金プラチナ短期相場観
金消費大国インドは与党圧勝、プラチナ産出国南アは過半数割れ
更新日:2024年6月3日(月)
中国と並ぶ金消費大国、インド(2023年第4四半期にはシェア28%で世界一)の総選挙では4日の開票でモディ政権が圧勝の見込み。安定政権3期めを迎えることになり、成長持続とともに引き続き安定した宝飾品需要と投資需要のさらなる拡大も期待されるかもしれません。
いっぽう、世界最大のプラチナ産出国、南アフリカ(2004年見通しで世界シェア70%)の総選挙では与党・アフリカ民族会議(ANC)が単独過半数割れの見込み。連立政権による政権不安定化懸念とともに一時的には通貨ランド安も警戒され、これに連動しやすいプラチナ価格には下押し圧力も。ただし、今後の政権では電力不足問題解消もなかなか進まないことも予想され、その影響でプラチナ供給不足が継続する可能性にもつながるかもしれません。
週明け時間外のNY金は2340ドル台半ばで小幅揉み合い推移、週末の2350ドル近辺から若干水準を切り下げてのスタート。ドル円は週末の157円20銭台を維持してスタートした週明けは157円10銭割れへと軟調気味。
3日の国内金価格は-69円、0.53%安で3日続落。5月10日(12869)以来、3週間ぶりの安値。3日続落は5月24日以来、1週間ぶりで今年3度め。1回めは2月15日まで遡り、5月21日の最高値更新後に3ヵ月ぶり2回めの3日続落、3日続伸を挟んで再び3日続落。最高値更新で流れが変わったような展開にも。今年最長となる4日続落となって12880円の節目を割り込むようだと一段安の展開へ。5月安値(12630)から最高値(13368)の76.4%戻し(12804)近辺までが短期下値目安。短中期的には最高値からのN計算値で算出される水準12609円辺りを目指す流れへと発展する可能性も。
一目均衡表では転換線(13107)と基準線(12999)を下回って一役逆転。遅行線は26日前価格(12718)との揉み合いを経て上抜け。目先、価格水準が大きく下落しなければ上抜け維持の可能性。雲の上限は12471円から今後は徐々に上昇、6月中旬には12600円超、月末には13000円台へ。最高値を頂点に、13000円近辺でショルダーラインを形成する三尊天井形成の可能性が続き、13000円超へとシフトできれば可能性は後退、12630円のネックラインが中期的に重要なサポートラインにも。
NYプラチナは週末の1040ドル台から週明けには一時的に1040ドル割れを試して切り返し、1050ドル台へと堅調推移。
国内プラチナ価格は+86円、1.53%高で3日ぶりの反発。週末の下げ幅を取り戻し、軟調局面が続くなかでも下げ渋り。15年超ぶり高値となった5月20日(5877)以降は上下動を繰り返し、高値圏での三角保合い形成の様相に。目先、5620円に切り上げた下値サポートを割れるようだと保ち合い崩れへ、5550円近辺までが短期下値目安に。5830円の上限突破なら上値トライ再開へ、5930円辺りまでが短期上値目標に。
一目均衡表では揉み合い状態となっていた転換線(5708)を上抜けて三役好転。次のサポート候補となる基準線は5391円、三角保合い傾向の行方と月末に5500円まで急騰する雲の上限を維持できるかどうかも6月相場のポイントに。
※参考:金プラチナ国内価格6/3とチャート
- 2024年6月3日(月)時点の相場
-
国内金 : 12,881 円 6/3(月) ▼69(0.53%) 国内プラチナ : 5,715 円 6/3(月) ▲86(1.53%) NY金 : 2,345.8 ドル 5/31(金) ▼20.7(0.87%) NYプラチナ : 1,042.0 ドル 5/31(金) ▲4.0(0.39%) ドル円 : 157.26 円 5/31(金) ▲0.45(0.29%)
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