金プラチナ短期相場観

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日経平均とドル円の相関係数底入れの兆しは上昇トレンドを示唆?

更新日:2016年5月31日(火)

日経平均とドル円の90日間相関係数の推移 2016年5月30日5月末、日経平均は17000円台に到達し、4月末以来1カ月ぶりの水準を回復しました。と同時に為替ドル円も111円台に到達、やはり4月末以来1カ月ぶりの水準です。日経平均とドル円の関係はここ数年、相関関係が強く、トレンド発生時には株高・円安、もしくは円高・株安の流れとなりやすい状態が続いています。

90日間の相関係数の推移で見ると、時折りその関係性が弱まる時期もありましたが、大半の時期では相関係数0.7以上の強めの相関関係を示す状態が続きます。
2012年末の安倍政権発足時に90日相関係数は急上昇し、0.7を超えると2013年2月のピーク時には0.98台まで上昇、およそ10カ月間0.7以上を維持しました。この間はアベノミクスへの期待感から円安・株高基調が進行しました。
その後2013年秋に相関係数が0.7以下へと低下した時期をはさんで2014年前半までは再び0.7以上へと上昇。今度はウクライナ情勢不安などもあり、リスク回避の円高・株安傾向優勢の時期を迎えました。

2014年春から秋にかけても相関関係が弱まった時期を経て、秋以降に強まります。10月末のFOMCでのQE終了決定と日銀追加緩和で円安・株高基調も再加速しました。
そして、2015年前半の相関関係低迷期を経て、夏以降に相関性を強めます。この時期には、円安・株高のピークを過ぎ、中国経済減速懸念を発端とした世界同時株安などで円高・株安トレンドがスタートしました。

2016年春から現在にかけて、日経平均とドル円の相関関係はまた低迷期に入っています。

これまでの流れでは、90日相関係数が0.7未満へと低下し、相関性が弱まった時期は、日経平均もドル円も概ねレンジ相場の時期となっていました。0.7以上へと上昇し、相関性が強まった時期には、日経平均とドル円が同時に上昇トレンドか下落トレンドとなっていました。

5月末現在の日経平均とドル円の90日相関係数は0.38台まで下げて、底入れの兆しも見られるような状態となっています。
今後、相関係数が反発し、0.7以上を回復した時には、米国の追加利上げと日本の消費税引き上げ見送り、財政出動もしくは追加金融緩和などを背景とした円安・株高トレンドの時期が本格的に訪れることになる可能性もありそうです。

ただし、米利上げ見送り、日本の政策不十分で失望など、逆の展開になるようなら、相関係数0.7以上回復と同時に円高・株安トレンドが再開する可能性にも警戒することになります。

ドル円・日足チャート 2016/4/29 - 5/3030日のNY市場はメモリアルデーの休場。ロンドン市場もバンクホリデーで休場。
為替市場、ドル円は0.71%のドル高円安で続伸。前週末のイエレン発言を受けての早期利上げ観測を背景としたドル高の流れに日本の消費増税先送り報道による円安・株高の流れが加わり、東京市場で上げ幅拡大。前週末比1円超のドル高円安となった夕方には111円40銭台まで上昇、終値でも111円台を維持し、1カ月ぶりのドル高円安水準。今朝には111円を割れてやや円高方向への巻戻しとなっているものの、110円前後の保ち合いを上抜けたことによるドル高円安の流れのなかでの調整。3連休明けとなるロンドン、NY市場では4月PCEデフレーターでインフレ上昇傾向維持が確認出来ればドル高円安基調も維持へ。当面の上値目安は112円台前半。109円台後半が重要なサポートラインに。

31日の国内金価格は0.41%高となり、9営業日ぶりの反発。下値目安4610円台付近にしっかり到達し、今年の上昇幅に対する61.8%戻しライン4597円付近まで下落したことによる下げ止まり。NY金も時間外で1210ドル割れでは下げ止まり、円安サポートも加わって下支え。ここからは米経済指標次第、比較的好結果で利上げ観測が更に高まるようならNY金の上値は押さえられるも下値も堅く、ドル高円安にサポートされてゆっくりとした反発基調へ。
月間ベースでは-147円(3.08%)と大幅反落。月間の下げ幅としては昨年11月(-286円、6%)以来半年ぶりの大幅安。

プラチナ価格は6日ぶりの反発で0.27%の小幅上昇。やや行き過ぎ気味の続落状態に円安サポートが入り下支え。時間外のNYプラチナも970ドル割れまで下げて反発の兆しも見られる状態となり、90日移動平均線の少し手前で下げ止まり、そうな状況。月末月初には金に連れて指標結果に上下に振られる展開も予想され、今年の上げ幅の38.2%戻しライン3715円と90日移動平均線の3717円辺りまでで下値がサポートされるかどうかがポイントに。
月間では-159円(4.08%)となり、4カ月ぶりの反落。4月の上げ幅159円全てを帳消し、3月末水準へ。
※参考:金プラチナ国内価格5/31とチャート

2016年5月31日(火)時点の相場
国内金4,628 円 5/31(火) ▲19(0.41%)
国内プラチナ3,739 円 5/31(火) ▲10(0.27%)
NY金1,213.8 ドル 5/30(月) +-0.0(0.00%)
NYプラチナ982.2 ドル 5/30(月) +-0.0(0.00%)
ドル円111.11 円 5/30(月) ▲0.79(0.71%)

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