金プラチナ短期相場観

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住宅価格指数はダブルトップ、米住宅市場はピークアウトへ

更新日:2018年11月28日(水)

FHFA住宅価格指数 2018年9月米国連邦住宅金融庁(FHFA:Federal Housing Finance Agency)が発表した9月の住宅価格指数は266.92となり、前月比+0.18%。8月の前月比+0.40%からは急減速し、3月(+0.10%)以来半年ぶりの低水準となりました。
前年比では+5.96%。これも8月の前年比+6.34%からは急低下、昨年1月(+5.94%)以来、1年8カ月ぶりの低水準となっています。

FHFA住宅価格指数の前年比の推移では、2004年から2005年にかけて過去最高水準となる+10%台まで上昇しましたが、この住宅バブル期を除けば前年比+7%台が歴史的な高水準となっています。
近年では2013年に前年比+7%台に到達し、反落の流れとなりました。その後は2014年9月の+4.2%まで低下して再び上昇基調となり、今年1-3月にも+7%台に到達。
そして反落へ、という流れで+5%台。
低下基調が今後も続き、前年比+4.2%を割り込めばダブルトップ完成。さらなる減速基調へと向かうことにもなりそうです。

少なくとも、米住宅価格は歴史的高水準となる前年比+7%台で頭打ちとなり、伸び悩みが続く状況となっています。

住宅価格の頭打ちはS&Pケースシラー住宅価格指数でも同様で、9月まで6カ月連続で伸び率は鈍化し、1年10カ月ぶりの低水準となっています。

住宅価格の伸び悩みとともに、今年に入って住宅市場の景況感も急減速し、住宅着工件数も許可件数も伸び悩み、販売件数も昨年後半をピークに減少傾向が続く状態。
米住宅市場のピークアウト感も強まり、来年の利上げペース減速要因の一つともなり得る状況となってきました。

NY金・日足チャート 2018/10/23 - 11/2727日のNY金相場は9ドル安となって3日続落、2週間ぶりの安値水準。1220ドル台前半での小幅揉み合い推移からNY市場では1210ドル台前半へと急落。クラリダFRB副議長は10日ほど前、世界経済下振れリスクなどへの警戒感を示す発言をしていたのに対し、この日は米経済の強さと従来どおり漸進的な利上げを支持することなど、当たり障りのない発言にとどめたことが予想外にハト派的ではない、との印象となった様子も。ドル高再燃の流れでユーロドルも3日続落となって再び1.13ドル割れ、ドルインデックスは再び97ポイント台の高値圏、大きな材料がなければドル高の流れはいったん巻き戻されやすい水準に差し掛かってきたようにも。しかし、パウエルFRB議長にも強気姿勢が見られるようならドル高の流れが加速する可能性も。NY金は1200ドルの大台ラインが重要なサポート水準、これを突破した場合には今年安値更新も視野に入るような展開にも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/10/23 - 11/27NYプラチナ相場は1.47%の大幅反落。金とともに急落局面を形成したNY市場では840ドル台後半から830ドル台半ばへと10ドル超、水準を切り下げて2週間ぶり安値圏。サポート水準となる830ドル手前でなんとか踏みとどまった状態に。ここを割り込むようだと一段安の展開となりやすく、下値目安は10月前半の安値圏810ドル台辺りまで。

ドル円・日足チャート 2018/10/24 - 11/27ドル円は20銭超のドル高円安となって113円70銭台、2週間ぶり高値水準に。週末の米中首脳会談への警戒感とともに、米国が欧州からの輸入車に対しても追加関税を課す可能性についても報じられ、ユーロ安ドル高の流れが強まるとドル円でもドル高優勢地合いとなり、株高の流れにもサポートされ、クラリダ発言を受けて一段高の展開に。114円の節目水準までは上値を伸ばす展開となりやすく、しかしそれ以上にはさらなる強気材料が必要にも。114円をしっかり超えるような展開となれば今年高値更新、さらに昨年3月高値115円台半ばを目指す流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/27終値とチャート

28日の国内金価格は-19円、0.4%の反落。上下動を繰り返しながらも微妙に水準を切り上げる流れは続かず、強気相場入りの前段階の状態のまま失速。大幅高へと向かう可能性もあった流れはいったん巻き戻し。水平状態の21日移動平均線(4763)と揉み合う形での保ち合い推移の展開に。保ち合い上限4770円台をあらためて上抜けることができれば、次の上値目安は11月高値4810円台へ。保ち合い下限4740円を割れると大幅安の可能性、次なる下値目安は4600円割れも。

プラチナ価格は-26円、0.79%の反落。上下動を繰り返しながらも保ち合いを維持しての横ばい推移、軟調局面でも下げ渋る状態のようにも。3260円台から3310円までのレンジを下方ブレイクしてしまうと大幅安の展開となる可能性もあり、当面の下値目安は3150円割れも。逆に上方ブレイクの場合には大幅高の展開で上値目標は6月保ち合い高値圏、3450円近辺も。
※参考:金プラチナ国内価格11/28とチャート

2018年11月28日(水)時点の相場
国内金4,755 円 11/28(水) ▼19(0.40%)
国内プラチナ3,272 円 11/28(水) ▼26(0.79%)
NY金1,213.4 ドル 11/27(火) ▼9.0(0.74%)
NYプラチナ835.3 ドル 11/27(火) ▼12.5(1.47%)
ドル円113.75 円 11/27(火) ▲0.17(0.15%)

11/27(火)のその他主要マーケット指標

2018年第3四半期・世界のプラチナ需給と2018-2019年見通し 11/29(木)

住宅価格指数はダブルトップ、米住宅市場はピークアウトへ 11/28(水)

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