金プラチナ短期相場観
雇用統計における季節性=夏場低迷、年末にかけては好調
更新日:2015年12月3日(木)
ADP全米雇用リポートの11月民間雇用者数が6月以来の大幅増となったことを受けて、11月雇用統計での非農業部門雇用者数(NFP)の伸びも好結果となることが予想されます。
雇用統計における季節性から見ても、11月の好結果は予想可能です。
大幅減少が続いた2008年と2009年を除き、2003年以降の月別平均(チャートの単位は千人)を見ると、11月は19.1万人の増加。4月の19.8万人に続き年間2位の好結果となっています。これに続くのが5月の19万人、10月の18.8万人。2008-2009年を含む平均値でもベスト4は5月、10月、4月、11月となっています。
雇用統計における季節性としては、4-5月と10-11月は好調で、6-9月の夏場は低迷の時期と言えます。
10-11月は年末商戦に向けた雇用増が好調の要因となり、4-5月の好調は冬場の低迷からの反動もあるかもしれません。
ADPの数値が前月比+20万人を超えたことで、NFPも市場予想の+20万人程度をやや上回る結果も十分に予想できそうです。
ポジティブな結果となった場合、ドル買い金売りの流れがある程度進行するものと思われますが、その場合の反応が、17日早朝、FOMCでの利上げ発表直後の市場反応のシミュレーションとなるかもしれません。
2日のNY金相場は0.91%の続落で5年10カ月ぶりの安値水準へ。米11月のADP全米雇用報告の好結果を受けて1060ドル台後半から1050ドル台へと急落、イエレンFRB議長の改めての利上げ示唆発言などもありジリ安基調で一時1050ドル割れ。原油の安値トライの流れを受けた株安ドル安の流れで下げ止まり。1070ドルラインが抵抗線となってゆっくりと安値更新の流れが継続。目先の目標水準は1030ドル台。反発方向へは抵抗線超えで1090ドル近辺までが当面の目安に。
NYプラチナ相場は0.36%の小反落。7年ぶり安値圏での安値更新も1週間前の下値目標830ドル付近到達後はこの水準で下げ止まりを示唆するかのような底堅さも。しかし、当面は金に連れてのジリ安の展開も予想される状況。860ドルラインが当面の抵抗水準。
ドル円相場は0.31%の反発。ジリ高の流れで123円台を回復するとADP雇用の好結果をきっかけにドル買いが加速。2週間ぶり高値圏となる123円60銭台まで上昇も抵抗水準を超えられずに反落した形。この水準を突破するためにはそこそこのサプライズも必要か。超えると125円トライへと向かう可能性。円高方向へは122円半ばがサポート水準、割り込むと121円割れへと大幅調整の可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/2終値とチャート
3日の国内金価格は3日ぶりの反落で1.3%の大幅安。2014年6月17日(4,467円)以来、1年半ぶりの安値水準。反発へと向かう可能性もあった状態からレンジ下抜け方向へと動き始めた兆し。下値目標水準としては4420円台辺りまで。反発方向には4530円が節目となり、超えると4600円付近まで。
国内プラチナ価格も1.04%の反落。底堅さも見られ始めるかとも思われた流れは続かず、下落余地3480円近辺までを改めて試しに行く流れへ。3570円が抵抗線となり、超えると3630円付近までの反発継続も。
※参考:金プラチナ国内価格12/3とチャート
- 2015年12月3日(木)時点の相場
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国内金 : 4,471 円 12/3(木) ▼59(1.30%) 国内プラチナ : 3,530 円 12/3(木) ▼37(1.04%) NY金 : 1,053.8 ドル 12/2(水) ▼9.7(0.91%) NYプラチナ : 832.4 ドル 12/2(水) ▼3.0(0.36%) ドル円 : 123.24 円 12/2(水) ▲0.38(0.31%)
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