金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏景況感5月は下げ渋り、圏内格差は3年2ヵ月ぶり低水準

更新日:2022年5月31日(火)

ユーロ圏景況感指数 2022年5月欧州委員会が発表した5月のユーロ圏景況感指数は105.0。市場予想の104.9をわずかに上回り、13ヵ月ぶり低水準となった4月の104.9からはわずかに+0.1ポイント。下げ渋り、という状態。
業種別では製造業が6.3となって前月比-1.4、3ヵ月続落で1年2ヵ月ぶり低水準となったのに対し、サービス業は14.0で前月比+0.4で続伸、3ヵ月ぶりの高水準。小売は-4.0で3ヵ月連続マイナス圏で1年1ヵ月ぶり低水準と低調。

国別で上位は、ギリシャ:108.0(前月比+2.9、2ヵ月ぶり高水準)、ポルトガル:107.4(+0.3、3ヵ月ぶり高)、ドイツ:107.4(+0.2,3ヵ月ぶり高)、イタリア:106.3(+0.8、3ヵ月ぶり高)、スペイン:104.3(+4.1、2ヵ月ぶり高)がベスト5。上位グループの景況感拡大は概ね限定的。
なお、前月比上昇幅が最大となったのはスロバキア:98.2(+6.9、8ヵ月ぶり高)、2番めにスペイン。

指数ワースト5は、ラトビア:94.4(前月比-0.6、3ヵ月続落で1年2ヵ月ぶり低水準)、エストニア:96.6(-3.1、5ヵ月続落で1年5ヵ月ぶり低)、ベルギー:97.0(-4.2、1年半ぶり低)、ルクセンブルグ:98.2(-2.3、2ヵ月ぶり低)、アイルランド:98.5(-2.3、3ヵ月続落で1年2ヵ月ぶり低)の順。下位グループの景況感指数の下落幅は、上位グループの上昇幅と比較すると大きめ。
前月比下落幅が最大となったのはオーストリア:99.2(-5.6、1年3ヵ月ぶり低)、2番めにベルギー。

最上位と最下位との指数格差は13.6ポイントとなって4月からは-2.3ポイント、3ヵ月連続の縮小で2019年3月(10.5)以来、3年2ヵ月ぶり低水準。ユーロ圏としての下げ渋りとともにユーロ圏内全体の格差は縮小。

30日は米国がメモリアルデーの祝日でNY市場は休場。週明け時間外のNY金は1850ドル近辺の安値から週末高値をわずかに上回って1860ドル台後半まで上昇、しかし1870ドルの節目手前で上値を押さえられて失速すると1860ドル割れへと反落。NYプラチナも940ドル近辺の安値から950ドル台前半まで上昇後に失速、ただし20日移動平均線(946.4)にサポートされて30日の時間外をスタート。
ドル円・日足チャート 2022/4/26 - 5/30ドル円は49銭のドル高円安、0.39%の続伸で5月23日(127.89)以来、1週間ぶりの高値。東京朝には先週末高値を若干上回る127円30銭台まで上昇して失速、127円割れへと急反落も今度は週末安値の少し手前、126円80銭台で下げ渋る状態が東京市場終了まで続くと欧州時間にかけて反発。東京時間の高値127円30銭台ではいったん上値を押さえられたものの、NY時間にかけてこれを突破するとクロス円の上昇にもサポートされる形で127円80銭台まで急騰。閑散状態のNY時間は徐々に動意も縮小、127円50銭近辺に収束。今朝の東京市場では米10年債利回りの2.8%台への急騰スタートにも連れて128円台へと円安の流れ継続の様相に。結果的に5日移動平均線(127.18)を上抜けたことから、128円近辺までの反発局面形成の動きに。5日線がサポートに切り替わればもう一段の反発局面形成にも。129円40銭が当面の上値抵抗水準。雇用統計後にこれを突破するような展開となれば131円台の今年最高値再トライへ。逆の展開で5日線割れへ、126円80銭のサポートも割れると調整再開、126円割れを試しに行く展開へ。

31日の国内金価格は+47円、0.57%の続伸で5月12日(8437)以来、20日ぶりの高値。円安再開の可能性を示唆する動きにサポートされ、9日移動平均線(8279)との揉み合いから抜け出して8310円の節目を上抜け。下落基調が続く21日移動平均線(8369)が抵抗線とならなければ3月末高値圏8400円の大台トライを目指す流れへ。ただし想定外に雇用指標等の悪化などネガティブ材料をきっかけに巻き戻しの展開となった場合、8260円の節目を割れると5月安値更新トライへ、8160円近辺までが下値目安に。
月間ベースでは-186円、2.19%安となって4ヵ月ぶりの反落。下げ幅としては昨年9月(-199円、2.85%)以来、8ヵ月ぶりの大幅安。

国内プラチナ価格は+70円、1.65%高となって3日続伸。5月18日(4308)以来、2週間ぶりの高値。収束状態の3本の移動平均線、90-9-21日移動平均線(4239-4240-4264)をまとめて上抜け、軟調局面打開へ。4280円の節目もしっかりと上抜け、5月上旬高値圏4370円近辺までを短期上値目標に上昇トレンド形成トライへ。短期上値目標達成なら、3月上旬の今年高値(4678)から鋭角に上値を切り下げる、短期三角保合い上限ラインとの攻防へ。
月間ベースでは+202円、4.93%高で3ヵ月ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格5/31とチャート

2022年5月31日(火)時点の相場
国内金8,319 円 5/31(火) ▲47(0.57%)
国内プラチナ4,300 円 5/31(火) ▲70(1.65%)
NY金1,857.3 ドル 5/27(金) ▲9.7(0.53%)
NYプラチナ943.0 ドル 5/27(金) ▲5.6(0.60%)
ドル円127.60 円 5/30(月) ▲0.49(0.39%)

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