金プラチナ短期相場観

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市場予想は5月利上げ優勢も7月利下げスタートで年末4.375%へ

更新日:2023年4月12日(水)

CMEフェドウォッチ 2023-24年FF金利見通し 2023/4/11追加利上げと利上げ打ち止め、早期利下げ観測などが交錯する状態で3月CPI発表直前、4月11日時点で市場が予想するFF金利見通しとしては、5月FOMCでは0.25%の追加利上げが60%台後半で優勢。据え置き予想は30%強と劣勢。
メインシナリオとしては、5月の5.125%(5.00-5.25%)がターミナルレートとなり、6月は据え置き。7月から12月、年後半には合計0.75%の利下げで2023年末FF金利は4.375%(4.25-4.50%)。
さらに2024年には追加1.25%利下げで3.125%へ。

3月FOMCでのFRBメンバ予想中央値では、2023年末が5.125%、市場予想はこれを0.75%下回る状態。2024年末はFRBの予想4.25%を市場予想は1.125%下回る状態。
NY連銀のウィリアムズ総裁は「あと1回の利上げは理にかなう」と追加利上げを支持。その一方でシカゴ連銀グールズビー総裁は3月の銀行セクター混乱による金融引締め効果を見極める必要を指摘、「過度な利上げには慎重」であるべきとの主張。

経済指標結果毎に見通しが揺れ動く市場予想と同様に、FRBメンバ内でも見方は分かれ、FOMC毎に見通しも変動しそうな状況にも。
今回のCPI結果を受けて、FRBと市場予想の乖離が縮小するのか、どちらが折れて他方へと寄せて行くのか。今後の見通しの方向性の手掛かりとなるかもしれません。

NY金・日足チャート 2023/3/7 - 4/1111日のNY金は+15.2ドル、0.76%高で4日ぶりの反発。前日NY市場で一時的に2000ドルの大台を割れたところからの反発局面が継続。時間外序盤の2005ドル近辺からアジア時間には2010ドル台へ、ロンドン序盤にはドル安基調にも連れて一時2020ドル超え。NY午前にかけて2010ドル近辺までの下押しを挟み、NY午後には2020ドル近辺へ。下値サポートを2000ドルの大台ラインへと切り上げ、2040ドルまでのレンジで高値保ち合いを形成してCPI待ちへ。大台割れの場合には1980ドル前後までが短期下値目安に、2040ドル超へと向かえば今年高値更新トライへ、2060ドル近辺までが短期上値目標に。

NYプラチナ・日足チャート 2023/3/7 - 4/11NYプラチナは+2.2ドル、0.22%の反発。前日NY市場での1000ドル割れからの反発局面は時間外序盤の1000ドル台から、ロンドン序盤の1010ドル台後半まで上昇して一服。1020ドルの抵抗水準も意識されて失速すると1000ドル付近まで急反落、しかし大台ラインでのサポートも確認する格好となり、NY市場にかけては1005ドルから1010ドル近辺までの小幅レンジで揉み合い推移。この日の変動値幅は18.0ドルにとどまり、今年の平均29.7ドルの6割、今年5番めの小動き。大台割れなら980ドル近辺までが下値目安に、1020ドルを突破すると1050ドル近辺までが短期上値目標に。

ドル円・日足チャート 2023/3/8 - 4/11ドル円は10銭のドル高円安、0.07%の小幅高で4日続伸。3月16日(133.75)以来、ほぼ4週間ぶりの高値。東京朝の133円台半ばから小幅に上下動、東京時間には133円20銭台から133円70銭近辺までのレンジで保ち合い推移、欧州時間にかけてはユーロ高ドル安の流れに連れて水準を切り下げ、一時133円割れもほぼ133円ラインで下げ渋る形となってNY市場にかけては買い戻し。米10年債利回りが3.4%割れから3.45%へと上昇した流れにも連れ、NY午後には133円80銭近辺まで上昇。CPI待ちで値動き縮小も、132円90銭の節目超えに伴う短期上値目標135円台前半を目指す堅調局面を維持、予想外のインフレ鈍化となって5月利上げ観測後退とならなければ堅調局面継続へ。そうなった場合には上値トライ腰折れも、90日移動平均線(132.85)でサポートされなければ131円30銭が当面の下値サポートに。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/11終値とチャート

12日の国内金価格は+79円、0.85%高で4日続伸。2日連続で今年9回めの過去最高値更新。NY金の反発とドル円の下げ渋りで押し上げられ、9330円の節目上抜けに伴う短期上値目標9400円近辺にあっさり到達。若干のオーバーラン状態でCPI待ちへ。大幅上ブレなどて利上げ継続が意識されるようだとNY金急反落の影響がドル高円安を上回る可能性も、ほぼ想定の範囲内ならNY金の下げ渋りでドル高円安継続となって堅調持続の可能性も。調整目安としては9日移動平均線(9293)近辺まで、9280円の節目を割れると9200円近辺までを目安に調整へ。

プラチナ価格は+15円、0.33%の反発。ゆるやかな下落基調が続く90日移動平均線(4613)にサポートされての反発も、4640円の節目突破には至らず。高値圏での小幅保ち合いとなり、CPI後に大きく方向感が分かれる可能性も。4640円超へと抜け出すようなら上値トライ再開、短期上値目標は4700円台回復。90日線を割れて4610円の節目も下回ると急反落も、21日移動平均線(4537)も割り込んで4520円程度までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格4/12とチャート

2023年4月12日(水)時点の相場
国内金9,421 円 4/12(水) ▲79(0.85%)
国内プラチナ4,630 円 4/12(水) ▲15(0.33%)
NY金2,019.0 ドル 4/11(火) ▲15.2(0.76%)
NYプラチナ1,005.1 ドル 4/11(火) ▲2.2(0.22%)
ドル円133.70 円 4/11(火) ▲0.10(0.07%)

4/11(火)のその他主要マーケット指標

米3月CPIはやや鈍化、事前のドル高巻き戻しでNY金急騰 4/13(木)

市場予想は5月利上げ優勢も7月利下げスタートで年末4.375%へ 4/12(水)

NY連銀調査では1年先も3年先もインフレ上昇予想に転換 4/11(火)

雇用統計後はドル高円安、3連休明けのNY金は下げ渋り 4/10(月)

雇用統計は小幅ながら予想外の上ブレ、雇用は堅調、賃金は鈍化 4/8(土)


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