金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏総合PMIは4カ月ぶり高水準も依然6年半ぶり低水準

更新日:2020年1月7日(火)

ユーロ圏総合PMI 2019年12月ユーロ圏の製造業PMIは12月に反落し、回復の兆しもなかなか進まない状況を示す結果となっていましたが、サービス業PMIは52.8となって速報から0.4ポイント上方修正され、8月(53.5)以来4カ月ぶりの高水準となって回復基調を示す結果となりました。
これにより、総合PMIも12月は50.9となって速報値からは0.3ポイントの上方修正で8月(51.9)以来4ヵ月ぶりの高水準。6年3カ月ぶり低水準となった9月の50.1が底値となってゆっくりと回復基調が進行し始めた形にはなったようです。

ただし、サービス業の回復基調を製造業の低迷が足を引っ張る構図は変わらず、総合PMIとしては依然として51ポイントを下回る低水準にとどまり、2013年前半以来6年半ぶりの最低水準からは抜け出し切れない状態となっています。

<ユーロ圏総合PMIランキング>
1位:アイルランド=53.0=続伸で半年ぶり高水準、半年ぶりの1位。
2位:スペイン=52.7=続伸で8カ月ぶり高水準。
3位:フランス=52.0=速報と変わらず続落で3カ月ぶり低水準。
4位:ドイツ=50.2=速報から0.8ポイント上方修正、3ヵ月続伸で4カ月ぶり高水準、節目50超回復と最下位脱出も4カ月ぶり。
5位:イタリア=49.3=続落で11ヵ月ぶり低水準、2カ月連続50割れ、4カ月ぶりの最下位。

イタリアのサービス業PMIは12月に51.1となり、11月の50.4からは上昇も、製造業PMIが46.2と6年8カ月ぶり低水準へと落ち込んだことが影響。
製造業では11ヵ月連続でユーロ圏最下位となって足を引っ張り続けるドイツは、サービス業では52.9と3ヵ月続伸で4カ月ぶり高水準となり、総合PMIでもイタリアをかわして最下位を抜け出す光明も。

ユーロ圏としての今後の見通しは、低レベルながらも5月以来7カ月ぶりの高水準まで改善。ユーロ圏全般の製造業でのセンチメント回復と、ドイツのサービス業でのセンチメントの大幅改善が貢献しているようです。

NY金・日足チャート 2019/11/29 - 1/66日のNY金相場は+16.4ドル、1.06%の大幅高で9日続伸。9日続伸となるのは2017年12月末から2018年1月初旬にかけての11日続伸以来、2年ぶり。水準としては昨年高値を超えて2013年4月9日(1586.7)以来、6年9ヵ月ぶりの高値水準。当時2013年4月11日の1564.9ドルから2営業日後の4月15日には1361.1ドルまで、200ドル超の暴落で大きく水準を切り下げており、その暴落前の水準を回復。週明け時間外スタート直後の急騰局面では1590ドルまで上昇、2013年4月2日(1604.3)以来の高値をつけたのがピークとなり、時間外には1580ドル付近で下げ渋る状態が続いたものの、NY市場では米株の買い戻しとともに1570ドル割れへと一段安。終値ベースでは昨年9月の高値1560.4ドルと同じ1560ドル台にとどまり、このまま一旦ピークアウトとなればダブルトップ形成への可能性を残すことにもなり、中期的にはこの1560ドル台とネックラインとなる1450ドル近辺が上下の重要な節目水準に。短期的には急騰前の1520ドル台辺りまで戻してもおかしくはない状況。

NYプラチナ・日足チャート 2019/11/29 - 1/6NYプラチナは-24.1ドル、2.43%の大幅安となって5日ぶりの反落。時間外には一時999ドルまで上昇して失速、NY朝には990ドル付近での揉み合いからも下放れる形となって急落、一時960ドルまで30ドル超の大幅下落。ただし9月以降の高値圏でもあり、直近の上値目標にもなっていた960ドル台では下げ渋ってNY引け後には970ドルを回復する場面も。年初の3日連続で1000ドルの大台前後を試して反落する形となり、この1000ドル前後の水準に強めの抵抗感を残す格好にも。さらに昨年9月高値と合わせて1000ドルの高値でダブルトップを形成する可能性への警戒感も。1000ドルの大台ラインは今年前半の重要な攻防ラインにも。

ドル円・日足チャート 2019/12/2 - 1/6ドル円は25銭程度のドル高円安となって6日ぶりの反発。東京市場朝には先週末安値をわずかに下回る107円70銭台まで下げて昨年10月10日(107.17)以来、3カ月ぶりの安値となったものの、これがこの日の安値となって買い戻しが進行。日経平均が大きく下げるなかでも下げ渋り、108円をはさんでの揉み合い状態は欧州時間まで続き、NYに時間には米株と米10年債利回りの反発にも連れて一時108円50銭台まで上昇。ただし、先週末まで強めのサポート水準となっていた108円40銭台が抵抗水準に切り替わった可能性もあり、今朝の東京市場でもこの40銭台での攻防に。これを上抜けることになれば、下値トライはいったん失敗となって保ち合い回帰へ、ここから再反落となれば下落トレンド形成への流れ再開へ。目先は週末にかけての米指標結果次第の状況にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/6終値とチャート

7日の国内金価格は+4円、0.07%の小幅高で3日続伸。年を跨いで3日連続の近年最高値更新となり、過熱感もRSIは99%台のピーク水準での高止まり、急反落必至という状況にも。ただし、NY金は想定以上に下げ渋る状態。背景には地政学リスクをきっかけに米FRBの年内追加利下げ観測が台頭し始めていることもあり、短期間での調整幅はそれほど大きくはならない可能性も。目先は雇用統計などの米指標結果である程度調整か下げ渋りか、という状況にも。12月10日からの急騰幅の23.6%戻しなら5845円、38.2%戻しなら5791円。5800円前後までの調整はいつ入ってもおかしくはない状況。

プラチナ価格は-44円、1.2%の大幅安となって3日ぶりの反落。短期上値目標3650円近辺を大きくオーバーランした反動安でもオーバーラン、という状態にもなり、乱高下状態で短期的な行き過ぎを是正する動きにも。落ち着きを取り戻して足場固めができればいずれ上値再トライのチャンスも。3600円の大台ラインが目先のサポート候補となり、切り返して高値更新となれば3720円近辺までが次の上値目標水準にも。
※参考:金プラチナ国内価格1/7とチャート

2020年1月7日(火)時点の相場
国内金5,931 円 1/7(火) ▲4(0.07%)
国内プラチナ3,630 円 1/7(火) ▼44(1.20%)
NY金1,568.8 ドル 1/6(月) ▲16.4(1.06%)
NYプラチナ966.2 ドル 1/6(月) ▼24.1(2.43%)
ドル円108.36 円 1/6(月) ▲0.25(0.23%)

1/6(月)のその他主要マーケット指標

パラジウム2000ドル、ゴールド1600ドル、金価格は6000円 1/8(水)

ユーロ圏総合PMIは4カ月ぶり高水準も依然6年半ぶり低水準 1/7(火)

金価格は長期上昇チャネル上限、プラチナは4年越しの抵抗線超え 1/6(月)

低調なISM製造業景況指数も霞む米イラン緊張感でNY金は8日続伸 1/4(土)

ユーロ圏製造業PMI、2019年末は7/8カ国が低下、6カ国が50割れ 1/3(金)


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