりの反落。

プラチナ価格は0.28%の続伸。意外と底堅さが続く状態となり、3620円台を下限とする保ち合い継続。下限割れなら大幅安へのリスクは残しながらも反発基調優勢の流れはまだ続いているかの様相も、金との方向感逆行状態がプラチナの上値を押さえる要因の一つに。足下では三角保ち合い傾向ともなり、いつでも上下どちらでも大きく動意づく可能性も。ブレイク方向へ100円程度の変動も見込まれる状況。
週間ベースでは-22円(0.6%)で続落。
※参考:金プラチナ国内価格11/17とチャート

2017年11月17日(金)時点の相場
国内金4,977 円 11/17(金) ▲1(0.02%)
国内プラチナ3,643 円 11/17(金) ▲10(0.28%)
NY金1,278.2 ドル 11/16(木) ▲0.5(0.04%)
NYプラチナ936.2 ドル 11/16(木) ▲3.1(0.33%)
ドル円113.05 円 11/16(木) ▲0.19(0.16%)

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