金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

サービス価格と住宅が依然高水準、CPIは予想通り高止まり

更新日:2024年12月12日(木)

CPI×コアCPI×メディアンCPI×16%トリム平均CPI×スティッキーCPI 2024年11月米11月消費者物価は予想どおりの下げ渋りでドル高一服。
CPIは前年比+2.75%。市場予想の+2.7%にほぼ一致、前月から+0.15%で4ヵ月ぶりの高水準。3年7ヵ月ぶり低水準となった9月の+2.44%から続伸。
コアCPIは+3.32%。市場予想の+3.3%に一致、10月からわずかに-0.01%、4ヵ月ぶりの小反落、半年間では2番めの高水準。3ヵ月連続+3.3%台で高止まり。
3年3ヵ月ぶり低水準となった7月の+3.17%以降はゆるやかに上昇。
セクター別では、
食品(ウェイト13.47%):+2.4%=前月から+0.3%で10ヵ月ぶり高水準。
エネルギー(W6.55%):-3.2%=続落で4ヵ月ぶり低水準。4ヵ月連続前年割れ。
モノの価格(W18.41%):-0.6%=9ヵ月ぶり高水準。11ヵ月連続前年割れ。
サービス価格(W61.57%):+4.6%=2年9ヵ月ぶり低水準。
主な項目では、
賃貸住宅(W7.72%):+4.4%=2年8ヵ月ぶり低水準。
帰属家賃(W27.09%):+4.9%=2年7ヵ月ぶり低水準。
クリーブランド連銀のメディアンCPI:+3.89%=10月から-0.2%の反落で2年11ヵ月ぶり低水準。
16%トリム平均CPI:+3.22%=前月から+0.02%、3年2ヵ月ぶり低水準の9月から続伸。
アトランタ連銀のスティッキ-CPI:+3.83%=前月から-0.09%で8ヵ月続落、2年11ヵ月ぶりの低水準。

インフレ低下が進行していた食品やモノの価格は低水準でも上昇、サービス価格や住宅価格は低下傾向にはあるものの、依然として高インフレの水準。
3%台後半のメディアンCPI、スティッキーCPIは低下傾向継続、3%台前半のコアCPI、16%トリム平均CPIは下げ渋り。
CPIもコアCPIも市場予想どおりの下げ渋り、12月の追加利下げには支障なしと見て0.25%追加利下げ予想確率は90%台後半へと上昇。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年12月11日11日のNY金は+38.3ドル、1.41%高で4日続伸。過去最高値となった10月30日(2800.8)以来、6週間ぶりの高値。アジア時間には2720ドルから2740ドルまで上昇して失速、2720ドル台半ばへと戻して下げ渋り、NY朝には2720ドル割れの安値をつけて切り返し。米11月CPIが予想どおりの結果となり、事実確認でドル売りとなった場面に連れて2740ドル台へと切り返し、NY午後には2750ドル台へと一段高。高値では2760ドル手前まで上昇し、NY引け後も2750ドル台を維持。CPI高止まりも予想の範囲内となったことで12月FOMCでの追加0.25%利下げをほぼ完全に織り込んでの高止まり。行き過ぎ警戒水準と想定した11月初旬高値圏2750ドル近辺に到達して一服感も。2730ドル近辺が目先のサポート候補に。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年12月11日NYプラチナは+1.7ドル、0.18%の小反発。アジア時間には950ドル近辺から950ドル台半ばまで上昇して940ドル近辺まで反落、この日の安値をつけて切り返すとロンドン・NY市場にかけて950ドル台へと反発。この日の高値も950ドル台半ばまでにとどまり、この日も20日移動平均線(952.3)に上値を押さえられる形となってNY引けにかけては950ドル近辺へ。引き続き20日線から960ドルまでの抵抗帯との攻防継続へ、突破できれば990ドル近辺までを目標に上値トライ。保ち合い下限930ドル割れの場合には900ドルの大台近辺まで下値切り下げへ。
金との価格差は1805.9ドルへと急拡大、6週間ぶりに過去最大を更新。

USDJPY・日足+200日移動平均線 2024年12月11日ドル円は+51銭、0.34%高で3日続伸。で11月26日(153.10)以来、2週間ぶり高値圏での一段高。短期上値目標152円近辺到達後の一服から、調整の動きとなった東京市場では151円90銭台から151円40銭台まで軟調推移、午後には151円半ばで下げ渋って揉み合いとなり、欧州時間には「日銀は利上げを急がない」との観測報道を受けて151円ちょうど近辺まで急落後に152円半ばへと急騰。152円半ばで小康状態となってNY朝には予想どおりとなった11月CPI結果を受けて152円80銭台まで小幅急騰後に152円10銭近辺まで急反落。NY午後には152円半ばへと下げ渋り。11月高値(156.75)から12月安値(148.65)の半値戻し(152.70)も達成して一服感も。200日移動平均線(152.02)がサポートとなれば61.8%戻し(153.66)近辺トライのチャンスをうかがう展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/11終値とチャート

12日の国内金価格は+155円、1.08%高で3日続伸。11月25日(14722)以来、半月ぶり高値圏での一段高。3日連続1%超、3日合計653円、+4.7%の大幅高となり、11月末高値(14722)から12月安値(13896)の61.8%戻し(14406)も突き抜けて76.4%戻し(14527)も達成。急落後の急反発となったことでRSIは51.4%とようやく中立水準に戻した状態。10月末最高値(15025)と11月末高値を結ぶラインの延長線を超え、上値切り下げ局面を打開。14500円台を維持できれば11月末高値圏トライへの可能性も。

プラチナ価格は+29円、0.58%高で3日続伸。11月26日(5011)以来、半月ぶりの高値。4970円の節目を上抜け、ゆるやかに下降する90日移動平均線(4986)までの抵抗帯も突破しての一段高となり、5000円の大台ラインがレジスタンスとならなければ短期上値目標5020円近辺まで、もう少しの上昇余地も。下落基調の21日移動平均線(5023)も上抜けると11月以降の下落トレンドからの脱出トライへ。
※参考:金プラチナ国内価格12/12とチャート

2024年12月12日(木)時点の相場
国内金14,549 円 12/12(木) ▲155(1.08%)
国内プラチナ4,998 円 12/12(木) ▲29(0.58%)
NY金2,756.7 ドル 12/11(水) ▲38.3(1.41%)
NYプラチナ950.8 ドル 12/11(水) ▲1.7(0.18%)
ドル円152.47 円 12/11(水) ▲0.51(0.34%)

12/11(水)のその他主要マーケット指標

サービス価格と住宅が依然高水準、CPIは予想通り高止まり 12/12(木)

コアCPIの下げ渋り続けば来年の利下げ見通しに不透明感も 12/11(水)

コアPCE、ミシガン大に続いてNY連銀インフレ期待も反発 12/10(火)

2年連続2割高、15年ぶり3割高を目指す国内金価格 12/9(月)


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