金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏7月製造業PMI、8ヵ国中5ヵ国が節目50割れ

更新日:2022年8月2日(火)

ユーロ圏製造業PMI 2022年7月ユーロ圏の7月製造業PMIは49.8。6月から2.3ポイントの低下で2020年6月(47.4)以来、2年1ヵ月ぶりの節目50割れ。コロナ後も高水準を維持してきたものの、ロシアのウクライナ侵攻とインフレ急騰を受けて足下で急低下。
5月にはインドと並び、6月にはそのインドとブラジルに追い越され、7月には中国とロシアにも追い越されての節目割れ。近隣主要国のなかでユーロ圏の数値を下回ったのはトルコの46.9、ポーランドの42.1など。
同じように急減速となってきた米国でも52.2、英国も52.1、日本ですら52.1と下げ渋ったのとは対象的な結果に。

<ユーロ圏製造業PMIランキング-2022年7月>
1:オランダ=54.5=前月比-1.4で3ヵ月続落、1年8ヵ月ぶり低水準。5ヵ月連続60割れ、節目50超は24ヵ月連続。3月から3-1-1-1-1位。
2:アイルランド=51.8=前月比-1.3で4ヵ月続落、1年半ぶり低水準。26ヵ月連続50超。3月から1-2-3-2-2位。
3:オーストリア=51.7=1年10ヵ月ぶり低水準の前月から+0.5で4ヵ月ぶり反発。50超は25ヵ月連続。3月から2-3-2-6-3位。
4:フランス=49.5=前月比-2.1で3ヵ月続落、2年2ヵ月ぶり低水準。20ヵ月ぶり50割れ。3月から6-4-5-5-4位。
5:ドイツ=49.3=前月比-2.7の続落で2年1ヵ月ぶり低水準。25ヵ月ぶりの50割れ。3月から4-6-4-4-5位。
6:ギリシャ=49.1=前月比-2.0で3ヵ月続落、1年7ヵ月ぶり低水準。17ヵ月ぶりの50割れ。3月から7-5-7-7-6位。
7:スペイン=48.7=前月比-3.9の続落で2年2ヵ月ぶり低水準。18ヵ月ぶりの50割れ。3月から8-8-6-3-7位。
8:イタリア=48.5=前月比-2.4で5ヵ月続落、2年1ヵ月ぶり低水準。25ヵ月ぶりの50割れ。3月から5-7-8-8-8位。

下位グループ常連組の南欧チームのなかではフランスが一歩抜け出し、上位グループ常連組の北部ユーロ圏のなかからドイツが脱落して入れ替わり、ユーロ圏の低調な結果を牽引。
ドイツではこの日発表された6月の小売売上高も前年比-8.8%の急低下となり、コロナショック時の2020年4月と2021年1月の前年比-5%台を大きく下回って1994年の統計開始以来最大の落ち込み。リセッション懸念も高止まり、足下のドル安基調の巻き戻しのきっかけとなるかもしれません。

NY金・日足チャート 2022/6/27 - 8/11日のNY金相場は+5.9ドル、0.33%高で4日続伸。7月1日(1801.5)以来1ヵ月ぶり高値圏で小幅に上昇。週明け時間外は1780ドル近辺での小幅保合い、アジア時間に1770ドル台半ばまで下押し後、ロンドン市場では1790ドルトライ、しかし上値も重く1790ドル台前半まで、NY市場では米10年債利回り低下とドル安基調にサポートされながら1780ドル台後半での小康状態に。2年1ヵ月ぶり低水準となった米7月ISM製造業景況指数は市場予想を上回り、価格指数の大幅低下がインフレ圧力緩和を示唆して今後の大幅利上げ観測後退にもつながってサポート材料にも。週末の雇用統計待ちで下値サポート候補は引き続き今年高安の23.6%戻し(1772.9)近辺、上方向へは1800ドルの大台トライの可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2022/6/27 - 8/1NYプラチナは+11.8ドル、1.33%の続伸で6月29日(909.9)以来、1ヵ月ぶりの高値。週明け時間外序盤は880ドル台後半を中心に小幅保合い推移、ロンドン時間にかけてはパラジウム急騰と金の上昇にも追随する形となって900ドル台を回復、NY朝には一時910ドル台まで上昇。900ドル台維持をかけての保合いを経てNY引け後には900ドル台半ばを維持。3月の今年高値(1197.0)から7月の今年安値(806.7)までの23.6%戻し(898.8)と大台回復を達成した状態となり、週末にかけては一服感も。多少の調整も挟んで次に目指す高値は90日移動平均線(935.5)から38.2%戻し(955.8)近辺、950ドル台半ば。

ドル円・日足チャート 2022/6/28 - 8/1ドル円は162銭のドル安円高、1.22%安となって4日続落。6月3日(130.82)以来、2ヵ月ぶりの安値水準。東京朝には133円30銭近辺から50銭台の高値をつけて戻り売り、133円を割れると132円近辺まで急落。東京午後には132円70銭台まで反発し、132円付近では下げ渋り。しかし欧州時間に132円を割れると上値も下値も切り下げる形で軟調推移。米10年債利回り低下とドル安円高の流れとなりISM製造業景況指数が予想を上回りながらも低調な結果となったことを確認すると131円50銭台まで下落。また、ペロシ米下院議長の台湾訪問を巡って米中対立への警戒感が高まったこともリスク回避の円高材料にも。今朝の東京市場では131円割れへと一段安。水準的には5月安値(126.36)から7月高値(139.39)までの61.8%戻し(131.34)近辺で下げ止まらず、90日移動平均線(131.28)も今朝時点で下抜け。130円の大台ラインもサポートとならなければ、76.4%戻し(129.44)近辺が目先のサポート候補に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/1終値とチャート

2日の国内金価格は-68円、0.83%安で3日続落。3月23日(8160)以来、4ヵ月ぶりの安値となり、8240円の節目割れに伴う短期下値目安8170円近辺に到達。4月の最高値8860円と6月高値8859円とで構成する中期ダブルトップのネックライン、5月安値8181円を割り込んでダブルトップも完成。短期的には下値トライ一服となる可能性も、中期的にはダブルトップの値幅(678)分下落した場合の水準(7503)、7500円近辺までが当面の警戒すべき下値水準ということにも。

プラチナ価格は+14円、0.34%高で3日ぶりの反発。直近安値4100円台の節目割れを回避しての小幅切り返しも、再び下降し始めた9日移動平均線(4142)が上からプレッシャー。その上の21日移動平均線(4157)までを上抜けることができれば局面打開で反発トライへも。目先、4110円の節目、4100円の節目も割れるようだと一段安トライとなって大きく水準を切り下げる可能性も。その場合には3900円台前半までが視野に。
※参考:金プラチナ国内価格8/2とチャート

2022年8月2日(火)時点の相場
国内金8,168 円 8/2(火) ▼68(0.83%)
国内プラチナ4,127 円 8/2(火) ▲14(0.34%)
NY金1,787.7 ドル 8/1(月) ▲5.9(0.33%)
NYプラチナ901.6 ドル 8/1(月) ▲11.8(1.33%)
ドル円131.61 円 8/1(月) ▼1.62(1.22%)

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