金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

10月CPIは予想どおり下げ渋り、長期金利とドルは上げ渋り、

更新日:2024年11月14日(木)

CPI×コアCPI×メディアンCPI×16%トリム平均CPI×スティッキーCPI 2024年10月米10月のCPIは市場予想どおり下げ渋る結果に。もっとタカ派的な結果を予想する向きも多かったのか、長期金利低下とドル安で反応。ただし、この反応も限定的となって長期金利上昇とドル高基調はゆるやかに再開、長期金利とドルは上げ渋りではなく、下げ渋った格好に。

10月消費者物価指数、CPIは前年比+2.60%。3年7ヵ月ぶり低水準となった9月の+2.44%から+0.16%、7ヵ月ぶりの上昇で3ヵ月ぶりの高水準。
コアCPIは前年比+3.33%。市場予想の+3.3%にほぼ一致し、8月からは+0.02%、3ヵ月連続の小幅上昇で5ヵ月ぶりの高水準。
セクタ別では、サービス価格(ウェイト61.43%)が前年比+4.8%。2年半ぶり低水準となった9月の+4.7%を上回って下げ渋り。モノの価格(ウェイト18.48%)は10ヵ月連続の前年割れ、6ヵ月ぶり高水準となった9月の-1.0%から変わらず、近年最低となった7-8月の-1.9%から反発した状態、で下げ渋り。
主な項目では、賃貸住宅(ウェイト7.7%)が前年比+4.6%で2年7ヵ月ぶりの低水準。帰属家賃(ウェイト27%)は+5.2%。2年4ヵ月ぶり低水準となった9月から変わらず、下げ渋り。

クリーブランド連銀のメディアンCPIは前年比+4.09%。2年9ヵ月ぶり低水準となった9月から+0.01%、3ヵ月ぶりの小幅上昇で下げ渋り。
16%トリム平均CPIは+3.20%。3年2ヵ月ぶり低水準の9月から+0.03%、7ヵ月ぶりの上昇で下げ渋り。
アトランタ連銀のスティッキーCPIは+3.93%。前月から-0.05%で7ヵ月続落、2年10ヵ月ぶりの低水準。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年11月13日13日のNY金は-19.8ドル、0.76%安で4日続落。9月12日(2580.6)以来、2ヵ月ぶり安値圏での一段安。前日安値圏2600ドル近辺からアジア時間には2620ドル付近まで反発、2610ドル台での小幅保ち合いでロンドン・NY朝へ、市場予想どおりとなった米10月CPIの結果を確認すると小幅に上昇も、2620ドル台半ばの高値をつけて失速。米長期金利低下とドル安も限定的となって巻き戻しの流れが強まるに連れ、NY午後には2590ドル割れへと急反落、NY引け後には2580ドル割れへと一段安。2月以来となる90日移動平均線(2580.5)割れトライの様相となり、7月末安値(2351.9)から10月最高値(2801.8)の半値戻し(2576.9)にもほぼ到達。現状水準で下げ止まらないようなら61.8%戻し(2523.8)が次の下値サポート候補。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年11月13日NYプラチナは-4.7ドル、0.5%安で4日続落。9月6日(918.7)以来、2ヵ月ぶり安値圏での一段安。アジア時間には950ドル台から960ドルまで小幅に反発も、これが高値となって戻り売り。ロンドン・NY朝には950ドル近辺へ、CPI後には小幅に乱高下の反応を経て金の下落局面に追随、前日安値を下抜けて940ドル付近へと一段安。9月安値(902.0)から10月高値(1064.6)の76.4%戻し(940.4)をほぼ達成し、下げ止まりやすい水準にも。ただしドル買い金売りの流れが一服とならないようなら追随へ、9月安値圏となる900ドルの大台近辺が下値サポート候補。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年11月13日ドル円は+82銭、0.53%高で3日続伸。7月23日(155.62)以来、およそ4ヵ月ぶりの高値。東京朝の154円50銭台から午前中には154円90銭台まで、午後には155円10銭台、欧州時間には155円20銭台までゆるやかに堅調推移。155円近辺まで戻してNY朝、CPIの結果を受けて154円半ばへと急落、154円30銭台の安値をつけて下げ渋ると押し目買いとなってNY午後には155円台を回復、下に行って来いとなった後は米10年債利回り上昇とともにドル高基調再開、高値では155円60銭台まで上昇。154円70銭の節目を上抜けたことで一段高トライへの流れが進行、7月高値(161.95)から9月安値(139.58)の76.4%戻し(156.67)近辺、156円台後半までが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/13終値とチャート

14日の国内金価格は-71円、0.50%安で4日続落。10月17日(14062)以来、4週間ぶりの安値。およそ2ヵ月ぶりに9日移動平均線(14438)が21日移動平均線(14486)を下抜けて下落トレンドを後押し。9月安値(12521)から最高値(15025)の38.2%戻し(14068)にも急接近、最高値からのN計算値で想定可能な下値目安14059円も合わせ、14060円近辺では比較的下げ止まりやすそうな水準にも。下げ止まりきれないようだと半値戻し(13773)が意識される展開にも。

プラチナ価格は-35円、0.69%安で4日続落。10月11日(5029)以来、1ヵ月ぶり安値圏での一段安。9月安値(4554)から10月高値(5586)の半値戻し(5070)を達成し、1ヵ月ぶりに90日移動平均線(5065)と200日移動平均線(5074)も下抜け。次の下値サポート候補は61.8%戻し(4948)、10月高値からのN計算値で算出可能な下値目安4930円など。
※参考:金プラチナ国内価格11/14とチャート

2024年11月14日(木)時点の相場
国内金14,084 円 11/14(木) ▼71(0.50%)
国内プラチナ5,056 円 11/14(木) ▼35(0.69%)
NY金2,586.5 ドル 11/13(水) ▼19.8(0.76%)
NYプラチナ943.5 ドル 11/13(水) ▼4.7(0.50%)
ドル円155.46 円 11/13(水) ▲0.82(0.53%)

11/13(水)のその他主要マーケット指標

生産者物価PPIも10月は下げ渋り、「利下げ急ぐ必要ない」 11/15(金)

10月CPIは予想どおり下げ渋り、長期金利とドルは上げ渋り、 11/14(木)

NY連銀消費者調査で1年先インフレ期待は4年ぶりの低水準へ 11/13(水)

賃金上昇率は中央値でも下げ渋り、ゼロ賃金の割合も急低下 11/12(火)

国内金もプラチナも、11月は調整月? 11/11(月)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