金プラチナ短期相場観
国内金価格は4700円台後半の攻防へ、プラチナは4000円方向へ
更新日:2016年9月6日(火)
5日はNY市場がレイバー・デーの休場。NY金は時間外で底堅く推移し、1220ドル台後半から1330.7ドルまで、前週末比+0.3%上昇し、今朝も1330ドル前後の推移。
NYプラチナはさらに堅調で金曜日の高値を超えて1070ドル台へと水準を切り上げての推移、1077ドルまで、前週末比+14.8ドル、+1.39%の大幅高。一時1079ドルまで上値を伸ばして今朝にはやや反落も1070ドル台半ば。
ドル円は前週末比-0.56%の反落。週明け東京市場朝の104円10銭台が高値となって調整のドル売り円買いが進行。注目された黒田日銀総裁発言では、マイナス金利による副作用にも言及して市場との歩み寄りも見せ、「総括検証」での緩和縮小を否定したものの、「マイナス金利深掘りを含む3次元緩和の余地あり」と定形フレーズを繰り返し、9月追加緩和の可能性は示されず。日銀への期待感は高まらず、あるいは材料視されず、ドル買い円売りへの支援材料にもならず。欧州時間に103円10銭台まで下げたのがこの日の安値となり、閑散のNY市場では103円40銭をはさんでの膠着状態。短期的には104円ラインが抵抗線となりつつあり、超えると105円付近までは上昇余地。中期的にも重要となる103円台後半から104円近辺での攻防が継続。
6日の国内金価格は前日と変わらず。月に一度の重要イベント翌営業日のNY市場休場に伴い市場全体にも一服感が漂い、短期上昇トレンド序盤の一服状態に。今月は1.5カ月に一度の重要イベントも日米合わせて2回控えており、市場の期待と思惑の動向によって金価格の動向も左右されることに。FRBの利上げと日銀の追加緩和への思惑が高まればドル高円安が加速することになるが、現状ではFRBへの期待値はそれほど高くはなく、日銀へは期待感とともに不信感と不安感も混在する状況でもあり、市場の混乱材料にも。それらを払拭できるかどうかも月末に向けての課題。目先は短期上値目標4770円台辺りまでの上昇余地。不透明感のなかで期待に合わせた都合の良い解釈と予想で堅調に推移推移するNY金とドル円の底堅さが当面の国内金価格をサポート。
中期スパンでは昨年1月からの下落基調と今年1月からの上昇基調とで三角保ち合いを形成し、現状は4600円の下限をわずかに割れたところから反発し、保ち合い半ばで推移する200-90日移動平均線をゴールデンクロス。2年移動平均が4753円となり、その辺りまでの上昇は十分に見込まれ、さらにその上に位置する長期抵抗線、4700円台後半の攻防で上抜け成功なら、それなりの大幅上昇トレンドへと発展する可能性も。
プラチナ価格は0.47%の続伸。8月24日(3832)以来、2週間ぶりの水準を回復し、短期的には下落トレンドからほぼ抜け出した状態に。目先、21日移動平均線を上抜けて3850円台辺りまでの上昇は見込まれ、そうなれば更に地合い改善で新たなトレンド形成への可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格9/6とチャート
中期的には2015年1月から続いた長期下落トレンドが終了し、今年年初からはゆるやかな上昇トレンドが継続中。ここまではかなり広めのレンジで上下動しながらの推移となっており、現状はレンジ半ばの200日移動平均線付近で反発し、90日移動平均線をゴールデンクロス。今後、4000円台をゆるやかに上昇するレンジ上限ライン付近までの上昇も見込まれそうな展開に。なお、2年移動平均は4295円、3年移動平均は4493円となり、長期的には大きく下方乖離した水準での推移が継続中。
- 2016年9月6日(火)時点の相場
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国内金 : 4,728 円 9/6(火) +-0(0.00%) 国内プラチナ : 3,830 円 9/6(火) ▲18(0.47%) NY金 : 1,326.7 ドル 9/5(月) +-0.0(0.00%) NYプラチナ : 1,062.2 ドル 9/5(月) +-0.0(0.00%) ドル円 : 103.41 円 9/5(月) ▼0.59(0.56%)
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