金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏製造業PMIは5四半期連続50割れ、9月50超はギリシャのみ

更新日:2023年10月3日(火)

ユーロ圏製造業PMI 2023年9月米国の9月ISM製造業景況指数は49.0となって10ヵ月ぶりの高水準。予想以上に回復基調が進行、節目50回復も目前に。少し前に発表された製造業PMIは9月改定値で49.8。速報の48.9から上方改定され、5ヵ月ぶりの高水準となってこれも節目50に手が届く状況に。
低迷が続いた製造業の回復基調が鮮明となる米国に対して、ユーロ圏は米国との格差が拡大。
低迷状態から抜け出せないユーロ圏製造業PMIは9月確報値で43.4。速報から変わらず、8月からは-0.1の小幅反落。昨年7月以降15ヵ月連続、5四半期連続の節目50割れ。今年5月以降は5ヵ月連続で40台前半で低迷。
ユーロ圏内では、下位グループが下げ渋る反面、上位グループは失速気味。結果、南北格差は縮小も、節目50超はギリシャのみ。

<ユーロ圏製造業PMIランキング-2023年9月>
1:ギリシャ:50.3=前月比-2.6の続落、8ヵ月ぶり高水準。8ヵ月連続節目50超。4月から1-1-1-1-1-1位。
2:アイルランド:49.6=半年ぶり高水準の8月から-1.2の反落、2ヵ月ぶりの50割れ。3-3-3-3-2-2位。
3:スペイン:47.7=8ヵ月ぶり低水準の8月から+1.2、6ヵ月ぶりの反発。6ヵ月連続50割れ。2-2-2-2-3-3位。
4:イタリア:46.8=+1.4で3ヵ月続伸、5ヵ月ぶり高水準。6ヵ月連続50割れ。2-1-3-4-4-6-6-6-4位。
5:フランス:44.2=-1.8の反落で3年4ヵ月ぶり低水準。8ヵ月連続50割れ。5-5-4-5-4-5位。
6:オランダ:43.6=5ヵ月ぶり高水準の前月から-2.4、4ヵ月ぶりの反落、3年4ヵ月ぶり低水準。13ヵ月連続50割れ。6-6-5-4-5-6位。
7:オーストリア:39.6=-1.8の反落、2ヵ月ぶり低水準、14ヵ月連続50割れ、2ヵ月ぶり40割れ。6-7-7-8-8-8-8-7-7位。
8:ドイツ:39.6=3年2ヵ月ぶり低水準の7月から続伸、前月から+0.5で3ヵ月ぶり高水準。15ヵ月連続50割れ、3ヵ月連続40割れ。7-7-7-7-8-8位。

アイルランド+南欧が上位グループ、フランス+北部ユーロ圏が下位グループを形成。
好調時に牽引役となってきた北部ユーロ圏が下位グループを形成している状況では、回復基調もなかなか進行しません。

NY金・日足チャート 2023/8/28 - 10/22日のNY金は先週末から-18.9ドル、1.01%安となって6日続落。3月9日(1834.6)以来10ヵ月ぶり安値圏へ。6日続落は2ヵ月ぶりで今年2度め。週明け時間外は1860ドル台から軟調推移、NY朝までに1850ドル近辺まで水準を切り下げ、米9月ISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことをきっかけに米10年債利回り上昇とドル高の流れが一段と強まったことを受けて1850ドル割れ。NY引け後の時間外には1840ドル割れを試す展開に。昨年11月安値(1618.3)から今年高値(2085.4)の半値戻し(1851.9)を達成してなお、売り圧力が続く様相にも。1930ドル台の節目割れに伴う短期下値目安1880ドル台到達後も長期金利上昇とドル高進行に連れての軟調局面が止まらない状況に。短中期的には三角保合い下放れに伴う一段安も進行中、これに伴う下値目安は1810ドル近辺まで。

