金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏PMIはドイツ主導で低迷継続、10月は約2年ぶり低水準

更新日:2022年10月25日(火)

ユーロ圏総合PMI 2022年10月速報ユーロ圏総合PMIは低迷状態が続き、10月速報値は47.1。市場予想の47.6を下回り、9月の48.1からも一段と低下。6ヵ月連続の低下で4ヵ月連続の節目50割れ、2020年11月(45.3)以来、1年11ヵ月ぶりの低水準に。
サービス業PMIは48.2となり、市場予想どおりながらも6ヵ月連続の低下、3ヵ月連続の節目50割れ。2021年2月(45.7)以来、1年8ヵ月ぶり低水準。
製造業PMIは46.6となって市場予想と9月を大きく下回り、9ヵ月連続の低下、4ヵ月連続の節目50割れ。2020年5月(39.4)以来、2年5ヵ月ぶりの低水準。
成長分野はテクノロジー、産業サービス、製薬及びバイオテクノロジーなどに限定され、エネルギー依存の高い化学・プラスチック他基本的な資源セクターでは急激な景気後退に。
製造業の低迷が続き、景気後退局面を主導。これに追髄する形だったサービス業の低迷も続き、景気後退局面を後押しする構図にも。

国別ではドイツ主導が継続。
ドイツの総合PMIは44.1。8ヵ月連続の低下で4ヵ月連続の節目50割れ、2020年5月(32.3)以来、2年5ヵ月ぶりの低水準。コロナショックを除けば2009年6月以来、13年4ヵ月ぶりの低水準。
サービス業PMIも44.9。6ヵ月連続の低下で4ヵ月連続の節目50割れ。2年5ヵ月ぶり低水準。
製造業PMIは45.7。5ヵ月連続低下で4ヵ月連続50割れ。2年4ヵ月ぶり低水準。ドイツでは製造業主導で景気減速が進行してきたはずが、気がつけばサービス業が追い越して景気後退局面入り。
フランスの総合PMIは50.0。9月の51.2からは低下も節目割れをギリギリ回避、1年7ヵ月ぶり低水準も1年8ヵ月連続50以上を維持。
サービス業が51.3で9月の52.9からは低下も8月の51.2をわずかに上回り、1年7ヵ月連続節目50超をキープ。製造業は2ヵ月連続50割れで2年5ヵ月ぶり低水準も、サービス業の下げ渋りが相殺した格好。
しかし、ユーロ圏としてはドイツ主導の景気後退局面をフランスが相殺するまでには至らず、逆に引っ張られる状態にも。

米国の総合PMIも10月速報値は47.3と低調。8月の44.6から9月には49.5へと急反発も再び軟化の兆し。サービス業がほぼ同じような推移となって46.6で4ヵ月連続の節目50割れ。製造業PMIは49.9となって2年4ヵ月ぶりの低水準で節目50割れ。
米欧格差でドル高ユーロ安要因の一つにもなっていた米PMIの下げ渋りも、やや崩れ始めてきた様子も。

NY金・日足チャート 2022/9/20 - 10/2424日のNY金相場は-2.2ドル、0.13%の小幅安で3日ぶりの反落。週明け時間外は東京市場オープン前にまたしても介入と思われる為替の乱高下を受けて1670ドル台半ばまで急騰する場面もあったものの、その後は落ち着きを取り戻して小幅に軟調推移。米10年債利回り上昇の流れにも連れ、1660ドル近辺での揉み合いから、ロンドン・NY市場にかけては1650ドル台へと水準を切り下げての揉み合いへ。上ヒゲは20日移動平均線(1674.8)に押さえられ、実体としては1660ドル台の抵抗水準への抵抗感がまだ強い状態となって先週末からの底打ち反発への流れは一服。この抵抗水準と20日線をしっかり上抜けることができれば1690ドル近辺を上値目標に一段高の展開にも。1630ドルは下抜けてはならない当面の重要な下値サポート。

