金プラチナ短期相場観

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輸送機器を除く耐久財受注は長期拡大基調がストップ

更新日:2018年11月22日(木)

米耐久財受注(除輸送機器)2018年10月米商務省が発表した10月の耐久財受注速報値では、民間設備投資の先行指標とされるコア受注(航空機を除く非国防資本財)は前月比+-0.0%と横ばい推移。9月分は-0.1%から-0.5%へと下方修正され、8月の前月比-0.2%から低調な状態が続き、3カ月平均でみると10月は-0.2%。3月以来7カ月ぶりのマイナス圏。
GDPにおける設備投資の算出に用いられるコア資本財の出荷(航空機を除く非国防資本財)は前月比+0.3%。9月分は-0.1%から-0.2%へと下方修正され、8月分も-0.1%だったことから3カ月平均でみると10月には0.0%。これも3月以来、7カ月ぶりの前月比伸び率0.0%。
設備投資は低調な状態となっています。

全てを含む耐久財受注は前月比-4.4%となり、市場予想の-2.6%を大きく下回り、昨年7月以来1年3カ月ぶりの低水準。9月の+0.7%も-0.1%へと大幅下方修正されました。10月は輸送機器が大幅減となったことが影響したようです。

その輸送機器を除いた耐久財受注は前月比+0.1%。ただし、9月分は0.0%から-0.6%へと下方修正されたことで、輸送機器を除く耐久財受注の3カ月平均では9月時点で前月比-0.03%、10月は-0.07%とマイナス圏入り。3カ月平均で前月比マイナスとなるのは2016年6月以来、2年3カ月ぶり。
2016年7月から2018年8月まで、26カ月連続でプラス圏維持となったのは、2011年1月までの20カ月連続、1995年3月までの21カ月連続を上回り、1992年以降のデータでは最長となっていました。

輸送機器を除く耐久財受注のトレンドとしては、史上最長水準となる長期拡大基調がストップした状態です。

NY金・日足チャート 2018/10/18 - 11/2121日のNY金相場は+6.8ドル、0.56%の反発。サンクスギビングデーの前日、欧米株安の流れ一服で1年ぶり安値へと急落していた原油価格も下げ止まり。FRBが来春にも利上げサイクルを休止するのでは?との観測報道もあり、ドル安の流れで堅調推移。米10月耐久財受注が低調となり、11月のミシガン大消費者信頼感指数も下方修正されたNY市場では一時2週間ぶり高値となる1230ドル台まで上昇。この水準にはまだ抵抗感もあり、維持こそできなかったものの20日移動平均線(1222.8)との攻防から上抜けて地合いも好転。1230-40ドルの抵抗水準を突破することができれば上昇基調加速で上値目標は1280ドル近辺へ。

NYプラチナ・日足チャート 2018/10/18 - 11/21NYプラチナ相場は+3.6ドル、0.43%の反発。時間外の840ドル台前半から、金に連れて堅調推移となったNY市場では850ドル台を回復。しかし860ドルラインとの攻防から上値を一段下げる形となって引け後には850ドル割れ。上昇基調の20日移動平均線(851.9)にも上値を押さえられる形となって反発の流れにもやや失速感。850-60ドルの抵抗水準を上抜けできれば880ドルの高値再トライへ、830ドルのサポート水準を割り込むようだと810ドル台を下値目安に一段安へも。

ドル円・日足チャート 2018/10/18 - 11/21ドル円は30銭のドル高円安で続伸。欧米株高と米10年債利回り上昇の流れとなった東京・欧州時間には堅調推移となって113円台を回復。しかし、FRBの利上げサイクル休止の可能性報道に113円割れ。それでも耐久財受注の下振れなど冴えない米経済指標にも下値は112円80銭台までにとどまり、113円ラインでの攻防状態に。目先は連休をはさんで閑散状態での乱高下も警戒されるものの、次週の米中首脳会談が最大の警戒イベントに。113円ラインがサポートとなるか、抵抗水準となるかで方向感が変わり始めることにもなり、上方向には114円が強めの抵抗となり、抜け出せば115円台を目指す流れへ。下方向への強めのサポート112円半ばを割れることがあれば111円割れを試すような流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/21終値とチャート

22日の国内金価格は+32円、0.68%高となって4日ぶりの反発。2週間ぶり高値となり、21日移動平均線(4762)とこれをデッドクロスした9日移動平均線(4744)をまとめて上抜け。勢いには欠ける状態ながら、1カ月間続いた保ち合いを上抜けた形となり、可能性としては大幅上昇の展開にも。NY金が一段高の展開となり、11月高値が抵抗水準とならなければ上値目標は4890円近辺も。ただし、4740円割れへと反落の展開となるようだと一段安の流れとなって下値目安4600円割れへ。
週間ベースでは+16円(0.34%)で反発。

プラチナ価格は+28円、0.86%の反発。乱高下状態での保ち合い継続中の行き過ぎからの巻き戻し。下値を切り下げ、上値も切り上げてレンジ幅を拡大する逆三角保ち合いを形成。方向感が定まらず、しかしブレイクすると大幅変動が予想される危険な状態に。中期的には90日移動平均線(3174)が遥か下で緩やかな上昇基調となり、短期的にはゆるやかに上昇する21日移動平均線(3296)と下落基調の9日移動平均線(3297)が交錯。上昇ブレイクなら3400円の高値再トライへ、下方ブレイクなら90日移動平均線割れを試す展開にも。
週間ベースではわずかに-1円(0.03%)となって続落。
※参考:金プラチナ国内価格11/22とチャート

2018年11月22日(木)時点の相場
国内金4,772 円 11/22(木) ▲32(0.68%)
国内プラチナ3,297 円 11/22(木) ▲28(0.86%)
NY金1,228.0 ドル 11/21(水) ▲6.8(0.56%)
NYプラチナ850.6 ドル 11/21(水) ▲3.6(0.43%)
ドル円113.05 円 11/21(水) ▲0.31(0.27%)

11/21(水)のその他主要マーケット指標

ユーロ圏消費者信頼感指数は一段と低下、1年8カ月ぶり低水準に 11/23(金)

輸送機器を除く耐久財受注は長期拡大基調がストップ 11/22(木)

米10月住宅着工件数は下げ渋りでドル一段安は回避 11/21(水)

11月NAHB住宅市場指数は2年3カ月ぶり低水準へと急落でドル売り 11/20(火)

4年ぶり11月上昇と3年連続年末高をかけて金価格は4800円の攻防へ 11/19(月)


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