金プラチナ短期相場観
国内金価格の52週移動平均乖離率はMAX3.5%、プラチナは5-6%
更新日:2017年3月6日(月)
週末の国内金価格の過去1年間の平均の推移を示す52週移動平均線は、3月6日時点で4681円。先週末の4683円からは小幅に低下。昨年10月に4649円まで低下した後、1月半ば以降は4680円台での横ばい推移の状態が続きます。
この間、実際の金価格は昨年10月安値4473円から今年3月2日につけた高値4886円まで大幅に上昇してきました。
52週移動平均乖離率では、昨年10月のマイナス乖離のピークは-3.6%、今年のプラス乖離のピークは2月末の+3.5%。
昨年7月高値4856円をつけた週の乖離率も+3.5%。昨年3月高値4941円をつけた週の乖離率派+3.8%。この時は4年ぶりの8週続伸となった週でやや行き過ぎの感もありました。過去には5%台(2015年5月)、14%台(2015年1月)という異常値を記録した時期もありましたが、2015年後半以降の52週移動平均上方乖離率は3.5%程度がほぼMAXと言えそうです。
52週移動平均線が水平状態を維持している限り、国内金価格は当面の高値をつけた可能性もありそうです。
6日の国内金価格は0.31%の続落。短期上値目標4910円を目指した急騰局面は4890円手前でいったん力尽きた格好。中期トレンドは上向きを維持するなか、目先はやや軟調気味の推移も予想される状況に。NY金は時間外で1230ドル台を維持し、株安円高基調でスタートした東京市場のドル円は114円割れでの推移となってはいるものの、さらに円高が進行するような状況でもなく、国内金価格の下押し圧力も限定的か。昨年10月安値4473円から3月高値4886円までの23.6%戻し(4789)となる4790円の水準ではそれなりのサポートも期待される。ここを割り込んでしまうと4700円近辺までの大幅安の展開もありうるが、支えられて保ち合いを維持できれば再度上値トライのチャンス待ちへ。上方向への節目4890円を突破した場合にはあらためて昨年3月高値4941円トライも。
プラチナ価格の52週移動平均は現在3743円。先週末の3741円から小幅上昇。年末の3680円台からゆるやかに上昇傾向が続いています。
今年の52週移動平均上方乖離率のピークは2月の+5.6%。昨年7月高値4072円を記録した週には+6.3%。
最近のプラチナ価格の52週移動平均乖離率のプラス方向へのピークは5-6%程度、となり、金価格と同様に当面の高値をつけた可能性も否定できません。
ただし、現在乖離率は+4.6%まで低下しており、52週移動平均線の上昇傾向が続く限り、乖離率が5-6%を超えることなく、価格水準だけが高値を更新する可能性も否定できません。
プラチナ価格は先週末の大幅下落からの反動高となり、0.28%の反発。しかし、これまでサポートラインとなってきた9-21日移動平均線をまとめて下抜けた状態からの反発は限定的となり、週末時間外に一度は1000ドルを回復していたNYプラチナも再び大台割れとなっており、やはり目先は上値の重い展開が予想される。3870円の節目を維持することができない場合には大幅調整もやむなしの展開で当面の下値目安は3720円近辺まで。保ち合い推移から再び上値トライのチャンスが訪れた場合、今年高値更新なら長期トレンド転換点超えの確率は急速に高まることに。
※参考:金プラチナ国内価格3/6とチャート
- 2017年3月6日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,830 円 3/6(月) ▼15(0.31%) 国内プラチナ : 3,917 円 3/6(月) ▲11(0.28%) NY金 : 1,226.5 ドル 3/3(金) ▼6.4(0.52%) NYプラチナ : 994.1 ドル 3/3(金) ▲4.2(0.42%) ドル円 : 114.05 円 3/3(金) ▼0.36(0.31%)
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