NYプラチナ・日足チャート 2022/9/20 - 10/24NYプラチナは-7.3ドル、0.78%安で3日ぶりの反落。週明け時間外序盤には一時950ドル付近まで上昇し、8月15日(966.0)以来、2ヵ月ぶりの高値をつけて失速。930ドル台を中心に小幅揉み合いも軟調気味に推移。NY市場では930ドル割れ、NY引け後には930ドル回復をかけた攻防状態にも。短期的には910ドル台の節目突破に伴う上値目標940ドル近辺にもしっかり到達しての一服状態、ただし調整も限定的に。930ドル台が目先の抵抗水準となり、これを上抜けるともう一段の上値トライへ、950ドル台辺りまでが短期上値目標に。

ドル円・日足チャート 2022/9/20 - 10/24ドル円は140銭のドル高円安、0.95%の反発。この日の変動値幅は4.33円(2.92%)となり、為替介入があった10月21日(5.79円、3.86%)、9月22日(5.55円、3.86%)に次いで今年3番めの大幅変動、今年の平均1.24円(0.94%)の3.5倍。週明け東京朝には149円70銭台まで急上昇後に介入とみられる動きで145円40銭台まで急落。押し目買いで149円台を回復すると欧州時間には149円40銭台まで上昇。NY朝には148円20銭台まで1円超急落する不穏な動きも。NY市場では米10月PMIが予想以上に低調となって50銭程度急落する場面もあったものの、NY終盤にかけては概ね148円台後半から149円付近までのレンジで保ち合い推移。介入警戒感と利上げペース緩和観測などもあり、1週間後のFOMCまでは保ち合い傾向の展開にも。147円60銭から150円20銭までが目先の主要レンジとなり、上抜けると152円再トライへ、下抜けるようなら145円近辺までが調整目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/24終値とチャート

25日の国内金価格は-16円、0.19%安で3日ぶりの反落。小幅調整も9日移動平均線(8602)超えを維持し、6月高値(8859)起点の中期三角保合い上限ラインをわずかに上抜けつつある状態も続き、流れとしてはわずかながらも上方向優勢の状態。しかし90日移動平均線(8477)は水平状態をキープしての横ばい推移。高値保ち合い上抜けに向けての攻防ラインは8650円、抜け出すと10月高値を更新して8750円近辺までが上値目標に。保ち合い下抜けへの攻防ラインは8550円、割れると短期下値目安は8430円近辺まで。

プラチナ価格は-49円、1.01%安で3日ぶりの反落。4730円の節目突破に伴う短期上値目標4830円到達による一服感からの小幅調整。7年5ヵ月ぶり高値水準からの調整局面がもう一段続いた場合の目安としては、9月安値(4276)から10月高値(4839)までの23.6%戻し(4706)近辺も。調整も程々に早期上値再トライとなって4840円超へと向かえば短期的には4880円台辺りまでが上値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格10/25とチャート

2022年10月25日(火)時点の相場
国内金8,622 円 10/25(火) ▼16(0.19%)
国内プラチナ4,790 円 10/25(火) ▼49(1.01%)
NY金1,654.1 ドル 10/24(月) ▼2.2(0.13%)
NYプラチナ926.6 ドル 10/24(月) ▼7.3(0.78%)
ドル円149.03 円 10/24(月) ▲1.40(0.95%)

10/24(月)のその他主要マーケット指標

ドイツIFO景況感、10月は下げ渋りも不確実性は高止まり 10/26(水)

ユーロ圏PMIはドイツ主導で低迷継続、10月は約2年ぶり低水準 10/25(火)

24時間365日、当局臨戦態勢に為替は大荒れ、国内金も乱高下 10/24(月)

ドル円は32年ぶり151円、実質実効為替レートは52年ぶり円安 10/22(土)

フィラデルフィアも低調、インフレ鈍化見通しも期待は悪化 10/21(金)


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