金プラチナ短期相場観

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NY連銀消費者調査でインフレ予想は過去最高へ

更新日:2022年7月12日(火)

インフレ期待 NY連銀・ミシガン大 2022年6月6月のNY連銀消費者調査では、1年後のインフレ予想は6.78%。3月と5月の6.58%を上回って過去最高を更新。
4月にはわずかに鈍化したCPIが5月には前年比+8.58%へと再上昇して40年ぶり高水準。6月の市場予想ではさらにもう一段の上昇も見込まれる状況と一致するような推移に。

直近のインフレ動向に左右されやすい短期インフレ予想としては、水準としては1年先までには一定の低下が見込まれるものの、予想としてはピークアウトしそうでしない状態が続きます。
それでも3年先のインフレ予想値としては3.62%。5月の3.88%からは大幅鈍化、過去最高となった昨年10月の4.21%でピークアウトした後は鈍化傾向に。
消費者感覚としては、現状の高インフレはすぐには収まらないかもしれないが、そんなに長くも続かない、悲観のなかにも光明を見出す感覚かもしれません。
なお、項目別では家賃が過去最高レベルで高止まりとなった以外では、ガソリンも食品も3月の過去最高水準でピークアウト予想となっています。

労働市場関連の調査項目では、自発的離職を意識する人の割合は18.64%となって5月の20.35%から急低下、1年ぶり低水準に。1年後の失業率が現在よりも上昇していると予想する人の割合は40.42%となり、5月の38.60%から上昇、4ヵ月続伸で2020年4月(47.57)以来、2年2ヵ月ぶり、コロナ後最高水準に。
また、1年後の株価が現在よりも上昇していると予想する人の割合は5月の36.24%から6月は33.77%へと急低下。2ヵ月連続で過去最低を更新。

インフレはまもなくピークアウトするだろうけれども、完全雇用も崩れ始め、株式市場に対しても悲観的な見方が優勢となりつつあるようです。

NY金・日足チャート 2022/6/3 - 7/1111日のNY金相場は-10.6ドル、0.61%安で3日ぶりの反落。昨年9月29日(1722.9)以来、9ヵ月半ぶりの安値。先週後半から1740ドル付近での横ばい推移となった流れを受けて週明け時間外も1740ドル付近での小動きから、しかし1740ドル台前半で上値を押さえられるとドル高の流れにも連れて徐々に軟調推移。ロンドン市場にかけて1730ドル付近まで下落後、NY朝には1740ドルまで切り返す場面も、ユーロドルの軟調推移にも連れて戻り売り。NY引け後にはユーロドルがパリティ目前へと一段安となった流れとともに1730ドル付近へ。先週末安値を下回らず、1730ドルの下限を維持して下げ止まりの可能性も残しながらも、CPI結果次第でドル高の流れがもう一段続くようなら一段安の展開にも。1730ドルを維持し切れなくなれば昨年9月安値圏1720ドル前後までの下げ余地も。上方向には1740ドル台の節目を突破できれば1770ドル近辺までの反発も。

NYプラチナ・日足チャート 2022/6/3 - 7/11NYプラチナは-22.1ドル、2.5%の大幅安で3日ぶりの反落。先週後半2日で40ドル超の大幅高のほぼ半値戻し。週明けは880ドル付近からほぼ一方的に軟調推移、ロンドン市場で870ドル割れ、NY市場では860ドル台へ。安値では860ドル割れも850ドル台後半では下げ渋り。6月初旬から上値を切り下げてきた下落トレンドの抵抗線にぶつかって反落した形にもなり、局面打開に向けては880ドル台の節目突破が必須。これを超えると反発局面形成へ、短期的には910ドル近辺まで。840ドルの節目割れなら下値切り下げへ、短期下値目安は2020年9月安値圏820ドル近辺まで。

ドル円・日足チャート 2022/6/7 - 7/11ドル円は130銭のドル高円安、0.96%高となって6日続伸。1898年9月2日(138.32)以来、23年10ヵ月ぶりのドル高円安水準に。参院選での自民党大勝の結果を受けて日銀金融政策維持への連想からドル高円安の流れが週明け東京市場朝から進行。日経平均の大幅高にも連れる形で午前中のうちに137円20銭台まで急騰。上昇一服となった欧州時間にかけては一時136円700銭台までの調整も、NY午前にはユーロドルの1.01ドル割れにも連れる形で137円70銭台まで一段高。NY午後にかけては米10年債利回りの3%割れも重石となって137円40銭近辺へ。日足レベルでは136円60銭の節目を上抜けて高値保合い上放れ、CPIが予想以上に鈍化しない限りはもう一段上値を伸ばす展開へ、138円台後半辺りまでが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/11終値とチャート

12日の国内金価格は+30円、0.36%高で3日続伸。先週半ばの2日間で329円下落した直後の3日間での反発値幅は合計52円、6分の1弱。ゆるやかに上昇する90日移動平均線(8431)を9ヵ月ぶりに下抜けた状態は4日連続となり、中期トレンド転換への警戒感も徐々に高まる状況にも。90日線を回復できない状態が続くに連れて戻り売り圧力も高まることにも、8310円台の7月安値更新なら8260円程度までが一段安の目安に。

プラチナ価格は-71円、1.67%安で3日ぶりの反落。横ばいから軟化し始めた90日移動平均線(4322)をデッドクロスして下落し続ける9日移動平均線(4228)に上値を押さえられる形となって下落。その上には21日移動平均線(4317)も90日線をデッドクロスして弱気のパーフェクトオーダー完成。弱気相場状態が続けば4100円前後の重要水準との攻防にも。4090円割れなら短期的には4000円近辺を目指す流れとなって中期トレンド崩れにも。上方向へ4250円超へと抜け出すことができれば4300円台へと局面打開も。
※参考:金プラチナ国内価格7/12とチャート

2022年7月12日(火)時点の相場
国内金8,366 円 7/12(火) ▲30(0.36%)
国内プラチナ4,178 円 7/12(火) ▼71(1.67%)
NY金1,731.7 ドル 7/11(月) ▼10.6(0.61%)
NYプラチナ860.7 ドル 7/11(月) ▼22.1(2.50%)
ドル円137.41 円 7/11(月) ▲1.30(0.96%)

7/11(月)のその他主要マーケット指標

ドイツ景況感10年ぶり、ユーロドル20年ぶり低水準でパリティへ 7/13(水)

NY連銀消費者調査でインフレ予想は過去最高へ 7/12(火)

ドル高円安再開?の可能性にも追随、国内金価格も調整終了か 7/11(月)

雇用統計確認で大幅利上げ継続へ、ただし賃金上昇率は今年最低 7/9(土)

ドル高で急低下のNY金、ユーロドル=パリティなら大台割れも? 7/8(金)


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