金プラチナ短期相場観

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消費者信頼感指数もリッチモンド連銀製造業指数も1月は急上昇

更新日:2020年1月29日(水)

リッチモンド連銀製造業指数 2020年1月新型コロナウイルスの感染拡大懸念の急拡大に伴い、株安連鎖のリスクオフが急激に進行した週初の流れは火曜日には巻き戻される展開となり、米国の1月経済指標もそれを後押しする結果となったようです。
コンファレンスボード発表の消費者信頼感指数は131.6となり、市場予想の128を大きく上回り、12月の128.2(126.5から上方修正)からも急上昇で5カ月ぶりの高水準。昨年7月に135.8で直近ピークをつけて11月の125.5まで低下基調が続き、12月の反発も限定的、という状態から、再び米国経済を牽引する消費マインドの強さを示す状態へと復調してきた様子です。

同時刻にリッチモンド連銀が発表した1月の製造業指数は20.0。市場予想の-3.0を大きく上回り、12月の-5.0からも急反発、2018年9月(26.0)以来、1年4カ月ぶりの高水準。
前月比+25.0となるのは2016年3月(+26.0)以来、3年10ヵ月ぶりの急上昇。なお、リッチモンド連銀の場合は27ポイントが過去最高で、20ポイント台は歴史的高水準。
構成指数では、出荷が29.0となり、2004年3月(36.0)以来、15年10ヵ月ぶりの高水準。
新規受注も11ヵ月ぶり、受注残は14カ月ぶり、設備稼働率は15カ月ぶり高水準。
雇用者数も10カ月ぶり高水準となり、半年先の見通しを示す期待指数も9ヵ月ぶり高水準など、総じて好調を示す数値が並びました。

なお、1月の地区連銀発表の製造業指数では、NY連銀が小幅上昇で8カ月ぶり高水準、フィラデルフィア連銀は大幅上昇での8カ月ぶり高水準、ダラス連銀は4ヵ月連続マイナス圏も-0.2と4カ月ぶり高水準となってプラス圏も目前。カンザスシティ連銀も7ヵ月連続マイナス圏ながら-1ポイントへと上昇し、7カ月ぶり高水準。
いずれも回復基調が進行している状況を示す結果となり、12月には10年半ぶり低水準まで落ち込んでいたISM製造業景況指数を下支えする可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2019/12/20 - 1/2828日のNY金相場は-7.6ドル、0.48%安となって4日ぶりの反落。週明け時間外スタート直後に1588.4ドルまで上昇し、短期上値目標1590ドル近辺を達成した後の調整局面が継続。株安連鎖の巻き戻しとなったことも重石となり、時間外の1580ドル近辺での揉み合いからNY朝には1570ドル台へと軟調推移。米1月の消費者信頼感指数が市場予想を大幅に上回る131.6と5カ月ぶり高水準へと急騰し、リッチモンド連銀製造業指数も好結果となったことを受けて1570ドル割れへ。目先は1580ドルが抵抗水準となり、1540ドルを下限として保ち合いレンジ形成の可能性。上ヒゲでは1月6日高値1590.9ドルとほぼ並び、8日高値1613.3ドルとで三尊天井形成への警戒感を抱えることになり、1540ドルは重要なサポート水準に。すぐにでもこれを割れるような展開は想定し難いものの、もし三尊天井完成となった場合には、11月安値から1月高値までの61.8%戻しとなる1510ドル近辺が下値ターゲットに。切り返して1580ドルの抵抗線突破となった場合には三尊天井崩れへと向かい、1600ドルの大台を試しに行くような展開にも。

NYプラチナ・日足チャート 2019/12/20 - 1/28NYプラチナは+3.3ドル、0.33%の反発。前日の大幅下落からの反動高、というよりも990ドル近辺まで水準を切り下げた前日NY市場から、990ドル近辺での揉み合い状態がこの日も継続。これまで何回もサポートされた20日移動平均線(991.6)に今回もいったんは支えられた格好になってはいるものの、流れとしては高値保ち合い下放れから調整局面一服状態。短期下値目安970ドル近辺まで、もう一段下値を試しに行く可能性も。

ドル円・日足チャート 2019/12/24 - 1/28ドル円は25銭程度のドル高円安となって6日ぶりの反発。欧州時間早朝から売り圧力が強まり、109円10銭近辺から108円70銭台まで急落も、前日安値をわずかに下回ったところで下げ止まり、90日移動平均線(108.80)にもサポートされ、1月安値から高値までの61.8%戻し(108.65)も割れることなく下げ渋り。NY時間には米指標の好結果と株高基調にもサポートされて円全面安の展開となり、109円20銭近辺まで上昇。この日支えられた108円70銭台が強めのサポートとして、当面の保ち合い下限となる可能性も。これを割り込んでしまった場合には大きく水準を切り下げる展開も予想され、昨年夏の安値保ち合い水準105円台後半までが下値目安にも。上方向には110円台前半の今年高値圏が当面の抵抗水準。突破できれば昨年高値112円台も視野に。ただし109円台前半が目先の抵抗水準にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/28終値とチャート

29日の国内金価格は-35円、0.58%安で3日ぶりの反落。予想外の事象で予想外の急騰とはいかず、失速状態となっていた勢いのまま、予想通りの上値トライ失敗で6000円の大台割れ。6030円台が当面の抵抗水準となり、6000円の大台ラインをはさんでの保ち合い推移も長期化しつつあり、短期軟調局面となっている現状からは、調整幅拡大への警戒感も高まる状態に。5980円の下値サポートを割れると12月安値5565円から1月高値6061円までの38.2%戻し(5872)近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は+3円、0.08%の小幅高で4日ぶりの反発。高値保ち合いを下放れての調整局面継続中の一服。NYプラチナの下落余地と同様に、下値目安3730円台までもう一段の下落余地も、3744円まで上昇してきた21日移動平均線にサポートされるかどうか、という状態にも。
※参考:金プラチナ国内価格1/29とチャート

2020年1月29日(水)時点の相場
国内金5,997 円 1/29(水) ▼35(0.58%)
国内プラチナ3,772 円 1/29(水) ▲3(0.08%)
NY金1,569.8 ドル 1/28(火) ▼7.6(0.48%)
NYプラチナ995.0 ドル 1/28(火) ▲3.3(0.33%)
ドル円109.14 円 1/28(火) ▲0.25(0.23%)

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