金プラチナ短期相場観

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波乱の大発会、2016年も中国経済が大きなリスク要因に

更新日:2016年1月4日(月)

4年連続上昇となった日経平均は、年末の米株安に連れて先物で18700円台まで下落していたところから、大発会の日の前場では一時18950円台まで反発していました。しかし、その後は18500円台へと急落。4日午前時点で200円反発して400円超の急落、2016年の日本株は慌ただしいスタートを迎えています。
きっかけは財新発表の中国製造業PMI。若干の改善も見込まれていた予想に反して悪化、好不況の節目50を下回る状態は10カ月続いています。元日に発表されていた国家統計局の数値が前月よりもわずかに改善していたこともあり、その落差が余計に警戒感を煽った形ですが、やはり、という面も。

為替も1ドル=120円40銭台から119円60銭台へと急落し、昨年何度か見られた中国発要因による日本株安円高の流れが、2016年スタートの日にいきなり再現されることになりました。
リスク回避の流れが急速に進行した伏線として、ベトナム中銀による通貨ドンの対ドルレート切り下げや、サウジのイランとの外交関係断絶といったニュースも背景として影響しているのではないかとも思われます。

2016年のリスク要因として警戒される中国経済の動向、中東情勢、米国利上げに伴う新興国通貨危機などの一端が、揃って初日から垣間見られた形です。
波乱の大発会の日が、1月相場、そして2016年のマーケットを暗示することになるのか、文字通り波乱の申年の幕開けとなっています。

2016年1月4日の国内金価格は年末から-32円、0.72%下落してのスタート。2015年安値を下回り、2014年6月5日(4406円)以来、1年7カ月ぶりの安値水準。下げ止まりの兆しも見られ始めていた年末の流れからは好転し切れず、コンスタントに上値を切り下げてきた下押し圧力に屈した形。NY金もドル円も上値が重く、やや軟調気味に推移し易い状況は週末まで継続か。下値メドは4360円台辺り、当面の上値抵抗水準は4500円。

国内プラチナ価格は0.27%の小反落。金とは対象的に下値を切り上げる堅調推移を維持する状態での年明け。この流れが続けば3750円台前後までの上昇も見込まれる状況。しかし、短期的とは言え金との逆行状態はそれほど長くは続かないこと、今朝のリスク回避の流れの影響も予想されることなどから、失速気味となる可能性も。3660円台のサポート水準を割り込むと3600円付近まで下げ幅拡大へ。
※参考:金プラチナ国内価格1/4とチャート

2016年1月4日(月)時点の相場
国内金4,409 円 1/4(月) ▼32(0.72%)
国内プラチナ3,697 円 1/4(月) ▼10(0.27%)
NY金1,060.2 ドル 12/31(木) ▲0.4(0.04%)
NYプラチナ891.7 ドル 12/31(木) ▲20.6(2.36%)
ドル円120.32 円 12/31(木) ▼0.20(0.16%)

12/31(木)のその他主要マーケット指標

2016年10大リスクの一つ、サウジアラビアをめぐる中東情勢不安 1/5(火)

波乱の大発会、2016年も中国経済が大きなリスク要因に 1/4(月)

年末の経済指標とマーケット動向が示唆する2016年の展開 1/1(金)

7年ぶり安値水準へと下落したプラチナ相場の2016年予想レンジ 12/31(木)

3年続落の金相場 2016年の見通し 12/30(水)


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