金プラチナ短期相場観

インフレ期待低下でミシガン大消費者信頼感も回復持続
更新日:2025年7月19日(土)
前日の小売売上高に続き、消費センチメントも好調を維持し、米国の個人消費の力強さは継続。
ミシガン大消費者信頼感指数は7月速報で61.8。市場予想の61.5を上回り、6月からは+1.1ポイント上昇。2年9ヵ月ぶり低水準となった4-5月からは続伸。ただし6月の+8.5ポイント急騰からは失速。それでも2月(64.7)以来、5ヵ月ぶりの高水準。
現況指数が68.8となり、前月から+2.0の続伸で半年ぶり高水準。期待指数は58.6で前月から+0.5で3ヵ月続伸、5ヵ月ぶり高水準。
1年先のインフレ期待は4.4%。市場予想と6月の5.0%を下回り、43年半ぶり高水準となった5月(6.6)からは続落、2ヵ月合計-2.2ポイントの急低下。5ヵ月ぶりの低水準。
5年先のインフレ期待は3.6%。市場予想の3.9%を下回り、6月から-0.4%の急低下で3ヵ月続落、これも5ヵ月ぶりの低水準。
インフレ懸念緩和で消費センチメント改善持続。
ただし1年先インフレ期待も依然、過去平均3.3%を大きく上回る高水準。
消費者信頼感指数も依然、過去平均82.57を大きく下回る水準。
トランプ関税への警戒感も依然、高止まり。
18日のNY金は+13.0ドル、0.39%の反発。アジア時間に一時3340ドル割れの安値をつけて切り返し、ロンドン序盤に3350ドル台へ、NY朝には3370ドル手前まで上昇して失速。NY午後にかけてはドル高基調に連れて3360ドル割れへと軟調気味に推移。3330ドルの下限を維持し、3370ドルの上限付近での抵抗感も確認する格好となって保ち合い継続へ。流れとしては下押し圧力緩和で中立状態に、月末のFOMCに向けては保ち合い傾向継続となりやすい状況にも。3370ドル超へと抜け出すことができれば高値圏再トライで3480ドル近辺までが上値目標に、3330ドル割れなら調整再開で3200ドル近辺までが下値目標に。
週間ベースでは-5.7ドル、0.17%の小幅安で3週ぶりの反落。
NYプラチナは-15.5ドル、1.05%安で3日ぶりの反落。1480ドル台を中心に保ち合いとなった時間外を経て、NY朝にかけての上値トライで1500ドルの大台超え。2014年7月18日(1510.0)以来、11年ぶり高値をつけて失速するとNY朝には1460ドル近辺へと急反落。安値では1450ドル台半ばまでで下げ渋るもNY午後も1460ドル近辺、反発も限定的に。結果的に1470ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1540ドル台を目指す流れは失敗、1500ドルの大台回復でいったん力尽きた格好に。ただ、大幅上昇後の大幅反落を繰り返しながら高値更新を繰り返してきたここまでのパターンが続けば、いずれ上値トライ再開のチャンスも。1480ドル超へと抜け出す展開となれば高値更新再トライへ、1550ドル付近までが上値目標に。1410ドル割れなら1320ドル近辺までを目安に調整へも。
週間ベースでは-13.3ドル、0.90%安で7週ぶりの反落。
ドル円は+21銭、0.14%の続伸。東京朝にはウォラーFRB理事の「7月会合で0.25%利下げ」発言を受けて148円20銭台まで小幅に急落して下げ渋り、午後には148円後半を回復、欧州時間には148円90銭付近まで上昇。しかし148円90銭の節目でしっかり上値を押さえられる形となって失速するとNY朝には148円半ばへ、ミシガン大消費者信頼感指数は7月速報で小幅上昇も、インフレ期待の低下に連れる格好となって一段安。ただし148円20銭近辺で下げ渋るとNY午後にかけて反発、トランプ大統領の「ドル安を容認しない」発言などもあり、NY終盤には148円80銭台まで上昇。ドル高、もしくは円安圧力が強まりやすい状況で次週、148円90銭の節目をしっかり超えると150円近辺までの一段高も。逆に147円80銭割れへと反落なら146円半ばを目安に調整へ。
週間ベースでは+139銭、0.94%の続伸。半年ぶりに52週移動平均線(148.81)との攻防へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/18終値とチャート
- 2025年7月19日(土)時点の相場
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国内金 : 17,434 円 7/18(金) ▲23(0.13%) 国内プラチナ : 7,597 円 7/18(金) ▲285(3.90%) NY金 : 3,358.3 ドル 7/18(金) ▲13.0(0.39%) NYプラチナ : 1,456.6 ドル 7/18(金) ▼15.5(1.05%) ドル円 : 148.81 円 7/18(金) ▲0.21(0.14%)
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