金プラチナ短期相場観
三角保合いの国内金価格、斜行三角保合いのプラチナ
更新日:2022年11月7日(月)
米国が冬時間入りとなる週、中間選挙を経て政治的な変化への警戒感も高まり、米CPIの伸びは若干の鈍化予想も依然高水準。サマーズ元財務長官はターミナルレートが6%を超えても不思議ではないとの見方も。また、イーロン・マスク氏が買収したツイッター社では社員の50%がレイオフ対象となり、メタ・プラットフォームズでも大規模人員削減計画がまもなく発表される見通しとの報道も。
11月第2週の週明け、ドル円は先週末の急落で146円60銭台まで下げ、週明けは147円10銭台へと急騰スタート後に146円70銭台まで急反落、その後は保ち合い推移を経て147円台を回復。NY金は週末金曜日に40ドル超の急騰後、NY引け後に1680ドル台半ばまで上昇して折り返し、週明け時間外は10ドル程水準を切り下げて1670ドル台での推移。NYプラチナは週末に40ドル弱の急騰でNY引け後には970ドル近辺まで上昇、週明けは960ドル割れへと軟調スタート。
7日の国内金価格は先週末から+126円、1.48%の大幅反発で10月25日(8622)以来、2週間ぶりの高値。先週の小幅揉み合い状態からの上下動では、8510円の節目割れに伴う短期下値目安8460円近辺までを目指す可能性もあった流れは巻き戻されて急騰。9日移動平均線(8551)と21日移動平均線(8583)もまとめて突き抜け、8550円の節目上抜けに伴う短期上値目標8600円台回復を達成。6月以降の中期三角保合い上限ラインとの攻防再開の様相も、短期的には一服感も。
日足・一目均衡表では、転換線(8558)が基準線(8563)をわずかに下回りながらも価格水準はこれらを上回り、ほぼ三役好転状態。中期的には三角保合い上限ラインとの攻防とともに、1月安値起点の三角保合い下限ラインを下抜け後の反発で上抜け再トライ。やや強めの抵抗水準となる可能性も。サポート候補としては基準線・転換線の下には6月高値と8月安値の半値戻し(8514)ライン、さらに雲の上限(8472)、90日移動平均線(8464)、雲の下限(8433)と続き、その下には8月安値起点の三角保合い下限ライン候補が8400円近辺へと上昇。
複数の節目が集中してサポートされ、新たな三角保合い候補の上半分での攻防が継続し、上抜けトライへ。
プラチナ価格は+109円、2.3%の反発。失速感漂う状態からの急反落で調整局面入り濃厚となった週末の下げをほぼ取り戻す急反発となり、短期下値目安4700円近辺を目指す流れは巻戻し。今年高値圏再トライの様相となり、4860円超へと抜け出せば一段高の展開となって4960円程度までが次の上値目標にも。ただし勢いには欠ける状態、高値付近で上値を押さえられる状態が続くようだと反落リスクも。4740を下限とする高値保ち合いも維持できなくなるようだと調整再開、4600円台前半へと一段安の展開にも。
日足・一目均衡表では基準線(4602)・転換線(4791)を大きく上回って三役好転。強気相場が続くなかで9月以降の下値切り上げラインと8月以降の上値切り上げラインとで形成する上向きの斜行三角保合いを10月末に上抜け後は、やや失速状態に。8月以降の新たな上値切り上げラインを形成し、再び斜行三角保合い形成の様相となり、反落警戒感再燃も。
※参考:金プラチナ国内価格11/7とチャート
- 2022年11月7日(月)時点の相場
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国内金 : 8,620 円 11/7(月) ▲126(1.48%) 国内プラチナ : 4,853 円 11/7(月) ▲109(2.30%) NY金 : 1,676.6 ドル 11/4(金) ▲45.7(2.80%) NYプラチナ : 960.5 ドル 11/4(金) ▲36.4(3.94%) ドル円 : 146.66 円 11/4(金) ▼1.62(1.09%)
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