金プラチナ短期相場観
9月のプラチナ価格は8カ月続落と6年連続下落回避をかけた攻防
更新日:2018年9月3日(月)
下落スタートとなった月初の国内プラチナ価格。8月終値3029円を超えられずに9月を終了することになれば、9月は6年連続の下落月ということになります。と同時に2月以降8カ月続落となり、リーマンショック以降の最長記録を更新することにもなります。
プラチナ価格は8カ月続落と6年連続下落回避に向けては、8月終値3029円を9月中に上回ることが最低限のノルマということになります。
さらに、リーマンショック以降最長の下落トレンド終焉に向けては、いくつかのテクニカルな節目も上抜ける必要もあります。
主な節目は、
・過去20日間の高値と安値の中央値=3051円。
・日足・一目均衡表・転換線=3038円、基準線=3069円。
・週足・一目均衡表・転換線=3088円。
・20週移動平均線-5%乖離線=3090円。
・週足ボリンジャー(21MA)-1シグマ=3092円。
・1月高値3843円から8月安値2911円までの23.6%戻し=3131円。
大きな流れが変わり始めるためには、9月末までに最低でも3000円台後半、できれば3100円台前半以上へと水準を切り上げることが重要となりそうです。
3日のプラチナ価格は-15円、0.5%の続落。NYプラチナの時間外は780ドル台後半から前半へと軟調なスタートも780ドル台を割れそうな勢いでもなさそうか。21日移動平均線(3067)が抵抗線となって調整局面が続く国内プラチナ価格の下値目安は2980円近辺まで。切り返して反発基調再開となれば3070円が抵抗水準となり、これを上抜けることができれば次の上値目標は3140円台へ。
昨年までの10年間で9月の騰落状況は五分五分の国内金価格。今年9月は小幅に上昇スタートとなりましたが、もし月末に8月終値4581円を下回るようなことがあれば、5カ月続落となり、これもリーマンショック以降では最長記録となります。4月から続く下落トレンド脱出に向けては現状、その抵抗線との攻防状態に入りつつありますが、これを確実なものにするためには、やはりいくつかの重要な節目水準を超えておきたいところです。
・4月高値4990円から8月安値4458円までの23.6%戻し=4584円。
・日足・一目均衡表・転換線=4585円、基準線=4588円。
・20週移動平均線-4%乖離線=4587円。
・週足ボリンジャー(21MA)-1シグマ=4630円。
・月足・一目均衡表・雲の下限=4638円。
・週足・一目均衡表・転換線=4648円。
・過去20日間の高値=4660円。
・4月高値4990円から8月安値4458円までの38.2%戻し=4661円。
最低でも現状水準以上、できれば4630円超へと水準を切り上げることが重要となりそうです。
3日の国内金価格は+5円、0.11%の小反発。時間外のNY金は1200ドル台半ばでやや軟調推移、ドル円は111円20銭近辺まで小幅上昇後に反落で前週末水準。9日移動平均線(4587)と21日移動平均線(4583)ともつれ合う形で下げ渋る状態となった週明け、月初の金価格。NY金が1200ドルの大台を割り込むようだともう一段の調整も見込まれ、目先4540円近辺までの下押しの可能性。上方向には4630円台の抵抗水準を突破できれば4700円台を上値目標として反発基調が強まる可能性も。ただ、今晩はNY市場休場の為、値動きは限定的となる可能性。今週は米経済指標に加え、5日から始まる米カナダのNAFTA再交渉、6日以降には米国の2000億ドルの対中追加関税発動の行方が波乱要因となり、リスク回避要因にも。
※参考:金プラチナ国内価格9/3とチャート
- 2018年9月3日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,586 円 9/3(月) ▲5(0.11%) 国内プラチナ : 3,014 円 9/3(月) ▼15(0.50%) NY金 : 1,206.7 ドル 8/31(金) ▲1.7(0.14%) NYプラチナ : 787.1 ドル 8/31(金) ▼4.7(0.59%) ドル円 : 111.09 円 8/31(金) ▲0.08(0.07%)
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