金プラチナ短期相場観

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雇用統計後もFRBはタカ派維持、市場はインフレ緩和を支持

更新日:2023年1月11日(水)

CMEフェドウォッチ 2023年末FOMCまでのFF金利見通し 2023/1/10米12月雇用統計で賃金上昇率が想定以上に鈍化したことがきっかけとなり、市場の思惑はインフレ圧力緩和を支持する姿勢が強まる状態に。
対するFRBはこれを牽制するようにタカ派姿勢を維持。週末の雇用統計後、クックFRB理事はインフレ緩和の兆候を歓迎しながらもインフレは「依然高過ぎる」ことを強調。リッチモンド連銀のバーキン総裁はインフレ目標2%に向けて「まだやるべきことがある」、アトランタ連銀ボスティック総裁は次回FOMCでの利上げ幅は「25bpでも50bpでも違和感ない」との発言。週明けにはサンフランシスコ連銀デイリー総裁も2月FOMCでは「0.25%・0.5%利上げいずれも可能」と同調。ただしタカ派とみられる連銀総裁の前者2人、ハト派とされる後者1名はいずれも今年のFOMC投票権はなし。この日はボウマンFRB理事がインフレ抑制に向けて「やるべき仕事がまだある」と追加利上げの必要性を強調。さらに「金利を景気抑制的な水準でしばらく据え置くべき」との考えも示唆。タカ派発言が警戒されたパウエルFRB議長は金融政策に関する言及を避け、「今週の米12月CPIの結果次第」との思惑は定かではないものの、市場はそう解釈した可能性も。

現状、CMEフェドウォッチが示す市場のFF金利見通しとしては、2-3月の2会合で0.25%づつの利上げで4.75-5.00%が終着点。11月には0.25%の利下げで2023年末には4.50-4.75%へ。
なお、12月FOMCでの予想値は中央値で見た場合にギリギリ4.50-4.75%。占有率では4.25-4.50%も現時点で同率であり、逆転となれば追加で0.25%利下げとなって2023年末予想としては4.25-4.50%が市場コンセンサスとなる可能性も。

いずれにしても12月FOMCでの2023年末予想中央値5.125%(5.00-5.25%)とは大きく乖離。
12月FOMC後にも、先週末の12月雇用統計後にも埋まらなかったFRBと市場の思惑との溝が、今週のCPI後に変化が見られるかどうか。

NY金・日足チャート 2022/12/5 - 1/1010日のNY金相場は-1.3ドル、0.07%の小幅安で3日ぶりの反落。時間外序盤の1872ドルが安値となり、ほぼ1870ドル台で小幅揉み合いとなって横ばい推移。NY市場でややドル安となった場面では1885ドルまで上昇も、前日高値付近では上値も重く、1870ドル台半ばへと反落。ただし下値も堅く、NY引け後には1880ドル近辺での揉み合いに。この日の変動値幅は13.2ドルにとどまり、昨年以来平均27.2ドルの半分以下の小動き。短期上値目標1880ドル近辺到達後の一服感も反落は限定的にとどまり、高止まり状態でCPI待ちへ。インフレ鈍化でハト派見通しが強まれば1900ドルの大台トライへと向かう可能性も、当面の下値サポートは1840ドル。

NYプラチナ・日足チャート 2022/12/5 - 1/10NYプラチナは-10.1ドル、0.92%の続落。1090ドルを挟んでの保ち合いに終始。ロンドン序盤には1080ドル台前半の安値をつけ、NY午前に1090ドル台後半で上値を押さえられ続けるとNY午後には1090ドル割れ、それでもNY引け後には1090ドル台へと再浮上。変動値幅15.4ドルは昨年来平均31.3ドルの半分以下、昨年以降で5番めの小動き。1060ドル台から1110ドルまでの高値保ち合いレンジ半ばで方向感を見極める展開にも。レンジ上抜けなら1130ドル台が上値目標に、下抜けなら1040ドル台が下値目標に。

ドル円・日足チャート 2022/12/7 - 1/10ドル円は35銭のドル高円安、0.27%高で3日ぶりの反発。雇用統計後の軟調推移からは下げ止まり。131円70銭台から上下動の展開となり、東京朝には前日安値付近で下げ渋り、131円30銭台の安値をつけて切り返すと欧州時間には132円20銭台まで反発。131円60銭台までの下押し後にはNY朝にかけて132円40銭台まで上昇。タカ派発言が警戒されたパウエルFRB議長が金融政策についての言及がなかったことに肩透かしとなって株高ドル安が進行した場面では131円70銭台まで急反落も、NY終盤にかけては132円20銭台に収束。下値サポートを131円80銭に切り上げて133円半ばまでのレンジで保ち合い継続へ、上方ブレイクなら135円台後半を目指す流れへ、下方ブレイクなら130円台前半が短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/10終値とチャート

11日の国内金価格は+38円、0.44%の続伸で昨年11月15日(8714)以来、ほぼ2ヵ月ぶりの高値。インフレ鈍化と金融政策ハト派傾斜期待からのNY金の高止まりにサポートされ、昨年後半高値(8744)トライの様相にも。12月後半の急落後の急反発局面形成中につき過熱感は平常レベルも、現状水準維持でも来週後半には過熱感急騰となる可能性。インフレ鈍化なら高値更新トライも、想定外の結果となれば大幅反落の展開にも。サポート候補はゆるやかに上昇する90日移動平均線(8543)近辺。

プラチナ価格は+3円、0.06%の小幅続伸。11月15日(4963)以来、2ヵ月ぶり高値圏での小動きとなり、4940円の節目上抜けに伴う短期上値目標4990円付近を目指す流れも一服。もう少しの上値余地を残す状況も、金価格が一段高へと向かえば目標水準を突き抜けて5000円台回復も。反落となって4890円のサポートを割れると4830円程度までを目安に一段安の展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格1/11とチャート

2023年1月11日(水)時点の相場
国内金8,705 円 1/11(水) ▲38(0.44%)
国内プラチナ4,959 円 1/11(水) ▲3(0.06%)
NY金1,876.5 ドル 1/10(火) ▼1.3(0.07%)
NYプラチナ1,088.5 ドル 1/10(火) ▼10.1(0.92%)
ドル円132.24 円 1/10(火) ▲0.35(0.27%)

1/10(火)のその他主要マーケット指標

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雇用統計後もFRBはタカ派維持、市場はインフレ緩和を支持 1/11(水)

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