金プラチナ短期相場観
Wトップ×Wボトム、国内金は高値保ち合い半ばで両睨み
更新日:2022年10月3日(月)
国内金価格は今年、過去最高値となった4月20日の8860円と6月13日の8859円とでダブルトップを形成。そのネックラインとなるのは5月19日の8181円。8月2日には8168円の安値をつけてネックラインを下回り、ダブルトップ完成。しかし、これ以降はネックラインを下回ることなく、むしろ反発基調となって9月には8600円台まで上昇。今年4月以降では8170円前後の安値を2度つけてダブルボトムの可能性も残し、今後最高値を更新することになればダブルボトム完成となって一段高への可能性も。
短中期的には大幅利上げ継続でドル高円安とNY金の軟調な展開が続きやすく、中期的には利上げ打ち止めと利下げフェーズへの転換見通し台頭と前後してのリセッション懸念などからドル安円高への転換と金買い再開見通しへ。この狭間にも差し掛かろうかという時期にもあり、結果的に国内金価格は長期的な高値圏での保ち合いを形成中。
ざっくり見れば8200円から8800円台まで、およそ600円の高値保ち合いレンジ内で徐々にレンジ縮小の動きにも。その中央付近、8500円近辺が目先の攻防ラインということにもなりそうで、日足一目均衡表の雲の上限(8514)、基準線(8489)、90日移動平均線(8454)なども集中し、日柄的には10月半ばから11月上旬にかけて2度の雲のねじれが発生。11月FOMC前後に向けて、保ち合いブレイクへの警戒感が高まるような展開となるかも、しれません。
3日、時間外のNY金は週を跨いで1670ドル割れから1670ドル台前半へとわずかに水準を切り上げての小康状態。為替は1ドル=144円60銭台から80銭台まで上昇後に一時144円50銭割れへと急落も70銭台を回復して一服。引き続きドル円の不安定さが目立つ状態での10月スタート。
国内金価格は+20円、0.24%高で4日続伸。9月15日(8531)以来、半月ぶりの高値。8430円台の節目上抜けに伴う上値トライへの流れが進行、半月ぶりに90日移動平均線(8454)を上抜けたものの、21日移動平均線(8464)に上値を押さえられてやや失速気味にも。それでも流れは地合い回復方向へ、さらに一段高への可能性も維持して8500円台回復と8530円近辺までの短期上値目標トライへ。
国内プラチナ価格も今年、3月以降は中期保ち合い状態に。4100円前後の下限から、4700円付近から4600円近辺へと水準を切り下げる上限ラインでの保ち合い形成。4500円近辺がほぼ上限となってそれ以上は一時的な行き過ぎと見ることも可能な状態のようにも。
最大保ち合いレンジ中央付近、4400円近辺が重要な攻防水準となり、目先の攻防水準にも。やはり10月末から11月前半に2度の雲のねじれも発生し、雲の上限も4400円台へと上昇。今後、金の保ち合いブレイクに追髄するような展開となりやすい状況も、整いつつあるようです。
プラチナ価格は-7円、0.16%安で3日ぶりの反落。週末に860ドルを割れたNYプラチナが週明けも860ドル台を回復をかけた攻防状態。反発局面での上値の重さを反映する形で、9月高値(4603)から9月末安値(4276)の23.6%戻し(4353)ラインで上値を押さえられての反落。それでも右肩上がりの21日移動平均線(4345)にサポートされた状態に。これを維持して反発局面再開となれば、38.2%戻し(4401)と4400円の大台回復、さらに9日移動平均線(4404)上抜けへ、強気転換へと向かう可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格10/3とチャート
- 2022年10月3日(月)時点の相場
-
国内金 : 8,463 円 10/3(月) ▲20(0.24%) 国内プラチナ : 4,345 円 10/3(月) ▼7(0.16%) NY金 : 1,672.0 ドル 9/30(金) ▲3.4(0.20%) NYプラチナ : 859.1 ドル 9/30(金) ▼1.1(0.13%) ドル円 : 144.79 円 9/30(金) ▲0.34(0.24%)
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