金プラチナ短期相場観
10320円台=国内金価格2023年末の攻防ライン
更新日:2023年12月25日(月)
日本、中国を除く世界のほぼ全ての主要市場が休場となるクリスマス。
2023年最終週を迎えた国内金価格の月間平均価格は12月25日時点で10325円。過去最高値となった11月の10455円からは130円安となり、10ヵ月ぶりの反落はほぼ不可避の状態。
月間平均価格としては2022年7月(-280円)以来、1年5ヵ月ぶりの下げ幅となる見込みながら、ここまでの急騰局面からの調整としてはごくわずか。
ただし、来年に向けてこのまま調整局面が継続するのか、高値再トライへと向かうのか、という意味では重要局面を迎えつつある状況にも。
値幅的にも10月安値(9512)から12月の最高値(10819)までの半値戻し(10166)付近で下げ止まり、38.2%戻し(10320)ラインまで戻せるか、という状態に。5月以降、上値を切り上げてきた逆三角保合い上限ライン付近での揉み合い状態にもなり、12月月間平均10325円と合わせ、10320円台は年末年始の国内金価格にとっては重要な攻防ラインに。
25日の国内金価格は+55円、0.54%高で3日ぶりの反発。閑散状態も予想される為替市場も東京朝の時間帯は日経平均の上げ幅縮小に連れるように、ドル円は先週末の142円40銭台から20銭近辺へと軟調推移。週末の上昇幅を早くも帳消しとする円高圧力に押され気味の展開ながら、NY金の週末上昇分にサポートされた格好。下げ止まった9日移動平均線(10212)手前で折り返し、目先の下値サポートを10230円に切り上げ、10330円までのレンジで保ち合いを形成してクリスマス通過待ち。10330円超へと抜け出すことができれば12月最高値(10819)から安値(10115)の38.2%戻し(10384)近辺までが短期上値目標、10230円割れなら10170円程度までの一段安も。
日足一目均衡表では基準線(10467)を大きく下回るも転換線(10221)を上回り、急騰する雲の上限(10272)を一時的には上回るも目先は下抜け濃厚、遅行線も26日前の価格(10433)を下回り、一役好転、一役逆転、一役揉み合い。実質的には二役揉み合いの一役逆転。
プラチナ価格は+45円、0.94%の反発。NYプラチナの週末上昇分にサポートされて4810円の節目を突破。これに伴う短期上値目標は4850円程度まで。9日移動平均線(4743)が21日移動平均線(4728)をゴールデンクロス、いずれも90日移動平均線(4710)を上回る水準での推移で強気のパーフェクトオーダーを形成。ただし、4770円割れへと失速の場合には90日線近辺、4710円近辺までを短期目安に調整の展開にも。
日足一目均衡表では基準線(4704)、転換線(4743)、雲の上下限(ともに4704)を上回り、遅行線も26日前の価格(4755)を上回る三役好転。強気相場となって中期三角保合い傾向の上限ラインを抜け出しつつある状態も、新たな上限ライン形成への警戒感も。
※参考:金プラチナ国内価格12/25とチャート
- 2023年12月25日(月)時点の相場
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国内金 : 10,287 円 12/25(月) ▲55(0.54%) 国内プラチナ : 4,822 円 12/25(月) ▲45(0.94%) NY金 : 2,069.1 ドル 12/22(金) ▲17.8(0.87%) NYプラチナ : 981.8 ドル 12/22(金) ▲11.5(1.19%) ドル円 : 142.43 円 12/22(金) ▲0.33(0.23%)
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