金プラチナ短期相場観
米株調整相場主導による日本株安円高継続、金市場は様子見
更新日:2014年4月8日(火)
米株の高値圏からの調整が続き、債券が買われて金利が低下、そしてドルが売られて欧州株も下げて日本株も下落、そのなかで金市場は傍観の構図となっています。
NYダウは史上最高値更新から3日続落、NASDAQは3月5日の高値から下落傾向が強まり、ここ3日間も続落。欧州株も大幅反落となり、日経平均も3日続落濃厚の状態に。
そして米10年債金利も3日続落でドル円は2日続落から3日続落との攻防中。
米株の下げ基調がどこまで続くのかが焦点となりつつあるような状況ですが、中期的な目安となる90日移動平均線との関係を見ると、
NYダウは2月上旬以降90日移動平均線をサポートに上昇傾向を続け、現在0.5%上方に。
NASDAQは昨年1月から90日移動平均線が長期サポートラインとなって上昇、この3日間で1年以上ぶりの下抜けで2.3%下方へ。
ドイツDAXは1%上、英FTSEは0.5%下へ。日経平均は2月以降の上値抵抗線となり、先週末の上抜けトライ失敗で2.3%下方へ。
米10年債金利も2月以降の上値抵抗線状態で現在3%下方向。
ドル円は今年、90日移動平均線ともつれ合うような動きでなだらかな上昇傾向。昨日終値ではほぼ同水準。
NY金は1.8%上方、プラチナも1.2%上方に位置。
株安と金利低下が鮮明となるなか、ドル円は強気と弱気の節目で攻防中、NY金とプラチナは強気維持。
これにより、国内金価格とプラチナ価格は高値圏を維持。
しかし、米金利の低下傾向とドル円の円高傾向がもう少し進行すると、国内価格にも下押し圧力が強まることになります。
NY市場、金相場は0.4%の反落。高安9ドルの間に納まる小動きのなか、先週末の大幅上昇からの反動で1,300ドル割れ。この1,300ドルから1,310ドル近辺が当面のレジスタンスラインとなるかどうか。サポートラインは1,280ドル。
プラチナ相場は1.59%の大幅下落で7日ぶりの反落。下げ幅としては1月24日の2.36%、1月30日の1.83%に次いで今年3番め。3月の下落幅の61.8%戻し1,452.8ドル付近に達したことによる一服感も反落への後押し材料に。荒っぽい値動きで方向感も定まらない様子も。当面のレジスタンスラインは1450ドル台、サポートラインは1,390ドル台。
ドル円は0.14%の小幅続落。材料難もあり103円台前半での小動きとなったものの、先週末の流れを継続するように上値の重い状況。今朝はすでに103円の大台を割れ、足元では米金利の低下とともにドル売り圧力が強まる状況。しかし、少し長めのレンジで見ると、1月末以降は米10年債金利とともに乱高下しながらも、下値を徐々に切り上げる展開。現状のサポートライン102円を割れるようなら流れが変わる可能性。上方向には105円までの上値余地、の手前104円がレジスタンスとなりつつある状況に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/7終値とチャート
国内金価格は0.86%の反落で前日上昇分を帳消し。上方向の目標水準4,730円近辺を目指そうとした矢先にサポートライン4,580円台ギリリギリまで下落。このままサポートラインを割れるようなら下方向へのターゲット4,440円近辺が浮上。
プラチナは1.72%の大幅下落となり7日ぶりの反落。押し目なく、昨年3月中旬以降の高値レジスタンス水準に達していたことも大幅反落要因のひとつ。上値目標水準5,180円への可能性も残しつつ、下方向への警戒感も。9-21日移動平均線の4,980円台から5,000円の大台ラインの水準がサポートの役目を果たすかどうか。
※参考:金プラチナ国内価格4/8とチャート
- 2014年4月8日(火)時点の相場
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国内金 : 4,586 円 4/8(火) ▼40(0.86%) 国内プラチナ : 5,028 円 4/8(火) ▼88(1.72%) NY金 : 1,298.3 ドル 4/7(月) ▼5.2(0.40%) NYプラチナ : 1,427.8 ドル 4/7(月) ▼23.1(1.59%) ドル円 : 103.09 円 4/7(月) ▼0.14(0.14%)
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