金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

NYダウとの連動性を高め始めたプラチナ相場

更新日:2013年11月1日(金)

米国の政府機関の一部シャットダウンが半月間継続し、景気減速も予想されるなか、テーパリング開始への思惑も混沌となってきた10月。そんな1ヶ月間の騰落率を見ると、欧米株の大幅上昇に対して日経平均は下落、債権上昇で金利は低下、為替は動意なし、金もわずかに下落。そんななかでプラチナはNYダウに連動するように2%台半ばの上昇率。

9月末から10月末までの騰落率の推移チャートを見ると、NYダウとプラチナだけが大きく上昇基調。ドル円とNY金は、ほぼ横ばい推移ながらもドル円の変動率の低下はチャートからも際立ちます。日経平均は乱高下して結局小幅下落。
直近30日間の相関係数で比較すると、日経平均とNYダウとの連動性は相変わらず低下したままで、0.55台。日経平均はドル円との相関性のほうが依然高く、0.76台。

また、NYプラチナは相変わらずNY金との相関性が高く、0.79台。しかし、最近ではNYダウとの相関性が急速に高まり0.80台。
低迷が続く金相場に嫌気を指したプラチナは、リスク資産としての一面が意識されるようになり、NYダウのほうに近づき始めたようです。

NY金・月足チャート 2012/3 - 2013/10NY市場、金相場は1.9%の大幅反落。昨日のFOMC以降の緩やかな売り基調が継続、4日間続いた1,350ドル前後での保ち合い状態から下放れ、それ以前の一方的な上昇基調からようやく調整局面に。サポート水準となり易い1,300ドルの大台ラインをキープできれば改めて1400ドルの大台を目指す展開も。
月間ベースでは-3.3ドル(-0.25%)とわずかに続落。月足では下ヒゲの長い十字線となり、反発の可能性も。

NYプラチナ・月足チャート 2012/3 - 2013/10プラチナも2.13%の大幅反落。2%超の下落はQE継続を決めた9月のFOMC直後の急騰急落となった9月20日の2.74%下落以来。前日高値の1,481ドル台で目標水準に到達したこともあり、大きく値を下げたものの、短期的な上向きの流れは継続中。節目となる1,430ドル台でサポートされれば次の目標1,510ドル近辺を目指す展開となる可能性も。
月間では+36ドル(+2.55%)の反発。長期的な節目1,400ドルラインがサポート水準となった形。

ドル円は0.16%の小幅下落で5日ぶりの反落。小動きのなかで若干上向きに動き出したかに見えた前日からまたも元の水準へ。98円台後半を目指す展開、さらに99円付近まで到達できれば大きく動き出す可能性も継続。
月間では+14銭(+0.14%)、ほぼ横ばい推移の3ヶ月続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円10/31 NY市場終値とチャート

国内、金価格は1.2%反落。4,420円近辺の目標水準到達後の小動きから大幅下落でサポートラインの4,350円台へ。このラインをキープできれば上方向への流れ継続で4,500円近辺を目指す展開も、持ち堪えられないようなら下落余地は4,200円台前半まで。
週間ベースでは-21円(-0.48%)と3週間ぶりの小幅反落。

プラチナは0.6%下落で6日ぶりの反落。4,820円近辺の上値目標水準を目指す上昇トレンド中の適度な押し目。4,750円近辺でわずかに上昇傾向となり始めた90日移動平均線にサポートされる展開。
週間では+73円(+1.56%)で4週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格11/1とチャート

2013年11月1日(金)時点の相場
国内金4,359 円 11/1(金) ▼53(1.20%)
国内プラチナ4,765 円 11/1(金) ▼29(0.60%)
NY金1,323.7 ドル 10/31(木) ▼25.6(1.90%)
NYプラチナ1,448.4 ドル 10/31(木) ▼31.5(2.13%)
ドル円98.35 円 10/31(木) ▼0.15(0.16%)

10/31(木)のその他主要マーケット指標

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