金プラチナ短期相場観

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フィラデルフィアも低調、インフレ鈍化見通しも期待は悪化

更新日:2022年10月21日(金)

フィラデルフィア連銀製造業景況指数+期待指数 2022年10月週明けに発表されたNY連銀の製造業景況指数に続き、フィラデルフィア連銀製造業景況指数も10月は低調。
市場予想の-5.0に対して-8.7と下回り、9月の-9.9からは上昇も、直近5ヵ月でのうち4ヵ月がマイナス圏推移。6ヵ月移動平均では-4.2となり、2020年8月以来、2年2ヵ月ぶりの低水準。

構成指数では新規受注が-15.9。9月からは小幅上昇も5ヵ月連続マイナス圏。出荷は8.6で2020年5月以来、2年5ヵ月ぶりの低水準。
仕入価格と販売価格はいずれも9月からは上昇し、4月でピークアウト以降の低下基調は一服。それでも価格見通しでは、仕入れ価格も販売価格も2020年5月以来2年5ヵ月ぶり低水準となってインフレ緩和を見通す状況に。

向こう半年の全体見通しを示す期待指数は-14.9となり、7月(-18.6)以来3ヵ月ぶりの低水準。ただし1990年10月以降の32年間では2番めの低水準。新規受注見通しは-16.7となって1979年8月(-21.1)以来、43年2ヵ月ぶりの低水準。
NY連銀と同様、フィラデルフィア連銀でも先行き不透明感が急速に高まる状況となっているようです。

NY金・日足チャート 2022/9/16 - 10/2020日のNY金相場は+2.6ドル、0.16%の小幅高で3日ぶりの反発。1640ドル台の節目割れに伴う短期下値目安1630ドル前後に到達した前日NY引け後の流れが続き、この日のアジア時間には1630ドル割れ、一時9月28日安値(1622.2)以来3週間ぶり安値となる1620ドル台半ばまで下落。9月安値手前で切り返すとロンドン・NY市場にかけての反発局面では一時1650ドルまで上昇。しかしNY午後には4.1%台半ばで一服状態となっていた米10年債利回りが4.2%台へと上昇、ドル高も追髄した流れを受けて急反落。FRB関係者のタカ派発言なども重石となり、NY引け後には再び1630ドル割れを試す場面も。結果的に上に行って来いとなり、短期下値目安1630ドル前後で下げ止まりをかけた攻防継続へ。今年安値(1622.2)を更新しないこと、1620ドル台を完全に割り込まないことが目先の重要なポイントに。

NYプラチナ・日足チャート 2022/9/16 - 10/20NYプラチナは+34.0ドル、3.86%の大幅高となって3日ぶりの反発。上げ幅としては今年の絶対値平均15.6ドルの2.2倍、今年7番めの急騰。10月7日(917.9)以来、2週間ぶりの高値。アジア時間には1週間ぶり安値875ドルまで下げて反発すると、ロンドン市場では890ドル台、NY市場では900ドルの大台を回復してさらに一段高、高値では920ドル手前まで上昇してNY午後には910ドル台半ばでの小幅揉み合い状態に。NY引け後にはやや押し戻される状態も、上方向への節目910ドル台上抜けトライの様相となり、このまま抜け出すことができれば一段高へ。9-10月高値圏940ドル近辺が上値目標に。

ドル円・日足チャート 2022/9/16 - 10/20ドル円は25銭のドル高円安、0.17%高となって12日続伸。12日続伸は4月以来、半年ぶりで今年2回め。1990年8月13日(150.35)以来、32年2ヵ月ぶり高値を連日の更新。149円90銭近辺での小幅揉み合い推移で東京時間を通過すると欧州時間スタート直後に上値トライ、150円の壁を突破して一時150円10銭手前まで上昇。しかしこれを維持できずに149円60銭台までの急反落、これも一時的にとどまって元の水準へと戻すも徐々に上値も重くなり、NY午前には一時149円50銭台まで下押し。NY午後にはFRB関係者のタカ派発言などもあり、米10年債利回り上昇にも連れて150円再トライ、NY終盤にはこれを突破して150円20銭台まで上昇。今朝の東京市場でもほぼ150円台を維持して高止まり。ボラティリティ低めの上値トライ継続で介入のタイミングも難しい状況に。次なる目安は1990年8高値150円90銭台から151円。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/20終値とチャート

21日の国内金価格は+7円、0.08%の小反発。右肩下がりの9日移動平均線(8578)も超えられず。6月高値(8859)起点の中期三角保合い上抜けトライに2度失敗したことで短期上昇トレンドも終息、上値トライは一服となって一定の調整局面継続の様相にも。8570円の節目割れに伴う短期下値目安8480円近辺までの軟調局面となりやすい状況に。それを下回るようだと中期三角保合い下抜けトライとなり、そこまでの展開はまだ想定し難いところ。
週間ベースでは-22円、0.26%の小幅続落。続落は7月以来、3ヵ月半ぶりで今年2度め。

プラチナ価格は+154円、3.36%の大幅高で3日ぶりの反発。上げ幅としては今年の絶対値平均56円の2.75倍、今年4番めの急騰で昨年5月18日(4744)以来、1年5ヵ月ぶりの高値水準。9月以降の下値サポートラインと8月以降の上限ラインとで構成する斜行三角保合いの上限ラインにぶつかって反落後、今度は下限ラインにサポートされて反発。トレンド末期に形成しやすい斜行三角保ち合い上放れ再トライの構図に。中期的にも昨年2月高値(4798)起点の中長期三角保ち合い上限ラインを再度上抜け。短期的には高値更新に伴い4830円程度までが上値目標。下値サポートは4580円。
週間ベースでは+159円、3.47%の反発。
※参考:金プラチナ国内価格10/21とチャート

2022年10月21日(金)時点の相場
国内金8,565 円 10/21(金) ▲7(0.08%)
国内プラチナ4,740 円 10/21(金) ▲154(3.36%)
NY金1,636.8 ドル 10/20(木) ▲2.6(0.16%)
NYプラチナ915.1 ドル 10/20(木) ▲34.0(3.86%)
ドル円150.15 円 10/20(木) ▲0.25(0.17%)

10/20(木)のその他主要マーケット指標

ドル円は32年ぶり151円、実質実効為替レートは52年ぶり円安 10/22(土)

フィラデルフィアも低調、インフレ鈍化見通しも期待は悪化 10/21(金)

米長短金利差逆転常態化、追加利上げでリセッションへ 10/20(木)

リセッション懸念のドイツZEW景況感、現況は2年2ヵ月ぶり低水準 10/19(水)

NY連銀製造業景況指数は低調となってドル高一服、も一時的 10/18(火)


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