金プラチナ短期相場観

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トランプトレードでドル一段高、ユーロと円と金は急反落

更新日:2024年11月7日(木)

ユーロ圏総合PMI 2024年10月ユーロ圏総合PMIは2ヵ月ぶりに節目50を回復、低迷のドイツ、フランスも速報からは上方改定で下げ渋りの兆しも。
ユーロ圏の10月総合PMIは50.0。速報値の49.7から上方改定され、9月の49.6からも上昇、8月(51.0)以来、2ヵ月ぶりに節目の50を回復。
非製造業PMIが51.6となり、速報から0.4ポイント上方改定され、9月からも0.2ポイント上昇して総合PMIを押し上げ。
非製造業PMIではドイツが51.6と+0.2上方改定で3ヵ月ぶり高水準、フランスも7ヵ月ぶり低水準ながら速報からは0.9ポイント上方改定。
<ユーロ圏総合PMIランキング-2024年10月>
スペイン:55.2=前月から-1.1で3ヵ月ぶりの反落、2ヵ月ぶり低水準。11ヵ月連続節目50超。
アイルランド:52.6=+0.5の反発で2ヵ月ぶり高水準。11ヵ月連続50超。
イタリア:51.0=+1.3の反発で4ヵ月ぶり高水準。2ヵ月ぶり50超。
ドイツ:48.6=+1.1の反発で3ヵ月ぶり高水準。4ヵ月連続50割れ。
フランス:48.1=-0.5の続落で8ヵ月ぶり低水準。2ヵ月連続50割れ。※5月以降の半年は五輪効果で50超へと突出した8月を除いて50割れ。
最下位争いが続くドイツとフランスは、節目50割れが続くなかでも好調3カ国になんとか追随しようかという状況にも。
しかし、停滞が続くユーロ圏経済の今後の回復に向けては、トランプ関税が障害となる可能性も。

トランプトレードとなったこの日、米10年債利回りは4ヵ月ぶり高水準となる4.4%台へ。ドルインデックスも4ヵ月ぶり高水準へと急騰し、ユーロドルは6月末以来のユーロ安水準に、NY金も急落。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年11月6日6日のNY金は-73.4ドル、2.67%の大幅反落で10月14日(2665.6)以来、3週間ぶりの安値。下落率としては今年の絶対値平均0.72%の3.7倍、6月7日(-65.9ドル、2.76%)以来5ヵ月ぶりで今年3番めの急落。下げ幅では今年最大、2021年6月17日(-86.6ドル、4.65%)以来、3年5ヵ月ぶりの大幅安。アジア時間序盤に前日高値付近、3日連続2760ドル手前で上値を押さえられる形となって軟調推移の展開に。ロンドン市場では2720ドルの節目付近ではいったん下げ渋り、2740ドル近辺まで反発後に戻り売り、トランプトレード加速の流れに巻き込まれる形となってNY朝にかけて2700ドル割れへと急落。安値では2660ドル付近まで下落してNY午後には2670ドル台へと小反発。2720ドルの節目割れに伴う短期下値目安2700ドルを突き抜け、次の下値目安2670ドル近辺にも到達。10月安値(2618.8)から最高値(2801.8)の76.4%戻し(2662.0)を達成し、短期的には一服感も。FOMC後にも金利上昇とドル高の流れが続くようなら10月安値圏が意識される可能性も。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年11月6日NYプラチナは-13.9ドル、1.38%の反落。アジア時間序盤の1010ドル手前が高値となって軟調推移、4日連続1010ドル前後が上限となって失速するとロンドン序盤には990ドルの下限トライ、一時的には大きく割り込みながら下げ渋るも、ロンドン・NY朝にかけては1000ドルの大台ラインがレジスタンス化。NY市場では金の急落に追随する形で970ドル付近まで下落、その後は下げ渋ってNY午後には急反発となって990ドル台を回復。結果的に990ドルの節目割れに伴う短期下値目安970ドル近辺まで下げながら、下ヒゲを残して990ドルの節目を維持。上限を1010ドルへと切り下げて小幅保ち合いの様相に。下方向へは970ドル近辺再トライ余地、1010ドル超へと反発なら1030ドル近辺までが短期上値目標に。

USDJPY・日足+200日移動平均線 2024年11月6日ドル円は+303銭、2.00%の大幅高で3日ぶりの反発。上昇率は今年の絶対値平均0.46%の4.3倍、10月2日(+2.95円、2.06%)以来1ヵ月ぶりで今年2番めの急騰で7月23日(155.62)以来、3ヵ月半ぶりの高値。東京朝の151円30銭近辺が安値となり、米大統領選開票速報に連動する形で米10年債利回り上昇とドル高の流れが加速、午後には154円30銭台まで上昇。トランプ前大統領の優勢、当選濃厚、当選確実報道などを受けてNY朝には154円40銭台、午後には70銭近辺まで上昇。結果的に前日の152円の節目割れに伴う下値トライへの流れは完全に巻き戻されて流れは反転、今度は153円の節目超えに伴う上値トライが進行、これに伴う短期上値目標は155円台、もう少しの上昇余地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/6終値とチャート

7日の国内金価格は-169円、1.15%の大幅反落で10月22日(14430)以来、半月ぶりの安値。大幅円安を打ち消すNY金の急反落と、下落に転じた9日移動平均線(14734)のプレッシャーにも押されて14590円の節目割れ、これに伴う一段安で短期下値目安14500円近辺に到達。上昇軌道を維持する21日移動平均線(14358)近辺が当面の下値サポート候補、9日線がレジスタンス候補に。

プラチナ価格は+55円、1.05%の続伸で10月31日(5357)以来、1週間ぶりの高値。下落基調の9日移動平均線(5369)を上抜けると、一度は失敗した5月の今年高値(5877)を起点に上値を切り下げる中期レジスタンスラインとの攻防再トライへ。下方向へは5190円の節目を割れると5150円近辺までの下値切り下げも。
※参考:金プラチナ国内価格11/7とチャート

2024年11月7日(木)時点の相場
国内金14,485 円 11/7(木) ▼169(1.15%)
国内プラチナ5,316 円 11/7(木) ▲55(1.05%)
NY金2,676.3 ドル 11/6(水) ▼73.4(2.67%)
NYプラチナ992.8 ドル 11/6(水) ▼13.9(1.38%)
ドル円154.64 円 11/6(水) ▲3.03(2.00%)

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