金プラチナ短期相場観

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NY連銀製造業景況指数は低調となってドル高一服、も一時的

更新日:2022年10月18日(火)

NY連銀製造業景況指数 2022年10月10月のNY連銀製造業景況指数は-9.1。市場予想を下回る低調な結果となって一時的にはドル売りとなって株高の流れのきっかけにもなった格好で、NY金も上昇。しかし株高基調は続いたものの、ドル売りと金の上昇局面は続かず、米ドルは下げ渋り、NY金は上げ渋り。

NY連銀製造業景況指数は9月の-1.5からは一段と低下、8月の-31.3は大きく上回ったものの3ヵ月連続マイナス圏推移となり、直近6ヵ月では5ヵ月がマイナス。6ヵ月移動平均では-7.27となり、2020年9月(-14.83)以来、2年1ヵ月ぶりの低水準。
トレンドとしては着実に悪化傾向が進行中。

構成指数としては、雇用指数が7.7となって9月の9.7から低下、4月の7.3、8月の7.4に続き、過去2年間では3番めの低水準。雇用見通しも17.8で2ヵ月連続の低下、1年8ヵ月ぶり低水準。
雇用情勢の鈍化傾向も続いています。

また、期待指数は-1.8となり、20年10ヵ月ぶり低水準となった7月(-6.2)以来のマイナス圏となり、13年半では2番めの低水準。
先行き不透明感も高まりつつあるようです。

NY金・日足チャート 2022/9/13 - 10/17週明け17日のNY金相場は+15.1ドル、0.92%高となって4営業日ぶりの反発。10月後半の週明け時間外は1650ドル付近から、先週末からの反発基調を維持してロンドン市場では1660ドル台、NY朝にかけては米10年債利回り低下とドル安の流れにも連れて1670ドル台へ、10月のNY連銀製造業景況指数が低調となったタイミングでは一時1670ドル台半ばまで上昇。しかし、1620ドル近辺までを目指す下値トライから切り返しての反発もここまで。米10年債利回りが3.9%台半ばで下げ渋って4%台回復へと反発し、ドルの下げ渋りを受けて急失速、NY引け後には1660ドル割れ。1650ドル台こそ維持したものの、20日移動平均線(1678.8)に上値を押さえられて行って来い、実態としてはトンカチに近い上ヒゲ陽線となって上値の重さも露呈。反発に向けては20日線との攻防へ、1640ドル台の下値を維持できないようなら1630ドル前後まで下値余地拡大へ。

NYプラチナ・日足チャート 2022/9/13 - 10/17NYプラチナは+18.7ドル、2.09%の反発で10月7日(917.9)以来、10日ぶりの高値。週末から続いた900ドルの大台ラインとの攻防状態から、上方向へと抜け出し始めた週明け。ロンドン市場では910ドルを挟んでの攻防となり、NY市場では920ドル台の節目上抜けトライ。しかし920ドル台前半までは何度も試しながらも上値も重い状態、NY引け後には910ドル台半ばで下げ渋って節目再トライのチャンスを伺う様子も。目先、920ドル台の節目を突破できれば一段高の展開へ、8月高値圏960ドル台辺りまでが当面の上値目標に。

ドル円・日足チャート 2022/9/13 - 10/17ドル円は27銭のドル高円安、0.18%高となって9日続伸。9日続伸以上は1ヵ月ぶりで今年3回め。1990年8月14日(149.48)以来32年2ヵ月ぶり高値を更新。週明け東京市場朝に148円40銭台まで下押し後は148円台後半での小幅揉み合い推移。上値トライ一服後の調整も程々に高止まり状態が続き、欧州・NY時間にかけても先週末高値148円80銭台がほぼ上限に。10月NY連銀製造業景況指数の下振れを受けて売られた場面も一時的にとどまり、逆にNY終盤には先週末高値を上抜けて149円台に到達。この日の変動値幅は69銭となり、今年の平均121銭の半分強。高値警戒感に介入警戒感、短期的には過熱感も加わり、調整待ちの様子も。このまま150円の節目到達となればそれなりの調整局面形成へも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/17終値とチャート

18日の国内金価格は+41円、0.48%高で3日ぶりの反発。10月7日(8710)以来の高値水準となり、短中期的に重要な節目8610円台をわずかに上抜けの兆し。9日移動平均線(8617)もしっかり上抜けることができれば6月高値起点の中期三角保合い上限ラインも再度上抜けの形に。短期的には8680円台辺りまでを上値目標に一段高の展開へ。ただし9日線上抜けに失敗し、8570円割れへと反落となった場合には巻戻しの展開にも。ほぼ水平状態の90日移動平均線(8482)近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は+69円、1.48%高で4日続伸。4630円台の抵抗水準上抜けに伴う短期上値目標4710円程度を達成して若干オーバーラン。今年高値を更新し、昨年5月18日(4744)以来、1年5ヵ月ぶりの高値水準。中期的には昨年2月高値(4798)起点の三角保合い上限ラインを上抜けての一段高。短期的には目標到達による一服感、中期的には9月以降の下値サポートラインと8月以降の上限ラインとで構成する斜行三角保合いがトレンド終息の可能性も示唆。
※参考:金プラチナ国内価格10/18とチャート

2022年10月18日(火)時点の相場
国内金8,617 円 10/18(火) ▲41(0.48%)
国内プラチナ4,725 円 10/18(火) ▲69(1.48%)
NY金1,664.0 ドル 10/17(月) ▲15.1(0.92%)
NYプラチナ913.6 ドル 10/17(月) ▲18.7(2.09%)
ドル円149.02 円 10/17(月) ▲0.27(0.18%)

10/17(月)のその他主要マーケット指標

リセッション懸念のドイツZEW景況感、現況は2年2ヵ月ぶり低水準 10/19(水)

NY連銀製造業景況指数は低調となってドル高一服、も一時的 10/18(火)

米インフレ止まらず、円買い為替介入警戒感も再燃 10/17(月)

CPIに続きインフレ期待も上昇、ドル円は32年ぶり148円台 10/15(土)

CPI上ブレでドル急騰、ドル円は節目の147円60銭台到達 10/14(金)


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