金プラチナ短期相場観

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実質金利との相関性高まるドル円、インフレ動向確認待ち

更新日:2023年11月28日(火)

ドル円×実質金利 2023年11月27日米10年債利回りと10年物インフレ期待との金利差で表される実質金利は11月27日時点で2.21%。
148円60銭台で週明けNY市場を終えたドル円との90日相関係数は0.91台。11月9日以降は0.91台での推移が続いており、1年ぶりの高水準。近年最大レベルの相関関係にある状態。
なお、ドル円と米10年債利回りとの90日相関係数は0.85台、10年債利回りの日米金利差とドル円との90相関係数は0.73台。
いずれも強い相関関係を示す状態にありながらも、そのなかでドル円との関係性が最も強いのが実質金利。
インフレ収束動向への注目が高まる現状が、ドル円の推移に強く影響している様子。

9月FOMCでは年内追加利上げの可能性が示唆されて実質金利もドル円も急騰。ハト派的となった11月初旬のFOMC後には実質金利が急低下、ドル円もドル安円高へ。
11月中旬にはインフレ鈍化となった米10月CPIの結果を受けてドル円は一段安、先行する実質金利に追随。
今週のPCEインフレの結果がドル円の変動に及ぼす影響は、一段と高まりそうです。

NY金・日足チャート 2023/10/23 - 11/2727日のNY金は+9.4ドル、0.47%の続伸で5月15日(2022.7)以来、半年ぶりの高値。週明け時間外序盤にはドル安の流れに反応する形で急騰、週末高値2000ドル台半ばを超えると一段高となり、一時2020ドル手前まで上昇。これがこの日の高値となり、高値ベースでは10月27日(2019.7)以来、1ヵ月ぶりの高値をつけて失速すると2010ドル近辺へ。2010ドル台前半での揉み合い推移から、NY市場で高値再トライも2010ドル台後半では失速、ただし反落後の安値も2000ドル台半ばまでで切り返すとNY引け後にも2010ドル台後半へと高値再トライの様相にも。結果的には米インフレ指標などの結果を待たずして週明け早々の上値トライ、2000ドル台の抵抗水準上抜けに伴う短期上値目標、10月高値圏2020ドル付近にもいきなり到達。この水準は今年後半高値圏にも相当し、短期的には一服となりやすい状況に。ただし短中期的には、今後の指標結果などをきっかけに最高値圏トライへと向かう可能性も。当面の下値サポート1990ドルを割れると1960ドル付近までを目安に調整も。

NYプラチナ・日足チャート 2023/10/23 - 11/27NYプラチナは-13.7ドル、1.46%の反落で11月17日(901.7)以来、10日ぶりの安値。アジア時間の940ドル回復トライから、ロンドン序盤には940ドル台半ばまで上昇。これが高値となってNY朝にかけて揉み合いが徐々に崩れると940ドルを維持し切れずに急反落、930ドルの節目も割れると一段安となってNY午後には一時920ドル割れを試す場面も。NY引けにかけては920ドル台半ばを回復も930ドルの節目回復には至らず。高値保合い崩れとなり、930ドルの下限割れに伴う短期下値目安880ドル近辺までを目指す流れへ。ただし、940ドル超へと切り返すことができれば上値トライへ、9月高値圏990ドル近辺までが短期上値目標に。

ドル円・日足チャート 2023/10/24 - 11/27ドル円は76銭のドル安円高、0.51%の続落で11月21日(148.39)以来、1週間ぶりの安値。週明け東京市場朝に149円60銭台の高値をつけて軟調推移。先週末安値149円20銭近辺ではいったん下げ渋るも、これを下抜けると午後には149円割れ。欧州時間序盤には148円70銭台まで下げて149円30銭台まで反発も、NY市場では米10年債利回り低下にも連れ、148円60銭台からNY終盤には50銭台へ。今朝の東京市場では148円30銭の節目割れをかけた攻防状態に。このまま148円30銭割れなら一段安の展開に、11月安値(147.16)圏再トライへ。149円60銭が当面の抵抗水準となり、これを突破できれば150円台後半を目標に反発局面形成へも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/27終値とチャート

28日の国内金価格は-29円、0.28%安で4日ぶりの反落。10510円の節目上抜けに伴う短期上値目標10600円程度までを目指す流れはいったん失敗。短期的な勢いに欠ける状態のまま最高値更新とはいかなかった格好。それでも粘り強く10550円超へと最高値更新となれば、もう一段の上昇へ、あらためて10600円程度までの短期上値目標再トライへ。

プラチナ価格は-77円、1.59%の反落。上下動を繰り返す展開となっていたなか、下値を切り下げずに上値を切り上げる堅調推移となっていた状態が崩れた格好となり、短期上値目標4900円の大台付近を目指す流れは巻き戻し。直近安値を下回って4790円の節目割れ、4730円程度までを短期下値目安に調整局面形成へ。逆に乱高下状態となって4860円超へと切り返すようなら上値トライ再開へ、11月高値更新トライとなって4930円近辺までが上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格11/28とチャート

2023年11月28日(火)時点の相場
国内金10,515 円 11/28(火) ▼29(0.28%)
国内プラチナ4,779 円 11/28(火) ▼77(1.59%)
NY金2,012.4 ドル 11/27(月) ▲9.4(0.47%)
NYプラチナ923.2 ドル 11/27(月) ▼13.7(1.46%)
ドル円148.66 円 11/27(月) ▼0.76(0.51%)

11/27(月)のその他主要マーケット指標

低迷続くドイツIFO雇用指数、全業種で雇用計画は上向かず 11/29(水)

実質金利との相関性高まるドル円、インフレ動向確認待ち 11/28(火)

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ドイツ11月IFO景況感、製造業は急回復もサービス業は失速 11/25(土)

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