金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

株価急落ドル高調整で金は反発、それでも下げ止まらないプラチナ

更新日:2014年9月26日(金)

アップル株急落が戦犯扱いされ、欧米株は軒並み急落となりました。iOSの不具合はそれほど大騒ぎするようなことでもなく、Windowsなどでもよくあること。しかしiPhoneが曲がる?というのは少しインパクトがあったようです。薄型、大画面化が進むスマホ業界にあっては、いつか発生しそうなトラブルではありました。今後はいよいよクルクル丸められるシート型のスマホ時代がやって来るのでしょうか。

きっかけはともかく、一時3.96%も下げたアップル株の急落は、ここまでの上昇基調を見ればやむなし、という面も。一方的な上昇が続けば急落も必然、とも言えます。
NYダウ・週足チャート 2014/5/12 - 9/26同様にNYダウが260ドル以上もの急落となったことも必然の流れのようにも見えます。長期上昇トレンドにあっても、しばしば急落局面をはさむNYダウの下げ幅は、週間ベースで見ると今週はここまで1.93%の下落。7月末には2.75%の下落もありました。

それなりの下落幅となりつつある今週ですが、これにも前兆があった可能性もあります。
今週始め時点での月間値幅の推移を比較した際、NYダウの変動幅が9月に入って縮小しており、高値更新の勢いに減速感が見られることを示していましたが、結果的に今週の大幅反落へとつながった形です。

同様に、9月に入って値幅が急拡大したドル円は、過去の平均値幅を既に大きく上回っていたことから、急速なドル高円安の流れがいったん止まる可能性が高いと見ていましたが、果たして、そのとおりの状況となりつつあります。ここまでは。

そして、金相場は異常な値幅が続いた昨年から縮小傾向にあり、ようやく落ち着いてきた状況のなか、いったんは下げ止まりの兆しも見せ始めています。
金と同様に、長期的には縮小傾向の可能性もあったプラチナの場合、週初時点での9月の変動率は6.75%だったのに対し、現時点では10.08%へと急拡大しています。長期的な値幅縮小トレンドが続かなかったことが、連日の安値更新という結果につながっています。

NYプラチナ・月足チャート 2013/2 - 2014/9金と比較しても市場規模が極端に小さいこともあり、時として極端な流れが続くこともあるプラチナ相場も、一方的な流れが続けば、いずれは必ず、株価やドル円、金のように減速、あるいは反転することになります。
3番底をつけた形となった現在、そろそろ、そのタイミングかもしれません。

NY金・日足チャート 2014/8/28 - 9/2525日のNY金相場は0.2%の反発。NY時間での米株急落、ドル売り進行に伴う反発値幅はやや控えめ。しかし、反発前には1,206ドルまで水準を切り下げており、3日前に続き2度めの1,200ドル台をつけたことで目標水準1,200ドル前後への達成感も高まり、底値圏での横ばい推移が続いている状態と仮定するなら、いったん反発傾向へと向かう可能性もやや高まる状況か。

プラチナ相場は0.39%の続落。安値では昨年6月28日以来1年3カ月ぶりとなる1,300ドル割れを記録、これが大底なら12月安値と合わせてトリプルボトム形成の様相。終値ベースでは昨年6月26日の1,303.7ドルまで若干の距離を残し、この近辺までもう一段安の可能性への警戒感も。1,300ドルの大台ラインとの攻防が継続中。

ドル円・日足チャート 2014/8/29 - 9/25ドル円は0.27%の反落。1週間前につけた今年高値109円45銭が上値抵抗となり、NY時間の株価急落を受けてドル売り円買いの流れへ。108円台後半から109円近辺での揉み合い状態が続いて5日め、108円80銭のサポートラインを下抜けたことで上値目標はいったん消滅。小幅調整の可能性が高まり、目先の下値メドは108円20銭辺り。この近辺で下げ止まってレンジを形成、過熱感を冷ました後に再びドル高方向へ、というシナリオも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/25終値とチャート

26日の国内金価格は0.07%の小反発。NY金相場の安値揉み合いとドル円の高値揉み合いとのバランス均衡状態で身動きが取れない状態が継続し、4,570円前後での推移は4日めに。上方向には4,590円台が節目、下方向には4,550円付近が節目となる状況、強いて言えば下押しの可能性がやや強め、動き出すと4,500円程度までの可能性も。
週間ベースでは-13円(-0.28%)の小反落で先週の上げ幅と同じで、3週間前の金曜日と同一価格。

プラチナは0.53%安で4日続落。円安調整でもNYプラチナの下落が止まらない状況で、3月31日以来の安値水準に。売られ過ぎの過熱感も高まる状況ながら、90日移動平均線からの乖離率-4%はそれほどでもなく、国内プラチナ価格の要注意ゾーンは-6%超。3月安値4,791円への警戒感も高まる状況に。
週間ベースでは-126円(-2.5%)の大幅反落。
※参考:金プラチナ国内価格9/26とチャート

2014年9月26日(金)時点の相場
国内金4,571 円 9/26(金) ▲3(0.07%)
国内プラチナ4,914 円 9/26(金) ▼26(0.53%)
NY金1,221.9 ドル 9/25(木) ▲2.4(0.20%)
NYプラチナ1,314.2 ドル 9/25(木) ▼5.2(0.39%)
ドル円108.75 円 9/25(木) ▼0.29(0.27%)

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