金プラチナ短期相場観

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シカゴPMI急低下、ドル安の流れでFOMC待ちへ

更新日:2019年5月1日(水)

シカゴPMI 2019年4月米4月シカゴ購買部協会景気指数(シカゴPMI)は52.6。市場予想の58.5、3月の58.7を大きく下回り、2017年1月(50.3)以来、2年3カ月ぶりの低水準となりました。
3カ月平均では58.7となり、4カ月連続の低下で2017年5月(58.5)以来、1年11カ月ぶりの低水準。減速基調が強まる傾向となっています。

構成指数では、新規受注が54.6で2カ月連続の低下で3カ月ぶりの低水準。
生産は50.5で3月の64.2から急低下、2016年5月(47.4)以来、2年11カ月ぶりの低水準。
雇用は50.4。3月の56.2から低下、2017年10月(46.7)以来1年半ぶりの低水準に軟化し、3カ月平均と12カ月平均を下回る状態となり、企業は正社員よりも非正規雇用のほうに注力しているとの見方も。
支払価格は過去最大の急落で3月の64.5から4月は50.8となり、2016年3月(45.1)以来、3年1カ月ぶりの低水準。
ほとんどの構成指数が12カ月平均を下回り、企業間のビジネスの不確実性が高まることを示しているとの見方も示されています。

4月の各地区連銀の製造業PMIでは、NY連銀が4カ月ぶりの水準へと6.4ポイント上昇した以外は軒並み低調。
フィラデルフィア連銀では5.2ポイント低下、リッチモンド連銀では7ポイント低下して3カ月ぶり低水準。ダラス連銀も6.3ポイント低下して3カ月ぶり低水準となり、カンザスシティ連銀も5ポイントの低下。
いずれも昨年までのピーク水準からの減速基調が続く状況となっています。

今晩のISM製造業景況指数も、極端な下振れなどはないにしても、減速傾向が続く状態となることが予想されます。
3月のFOMC声明文では、「経済活動の拡大は昨年第4四半期の堅調な速度から鈍化」したことが指摘されていました。
インフレ低下とともに、経済活動減速の指摘などがドル安要因となる可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2019/3/26 - 4/3030日のNY金相場は+4.2ドル、0.33%の反発。ユーロ圏1-3月期GDPが前期比+0.4%、前年同期比+1.2%といずれも市場予想を0.1ポイント上回る好結果となったことなどを受けてユーロ高ドル安が進行、連れ高となったNY金は1280ドル台前半から後半へと反発。しかし20日移動平均線(1289.0)に上値を押さえられ1288ドルで頭打ち。NY市場では米10年債利回りの急騰、急反落の乱高下に振られる展開も下値は1281ドルまでと限定的、1280ドル台半ばへと収束。トランプ大統領の「1ポイントの利下げと量的緩和再開」催促ツイートにも市場は振られることなく、FOMCを前に動意縮小でこの日の値幅は7ドル弱の小動きに。短期的な流れは中立から徐々に反発方向へと傾斜、FOMCでもトランプ発言の影響はないものと思われるものの声明文などでハト派色が強まったり、指標結果などをきっかけに1290ドル超へと抜け出した場合には上値トライの流れへ、上値目標は4月高値1310ドル台へ。逆の展開で1270ドル割れなら下値トライの流れへ、12月末安値圏1250ドル台までが下値目安に。
月間ベースでは-12.8ドル、0.99%安で3カ月続落。

NYプラチナ・日足チャート 2019/3/26 - 4/30NYプラチナは-9.6ドル、1.07%の続落。NY朝の米長期金利の乱高下場面では金の小幅急落に連れて水準を切り下げると900ドルを割り込み、さらに一時890ドル割れへと下げ幅拡大。戻り局面では900ドル寸前で失速すると再び890ドル付近まで軟調な展開に。ここまでサポートラインとなってきた20日移動平均線(894.8)を下抜け。抵抗線に切り替わるようだと下値模警戒感も高まる状況にも。880ドル半ばまででサポートされないようだと下値トライの展開で3月末安値840ドル近辺までが下値目安に。逆に900ドルの大台を回復し、一段高へと向かう流れとなれば昨年4月高値950ドル台が上値目標にも。
月間では+37.6ドル、4.4%の反発。

ドル円・日足チャート 2019/3/27 - 4/30ドル円は20銭強のドル安円高となって反落。東京時間の中国製造業PMIが低調となって111円50銭台へと水準を切り下げた後も円高推移、欧州時間にはユーロ圏GDPの好結果や失業率低下などを受けたユーロ高に伴うドル安基調でドル円は一時111円20銭台まで下落。NY時間には111円40銭台まで反発後、米4月シカゴPMIの下振れに20銭台まで再度急反落も3月住宅販売保留指数や4月消費者信頼感指数の好結果に40銭台まで再反発。111円20銭から40銭台までのレンジでの揉み合い状態となり、今朝の東京時間には111円40銭近辺で膠着状態に。下値をサポートしていた200日移動平均線(111.51)を4週間ぶりに下回り、これが抵抗線に切り替わる可能性を残す状態にも。111円前後までが当面の下値サポートにもなり、これを下抜けるとドル安円高の流れが強まる可能性もあり、1月末安値108円台半ば辺りまでが下値目安にも。
月間では+0.57円、0.51%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/30終値とチャート

2019年5月1日(水)時点の相場
国内金4,909 円 4/26(金) ▼20(0.41%)
国内プラチナ3,406 円 4/26(金) ▼12(0.35%)
NY金1,285.7 ドル 4/30(火) ▲4.2(0.33%)
NYプラチナ891.7 ドル 4/30(火) ▼9.6(1.07%)
ドル円111.43 円 4/30(火) ▼0.23(0.21%)

4/30(火)のその他主要マーケット指標

貿易停滞でISM製造業景況指数下振れもFOMCでは利下げ観測後退 5/2(木)

シカゴPMI急低下、ドル安の流れでFOMC待ちへ 5/1(水)

4月ユーロ圏景況感指数は10カ月続落で2年7カ月ぶり低水準 4/30(火)

米1-3月期GDP上振れにもインフレ鈍化でドル高からドル安へ 4/27(土)

米10年債利回り低下とともに年内利下げ予想も再上昇中 4/26(金)


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