金プラチナ短期相場観

米主要地区連銀非製造業景況指数は7月も回復基調継続
更新日:2025年7月23日(水)
米リッチモンド連銀の7月製造業指数は-20。市場予想の-2.0を大幅に下回り、6月の-8.0からも急低下、11ヵ月ぶりの低水準。NY連銀やフィラデルフィア連銀が5ヵ月ぶり、4ヵ月ぶりにプラス圏へと急回復となったのとは対照的に、予想外の低調。
ただし、サービス業は回復基調。
リッチモンド連銀の7月サービス業指数は2.0。続伸で5ヵ月ぶりにプラス圏を回復。
フィラデルフィア連銀の7月非製造業景況指数は-10.3。6月から+14.7の急騰で3ヵ月続伸、9ヵ月連続マイナス圏推移が続くなかでも6ヵ月ぶりの高水準。
現状判断、新規受注、売上収益などの指数がいずれも9ヵ月ぶり高水準へと急回復。その一方で支払価格が3ヵ月ぶり高水準、受入価格は7ヵ月ぶり高水準など、インフレ懸念も高騰。
NY連銀の非製造業景況指数も7月は-9.3。10ヵ月連続のマイナス圏となったなかでも3ヵ月続伸、6ヵ月ぶり高水準。
NY連銀でも雇用が8ヵ月ぶり高水準となった一方で販売価格指数は2年4ヵ月ぶり高水準とインフレ懸念は高騰。
米主要地区連銀のサービス業においては、7月も回復基調が続いています。
ISM非製造業景況指数は6月時点で50.8。5月の49.9から反発して2ヵ月ぶりの節目50超を回復。7月も続伸で節目50超維持の可能性は高そうです。
22日のNY金は+37.3ドル、1.09%高で3日続伸。終値ベースで過去最高値となった6月13日(3452.8)以来、5週間ぶりの高値。前日の急騰一服となった時間外は3410ドル台から3400ドル近辺へと軟調推移。3400ドルの大台割れでは下げ渋り、NY市場では米10年債利回り低下とドル安基調に連れて押し目買い、3440ドル近辺へと急騰。高値となった3440ドル台後半では上値を押さえられる状態が続いたものの、NY引け後も3440ドル近辺を維持。3370ドルの節目突破に伴う短期上値目標3480ドル近辺まで、もう一段の上昇余地も。
NYプラチナは-13.7ドル、0.92%の反落。アジア時間に一時1500ドルの大台超えの高値をつけ、前日高値には届かず失速するとロンドン序盤には1480ドル近辺へ。NY市場にかけては1480ドルを挟んでの保ち合いとなり、安値では一時1470ドル割れ、反発局面も1490ドル近辺までにとどまり、NY引け後も1480ドル近辺での揉み合いに。1480ドルの節目突破に伴う短期上値目標1550ドル付近を目指した流れは前日の1510ドル台半ばまでで失速、いったんは失敗。1500ドルの大台ラインが目先のレジスタンスとなり、1450ドルまでのレンジで高値保ち合いの様相に。あらためて上限突破できれば上値再トライへ、短期上値目標は1540ドル台辺りまで。1450ドル割れなら1360ドル近辺までを目安に調整局面入りへ。
ドル円は-71銭、0.48%の続落で7月10日(146.24)以来の安値。東京朝の147円20銭台から反発の流れとなって東京市場終了時には147円90銭台まで上昇。これが高値となって148円手前で失速すると欧州時間には147円30銭台へと反落。NY市場では米10年債利回り低下に連れて軟調推移、147円を割れると一段安となってNY午後には146円30銭付近で下げ渋り。NY終盤には146円半ばから60銭台へと反発。147円80銭の節目割れに伴う短期下値目安146円半ばに到達したことから短期的には調整局面一服となる可能性も。5月安値(142.11)から7月高値(149.18)の38.2%戻し(146.48)も達成し、多少の行き過ぎ目安としては半値戻し(145.65)近辺、145円半ば辺りまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/22終値とチャート
23日の国内金価格は+78円、0.44%高で3日続伸。2日連続、今年21回めの過去最高値更新。17420円の節目上抜けに伴う短期上値目標17510円近辺を突き抜けて100ドル弱のオーバーランとなった勢いは止まらず、さらに一段高。短中期上値目標、5月安値(16363)から6月高値(17508)までの上昇値幅(1145)を6月安値(16618)を起点に加算した水準17763円も視界に。RSIの86%台は3ヵ月半ぶり高水準も、価格ピーク水準の切り上がりに対してRSIのピーク水準は切り下がる逆行状態も続き、調整局面入りの準備も進行。
プラチナ価格は-84円、1.13%の続落。9日移動平均線(7189)をサポートに強気のパーフェクトオーダーを維持しながらも、その勢いは急失速。それでも7600円超へと切り返すことができれば上値再トライへ、7700円の大台を目指す流れにも。9日線を割り込むようだと失速状態から調整局面へ、7030円の節目を割り込むようだと調整局面拡大で6900円近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格7/23とチャート
- 2025年7月23日(水)時点の相場
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国内金 : 17,683 円 7/23(水) ▲78(0.44%) 国内プラチナ : 7,373 円 7/23(水) ▼84(1.13%) NY金 : 3,443.7 ドル 7/22(火) ▲37.3(1.09%) NYプラチナ : 1,482.0 ドル 7/22(火) ▼13.7(0.92%) ドル円 : 146.67 円 7/22(火) ▼0.71(0.48%)
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