金プラチナ短期相場観

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ようやくトレンド転換へと動き出したプラチナ価格

更新日:2016年3月7日(月)

ようやくトレンド転換へと動き出したプラチナ価格 2016年3月7日1週間前の時点では、昨年来の急落トレンドの上値抵抗線を抜け切れず、再び安値更新へと向かう可能性も否定しきれない状態にあった国内プラチナ価格。この1週間で大きく上昇、抵抗線を突破したことにより、昨年のような急落が続くようなペースでの下落トレンドからは抜け出した形となってきました。

先週末に10カ月ぶりとなる90日移動平均線を上抜けたことで、中期的な地合いが改善し始め、金に対して出遅れていた流れを取り戻そうとする動きが加速し始めた様子です。
中期的には次の節目として1年1カ月ぶりとなる200日移動平均線(現在4030円)超えを目指す展開も期待される状況となってきました。
但し、水準的には昨年高値から今年安値までの下落幅に対する23.6%戻しとなる3773円を超えたばかり。下落トレンド中の戻り局面の範囲内と見ることも可能で、今後の動向が注目されるところです。

なお、3800円から4000円までのレンジは、過去の傾向として、一方的な流れとなりやすい水準。2011年、2012年にもこのレンジをはさんで激しく上下動する局面があり、昨年9月にも4000円台を割れると3800円割れへと急落し、10月には4000円台へと急騰、そして11月には再び3800円割れへと急落。その時以来となる3800円台に乗せてきた今、今度は上方向への急騰状態が続き、短期間で200日移動平均線が位置する4000円台へと水準を切り上げるような展開も、あり得なくはないシナリオかもしれません。

もし、そうなった場合には、昨年高値から今年安値までの38.2%戻しとなる4044円トライも視野に。この水準を超えることにより、プラチナの長期下落トレンドの調整局面の範囲内から抜け出すことになり、大きなトレンドがようやく変わり始めた可能性がかなり高まることになります。
プラチナの本格的なトレンド転換に向けての動きは、まだ始まったばかりです。

7日の国内プラチナ価格は3.67%の大幅続伸。前年末比マイナス圏に沈んでいた状態から3週間ぶりの年初来高値更新。上昇率としては昨年12月7日(+3.69%)以来、3カ月ぶりの急騰となって11月10日(3890円)以来、約4カ月ぶりの高値水準へ。金に比べて下げ渋ったNYプラチナの高値圏維持に伴い、直近上値目標3730円台を大きくこえる想定外の大幅上昇。目先はやはり若干の調整も必要となるところ。目安となりそうな水準としては、12月高値圏でもある3730円辺りまで。

国内金価格・週足チャート 2016年3月7日国内金価格は前週末比0.22%高で5営業日続伸。4営業日連続の年初来高値更新となり、7月7日(4948円)以来8カ月ぶりの高値水準。週末のNY金が急騰後に値を戻す展開となったものの、今朝の時間外でも1260ドル台を維持。ドル円の小幅レンジ内推移が続き、金価格はNY金の堅調推移に支えられる状態。目先もNY金の動向に委ねられる状態となり、高値圏は維持しながらも、若干の調整余地は見込まれる状況。目安となるサポート水準は10月高値圏4850円近辺。
※参考:金プラチナ国内価格3/7とチャート

2016年3月7日(月)時点の相場
国内金4,936 円 3/7(月) ▲11(0.22%)
国内プラチナ3,840 円 3/7(月) ▲136(3.67%)
NY金1,270.7 ドル 3/4(金) ▲12.5(0.99%)
NYプラチナ986.3 ドル 3/4(金) ▲43.6(4.63%)
ドル円113.82 円 3/4(金) ▲0.15(0.13%)

3/4(金)のその他主要マーケット指標

2月労働市場情勢指数(LMCI)は米労働市場の減速傾向進行を示唆 3/8(火)

ようやくトレンド転換へと動き出したプラチナ価格 3/7(月)

予想外の賃金上昇率急落に金もプラチナも想定外のピッチで急騰 3/5(土)

ISM非製造業景況指数の低下傾向は鈍化、雇用の減速傾向は加速 3/4(金)

2015年世界のプラチナ需給と2016年見通し 3/3(木)


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