NYプラチナ・日足チャート 2023/8/28 - 10/2NYプラチナは-29.1ドル、3.18%の大幅安で3日ぶりの反落。昨年10月19日(881.1)以来、11ヵ月半ぶりの安値。時間外序盤に910ドル台半ばから920ドル台へと小幅上昇で高値をつけて戻り売り、ロンドン市場で910ドル割れ、NY市場ではNY金や株価の軟調推移にも連れる形となって一段安。900ドルの大台をあっさり割れると890ドルの節目割れへ。NY午後には下げ渋る展開も、890ドルの節目割れでの推移となり、短期的には870ドル程度まで、もう少しの下げ余地も。中期的には重要水準を割り込み始めた状態となり、890ドル割れでの推移が長引くようだと昨年安値圏800ドル近辺が意識されるような展開にも。

ドル円・日足チャート 2023/8/29 - 10/2ドル円は49銭のドル高円安、0.33%の続伸で昨年10月20日(150.15)以来、11ヵ月半ぶりの高値。東京朝の149円40銭台が安値となり、149円70銭台へと今年高値更新トライ。午後には一時80銭台へと上値を伸ばして今年高値更新も、150円手前では介入警戒感もあって躊躇する水準に。欧州・NY時間にかけても149円台後半での保合い推移が続き、米9月ISM製造業景況指数が上振れた場面では149円80銭台の今年高値をわずかに更新。微妙に下値も切り上げながら、NY終盤にも、今朝の東京市場でも149円90銭手前までの高値を何度か試す展開に。149円70銭の節目を上抜けた状態での推移が続き、雇用指標上ブレなど、きっかけさえあれば150円台半ばを目安に一段高トライとなる可能性も。目先の下値サポートは149円20銭、これを割れると148円近辺までの調整へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/2終値とチャート

3日の国内金価格は-107円、1.10%安となって6日続落。7月28日(9,529)以来、約3ヵ月ぶりの安値。6日続落は9月14日以来半月ぶり、今年7月以降だけで3度め。7月安値(9499)から最高値(10063)までの61.8%戻し(9714)も、9700円の大台もサポートとはならず、76.4%戻し(9632)でも下げ止まらず。高値保合い崩れからの急落局面進行に伴い、RSIは31.2%にとどまって極端な売られ過ぎには至らず。止まらない金利上昇とNY金の下押し圧力継続の状況次第となり、7月安値までの全戻し、9500円近辺が当面の下値サポート候補という状況にも。

プラチナ価格は-148円、3.12%の大幅安で3日ぶりの反落。8月18日(4557)以来、1ヵ月半ぶりの安値。地合い回復に向けた反発の兆しは腰折れ、巻き戻しの展開となって4650円の節目割れ。これに伴う短期下値目安、9月安値(4603)圏、4600円近辺に到達。短期的には一服感も、金の一段安に連れた場合には7月初旬と下旬の安値圏4550円近辺、さらには7月安値圏4500円近辺などがサポート候補に。
※参考:金プラチナ国内価格10/3とチャート

2023年10月3日(火)時点の相場
国内金9,614 円 10/3(火) ▼107(1.10%)
国内プラチナ4,593 円 10/3(火) ▼148(3.12%)
NY金1,847.2 ドル 10/2(月) ▼18.9(1.01%)
NYプラチナ886.8 ドル 10/2(月) ▼29.1(3.18%)
ドル円149.86 円 10/2(月) ▲0.49(0.33%)

10/2(月)のその他主要マーケット指標

米労働市場は予想外、為替市場は乱高下、米議会も混乱 10/4(水)

ユーロ圏製造業PMIは5四半期連続50割れ、9月50超はギリシャのみ 10/3(火)

シャットダウン回避でリスク選好、金価格は最高値からの調整続く 10/2(月)

コアPCEは鈍化基調継続、ドル高一服でNY金は反発も一時的に 9/30(土)

低迷続くユーロ圏、景況感指数は5ヵ月続落で2年10ヵ月ぶり低水準 9/29(金)


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